草笛物語 の商品レビュー
12月23日に亡くなられた葉室麟さんの、おそらく最後の作品。 12年前に作家デビュー。それまであまり時代小説を読む機会に恵まれなかった私が時代小説を読むようになったのは、この人の作品と出会ったことが大きな影響を与えている。 凛とした武士の姿を描く腕には感心するばかりだった。 ...
12月23日に亡くなられた葉室麟さんの、おそらく最後の作品。 12年前に作家デビュー。それまであまり時代小説を読む機会に恵まれなかった私が時代小説を読むようになったのは、この人の作品と出会ったことが大きな影響を与えている。 凛とした武士の姿を描く腕には感心するばかりだった。 「蜩ノ記」で直木賞を受賞された時は嬉しかったのを今でもよく覚えている。 その「蜩ノ記」がこの作品でも重要な役割を果たしている。 そして、この作品に登場する女性たちは、どうしてこうも聡明なのだろうか? このような女性たちに支えられた吉通率いる羽根藩は、きっと近隣からも羨ましがられる藩になっていくと思うが、葉室さんの死で藩の行く末を知ることが出来ないのが残念だ。
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羽根藩シリーズの最新作ですが、これまでのシリーズのキーマン的存在の戸田秋成の子供の世代が大人になり、羽根藩のために奔走する話ですが、戸田秋成の死をもって伝えたかった志が他の者たちに脈々と伝搬しているところが良かったですね!颯太の成長する姿も良かったです! 続編に期待したいです。
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初出 2016〜17年「小説NON」 直木賞受賞作『蜩ノ記』に続く羽根藩シリーズ第5作。 若くして継いだ藩主に御家騒動が降りかかるなか、主人公で14歳の"泣き虫颯太"は近習として必死に自分の生き方を模索する。 『蜩ノ記』で従容と死に赴いた戸田秋谷の息子、娘と...
初出 2016〜17年「小説NON」 直木賞受賞作『蜩ノ記』に続く羽根藩シリーズ第5作。 若くして継いだ藩主に御家騒動が降りかかるなか、主人公で14歳の"泣き虫颯太"は近習として必死に自分の生き方を模索する。 『蜩ノ記』で従容と死に赴いた戸田秋谷の息子、娘とその夫たちが、秋谷の生き方を思い劣勢を跳ね返すクライマックスには胸が熱くなる。
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3.8 羽根藩シリーズ第5弾。 「蜩の記」の主人公・戸田秋谷の嫡男・順右衛門と、その友・檀野庄三郎、順右衛門の姉にして庄三郎の妻・薫、もう一人の友・水上岳堂。 「蜩の記」の続編としての色合いが最も濃い作品。 死して尚、事あるごとに「真の忠義とは」と藩士の心に語りかけてくる秋谷...
3.8 羽根藩シリーズ第5弾。 「蜩の記」の主人公・戸田秋谷の嫡男・順右衛門と、その友・檀野庄三郎、順右衛門の姉にして庄三郎の妻・薫、もう一人の友・水上岳堂。 「蜩の記」の続編としての色合いが最も濃い作品。 死して尚、事あるごとに「真の忠義とは」と藩士の心に語りかけてくる秋谷。 珠玉の一言 薫 人が変わろうと思えば時がかかる。 自分のことでできる辛抱は、人の事でもしなければならない。 人は自らのための辛抱はいくらでもできるが、人のための辛抱はわずかでもできないものだ。 庄三郎 男の本懐とは、良い女房をもらうことなのかもしれない。
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