魔女王の血脈 の商品レビュー
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怪人フー・マンチューで知られるサックス・ローマーの手によるオカルトホラー。この手の作品では普通、魔術や悪霊の存在を信じていない主人公が半信半疑になり、いよいよ信じざるを得なくなって覚悟を決め、ラストで敵と一戦を交える、という流れでお話が進んでいく。だがこの本では、冒頭いきなり主人公が魔術を確信するところから始まる。つまり1冊丸々敵との戦いに費やされているのだ。その点では非常に興味深い内容だったのだが、いかんせん魔術的な知識を持って敵と戦うのが徹頭徹尾主人公ではなく主人公の父親のみであったり(魔術で実際に起きたこと、その対抗措置として行われたことはわかるのだが、その背後にある理論の説明がまったくと言っていいほど無い)、主人公が直接見聞きする以外に敵の動きがまったく描写されていないこともあって、重大な魔術的事件に巻き込まれていながら、蚊帳の外に置かれているという疎外感が最後まで消えないというのが残念であった。読み易く面白いことは間違いないのだが。
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はあはあ、興奮したわ。100年前に書かれた作品。作者はジャーナリストをしながら魔術結社に参加。 本編。エジプトに調査に来ました。ミイラがありました。おっきい方はボロボロになっちゃった。ちっさい方は失敗しないように解読して蘇生させたお!あんたたち何してまんねん。生き返ってしもたわ。...
はあはあ、興奮したわ。100年前に書かれた作品。作者はジャーナリストをしながら魔術結社に参加。 本編。エジプトに調査に来ました。ミイラがありました。おっきい方はボロボロになっちゃった。ちっさい方は失敗しないように解読して蘇生させたお!あんたたち何してまんねん。生き返ってしもたわ。人間でない者とどうやって戦ったらいいかわからん。とりあえずエジプト研究者やし、魔除けとか作って頑張ってみる!父さん僕も手伝うお。あいつ女にモテモテでムカつくの。 文章があっさりしてたので、もっとベッタリねっとり書いて欲しかった。
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1918年、ちょうど100年前に出版された本。自動車、電灯、電話などは普及しているものの、今から見るとまだまだ古風な幻想怪奇もの。最初に名前が出てくるアントニー・フェラーラが主役ではなくて敵役だと気づくのにしばらくの時間を要する。途中、ある貴族の家系にまつわる因縁で脇道にそれた。これはグラームス城の伝承が元ネタ。吸血鬼や魔術師やら盛りだくさんだけれど、フェラーラの正体はやや意外でした。ところでこの手の物語は血気にはやる若者ではなく、経験豊かな中年男性が話をリードすることが多いように思うが、この父子コンビの息子は情けなさすぎるだろう? 相当のファーザーコンプレックスぶり。そして母親の影は皆無。敵役のフェラーラの義父殺しと好対照なのかな? 魔女王の息子である邪悪なフェラーラと言い、これは父権主義と女性嫌悪の物語なのかもしれない。
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