月曜から金曜の男子高校生(1) の商品レビュー
いきなり、ディスから入る訳じゃないけど、仮に、『団地ともお』の小田扉先生が推薦していなくても、この『月曜から金曜の男子高校生』は初見で買ったと思う。ただ、実際に読んでみて、小田先生がお勧めする訳だ、と納得はした 森先生と小田先生に、どんな繋がりがあるかは分からないけど、自分の作品...
いきなり、ディスから入る訳じゃないけど、仮に、『団地ともお』の小田扉先生が推薦していなくても、この『月曜から金曜の男子高校生』は初見で買ったと思う。ただ、実際に読んでみて、小田先生がお勧めする訳だ、と納得はした 森先生と小田先生に、どんな繋がりがあるかは分からないけど、自分の作品の良さを分かってくれる同業者がいるのは、結構、心強いんじゃないかな 私にもできると良いんだけど・・・・・・ 私の捕らぬ狸の皮算用な不安はさておき、シンプルに面白いな、この青春コメディは 『菜々子さん的な日常』シリーズのようなラッキースケベハプニングや、『高校の日常』のようなハチャメチャな感じ、『共学高校のゲンジツ』のようなもどかしい片思いの迷走、と言った要素は、この『月曜から金曜の男子高校生』にはない でも、そこが魅力なのだ。ともかく、普通で現実的。共感を齎す懐かしさ、それが他の高校生活をメインにした作品と互角以上に渡り合える、森先生だけの武器だと思うので、これから、錆びさせずに、丹念に磨いて欲しい なかとかくみこ先生ほどじゃないけど、絵柄が少し古い感じがするのも、ストーリーに彩りを与えているようだ 異世界に召喚されるでもなく、変身ヒーローにスカウトされるでもなく、変わり映えが無いようで、同じじゃない日常を一緒に過ごす、友人と一緒に。可笑しいことに笑い合い、憤りに同情したり、時には意見をぶつけあったり。それが、青春ってヤツだろう 面白い、それは間違いない。ただ、人によっちゃ、青春の思い出を収めたアルバムの中、糊で閉じた部分を強引に破り開かれる可能性もある 登場人物らの言動で、トラウマや黒歴史に直面する覚悟を持って読んだ方が賢明だ。実際、気分が落ちこみかけた私からのアドバイスである やや脅してしまったようだけど、この安定感がある青春コメディは一読の価値はある、と断言したい 登場人物の名のモチーフに硬貨や紙幣を持ってきている点もいいが、彼ら彼女らの個性も、良い意味で普通なとこにも好感が持てる 誰もが個々に良さがあり、魅力的だが、私的に(2)で活躍してくれたら嬉しいな、と思うのは新渡戸くんだ。図書委員としての彼か、軽音部の部員としての彼か、それとも、素の彼か、どこに焦点が当てられるかな? あくまで、個人的な印象だけど、彼は四人の中で二番目に恋人が出来そうな気がする。きっと、その恋人はギャル系、でも、見た目からは想像できないほど、生真面目なギャル。そこに惹かれて、衝動的に告白して、軽い感じでOKを貰っちゃうんだと思う どの回も、薄汚れた大人の目には、少し眩しすぎる。その中でも、眼球の水分が蒸発しそうになったのは、5話「自分だけのスイッチ」だ。一言に感想をまとめると、「わかる」、これだな。自分の性癖をバカにされたくないなら、他人の趣味に口は出さない。それが大事 この台詞を引用に選んだのは、青春らしさが出てるな、と思ったので。恥ずかしいもんで、未だに、こういう、熟考すれば中身がないって分かる台詞が胸に響いちまう。こんな青臭すぎる事を、自信満々に言えるのは、高校生の時だけ。大人になっちまうと、「今」すら見てる余裕もなくなっちまう
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