がん治療革命の衝撃 の商品レビュー
NHK出版の本。 がん治療の最新技術である、プレシジョンメディシンを紹介している。 これまでの治療と異なり、遺伝子の情報をもとに適切な薬を処方する手法。臓器の部位別に薬が決められていた従来の方法に対して、プレシジョンメディシンでは、がんを引き起こす遺伝子の種類によって処方する薬を...
NHK出版の本。 がん治療の最新技術である、プレシジョンメディシンを紹介している。 これまでの治療と異なり、遺伝子の情報をもとに適切な薬を処方する手法。臓器の部位別に薬が決められていた従来の方法に対して、プレシジョンメディシンでは、がんを引き起こす遺伝子の種類によって処方する薬を変える。したがって、異なる臓器に対して、同じ薬を処方するケースもありうる。この手法の大きなメリットは、ピンポイントでがん細胞に効くために、余分な副作用がないこと、また、遺伝の情報をベースにして事前の効果予測か可能なことだろう。 まだすべての治療に対して薬が存在するわけではなく、さらに、保険が適用されないケースが多い。非常に効果的で夢のような治療法。法整備ふくめて早く普及してほしい。
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がんの治療は、外科手術、抗がん剤、放射線治療の3つが代表的だった。 その中で、プレシジションメディスン(精密医療)が注目されている。 本書は、そのことに注目して取材をしている。 それは、がんの個性を重視した医療への転換である。 がんを起こしている遺伝子によって、がんを分類する時代...
がんの治療は、外科手術、抗がん剤、放射線治療の3つが代表的だった。 その中で、プレシジションメディスン(精密医療)が注目されている。 本書は、そのことに注目して取材をしている。 それは、がんの個性を重視した医療への転換である。 がんを起こしている遺伝子によって、がんを分類する時代に入った。 個々のがん細胞の遺伝子変異に対応した新薬の登場。 がんに個性があるように、がんと闘う患者にも個性がある。 がんの最先端とは? 遺伝子解析によるがんの診断。 人工知能とプレシジションメディカル。 人の体は 37兆個の細胞からできている。 人の遺伝子は、2万数千個ある。 がんの遺伝子は、数百個あるとされている。 そのうち 100以上の遺伝子について調べる検査が保険で認められるところまで来ている。 小細胞がん。非小細胞がん。 がんとは、正常な細胞の遺伝子に傷がついて変異を起こし、異常な細胞になることで発生し、その異常な細胞が無制限に増えてしまう病気である。 245の病院と16の製薬会社が参加して、がん治療を行なっている。 スクラムジャパンが対象としているのは、肺がん、大腸がん、胃がん、食道がん、膵がん、肝細胞がん、胆道がんである。 治療効果の期待できる薬が存在する遺伝子変異の数はおよそ二十数個。 がんが 分子標的薬に対して、免疫を持ち始めた。 分子標的薬とは、がん細胞が持つ分子を標的にして、がんを攻撃する。標的とする分子は、主にがん細胞の異常増殖を促している異常なタンパク質。いわば、がん細胞を増殖する。分子標的薬は、その異常なタンパク質と結合して働きを抑え込み、がん細胞の増殖を抑え込む。 現在 保険適用になっている分子標的薬は50種類。海外も含めると80種類となっている。 殺細胞性の抗がん剤、細胞障害性の抗がん剤。 治るためならば、つらい副作用は我慢すると考えがあった。 「がんは治らないが寿命がのびる」 「寿命は延びないけれども、がんが小さくなり、体が楽になる可能性がある」 免疫細胞は、自分と自分以外のものを区別して、自分以外のものを攻撃して排除する働きをする。 免疫細胞は、敵への攻撃を止めるブレーキボタンを持っている。 これは、免疫細胞が暴走したり、自分の体を攻撃したりしないようにするためだと考えている。 免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞が免疫細胞のブレーキボタンを押すことができなくなり、ガン細胞に対する免疫細胞の攻撃力が復活する。 オブジーボ、ヤーボイ、キイトルーダの3種類。 免疫チェックポイント阻害剤の特徴は、効き目が長く持続する。 また、今日朝れた、免疫細胞が、暴走して副作用が起こる。 分子標的薬は、がんが耐性を獲得して、早ければ半年、長くて数年で効かなくなる。 免疫チェックポイント阻害剤は、遺伝子変異の数が多いがんに対して効きやすい。 がん治療が、臓器別から、遺伝子変異別へと変わりつつある。 日本の医療制度は、保険診療と自由診療を同時に行う混合医療ができない仕組みなっている。 日本では、認可されていなければ、自由診療となる。 アメリカでは、医師が規定の書類に記入して届け出れば、薬の適応外使用ができる。
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がんとは、 遺伝子に傷がついて異変を起こし異常な細胞になり、無制限に増えてしまう病気。 次世代シーケンサーで(160種の遺伝子で64万円) がんを引き起こしている遺伝子でがんを分類。 最適な薬を投与。 耐性ができると薬を変えていく。 (一カ月の治療費が90万円にも) 分子標的...
がんとは、 遺伝子に傷がついて異変を起こし異常な細胞になり、無制限に増えてしまう病気。 次世代シーケンサーで(160種の遺伝子で64万円) がんを引き起こしている遺伝子でがんを分類。 最適な薬を投与。 耐性ができると薬を変えていく。 (一カ月の治療費が90万円にも) 分子標的薬。 免疫チェックポイント阻害剤。 薬は臓器別から遺伝子変異別へ。 プレシジョンディシンを受けるには、 薬の臨床試験に参加、医療機関の研究に参加。 スクラムジャパン TOP-GEAR OncoPrime MSK-IMPACT リキッドバイオプシー 血液によるがん遺伝子検査
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