ありふれた教授の毎日 の商品レビュー
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明治大学の教授のエッセイ。 ウェブログに掲載されたものが書籍化されたもの。 丁寧にまとめられてはいるものの、起承転結がなく、一人語りの日々が静かにつづられていくため、退屈に感じる人もいるかもしれません。 孤独と静けさをこよなく愛する大学教授。多少偏屈なところもあるものの、自分を...
明治大学の教授のエッセイ。 ウェブログに掲載されたものが書籍化されたもの。 丁寧にまとめられてはいるものの、起承転結がなく、一人語りの日々が静かにつづられていくため、退屈に感じる人もいるかもしれません。 孤独と静けさをこよなく愛する大学教授。多少偏屈なところもあるものの、自分を美化せずに思うまま文にしているところに真面目さと誠実さを感じます。 よくカフェ通いをしている著者。カフェにいる場面で「私の周りから、十分もすると、客が減っていく」という一文があり、読んでいる方はなんだか心配になるものの、当の本人は「とても快適である」といたって上機嫌なところが、浮世離れしていてなかなかおもしろいところ。 周りへの不満をあれこれ隠さず書きながらも、 「妻子がいない男の人生は単純で、変化、特に心境の変化がない。 変わったのは、腹囲と髪の量くらいのものだ。」 と、わが身をクールに観察し、決して自分に甘くないところが、人気の理由かもしれません。 淡々とした文章の中に時折 「かなり私はなめられている。 どうにかして、私が通ったら、会釈では足りずに、思わず五体投地をしてしまうぐらいの威厳を身につけたい。」 などという豪快な表現を投げ込んでくるため、じんわりと面白味が感じられる日記エッセイになっています。
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