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愛ゆえの反ハルキスト宣言 の商品レビュー

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2020/10/23

村上春樹よりも村上龍の方が面白いと思う私は、消極的「反ハルキスト」なのでしょう。っていうか、まだ4冊くらいしか読んでいませんが、読む気にならないのだから仕方ありません。一応、「ノルウェーの森」は新刊で読んでいますが、比較的読者からの評判のいい「風の歌を聴け」「ねじまき鳥クロニクル...

村上春樹よりも村上龍の方が面白いと思う私は、消極的「反ハルキスト」なのでしょう。っていうか、まだ4冊くらいしか読んでいませんが、読む気にならないのだから仕方ありません。一応、「ノルウェーの森」は新刊で読んでいますが、比較的読者からの評判のいい「風の歌を聴け」「ねじまき鳥クロニクル」やエッセイ風の「走ることについて語るときに僕の語ること」など全編を通じて持って回った言い方やトンチンカンで訳の分からない比喩などが気になり過ぎてすんなり本の世界へ入っていけません。個人的には「粉飾文学」という新たなジャンルを進呈したいくらいです。 さて、本書は元々春樹ファンだった著者が春樹作品を読み込んでいくうちに違和感が増し、その違和感の正体の解明を試みたものです。様々な角度からその要因を解き明かしているのですが、基本的には、(特に「ねじまき鳥クロニクル」以降)「同じモチーフの再利用」「必然性の薄いむやみに複雑な物語構成」「仮説やメタファーを使った強引な展開」がどうしようもなく鼻につき始めたことが原因のようです。(P103) さらに、男性目線の性的描写(男性にとって都合のいいという意味です)など大ベストセラー作家の割にかなりきわどい「セルフポルノ化」現象が顕著なのも、本書を読めばわかります。 毎年、ノーベル文学賞候補になるほどの国民的作家ですが、やはり私には彼の良さがさっぱりわかりませんので、本書の内容に共感する点が多々ありました。 巻末の、筆者による村上春樹長編小説概観もあらすじだけでも知りたい私のようなズボラな読者には重宝します。 とりあえず全世界に広がるハルキストを敵に回した筆者の蛮勇に拍手です。

Posted byブクログ

2017/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

村上作品には性的表現が多い。この本を読んで初めて知った。彼の作品を何作も読んでいるが、それを感じなかった。読み方によって違うのだろう。

Posted byブクログ