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パタゴニア の商品レビュー

3.6

15件のお客様レビュー

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2019/07/15

話が大分、広範囲に及んでいるので、ほんの一部しかついていけなかったのだが、大好きな映画の「明日に向かって撃て」のブッチとサンダンスの登場にはテンションが上がった。映画の中では大きな期待を持って向かった先がボリビアだった。(駅前は閑散としたど田舎だった) ボリビアからもう少し南下す...

話が大分、広範囲に及んでいるので、ほんの一部しかついていけなかったのだが、大好きな映画の「明日に向かって撃て」のブッチとサンダンスの登場にはテンションが上がった。映画の中では大きな期待を持って向かった先がボリビアだった。(駅前は閑散としたど田舎だった) ボリビアからもう少し南下すればそこはそこはパタゴニアだ。 いつかパタゴニア地方に行ってみたいな。

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2019/03/27

憧れのパタゴニアに旅しながら読んだ。アルゼンチンの歴史を語る本って中々見つけられなかったのだが、友達に勧められて手に取った。今回は行けなかったがウシュアイアとか行ってみたいな。パタゴニアの事が昔のエピソードを中心に知れて良かった

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2017/12/31

語りが淡々としていて、基本はじいちゃんばあちゃんの興味ない昔話を聞かされているような気分になる。が、ときどきふっと、自分の生が人類の限りない営みと接触して、自分の中に人類の歴史が流れ込んで来るかのような何とも言い得ない複雑な感動が味わえる瞬間がある。 南米は文明と非文明が衝突し...

語りが淡々としていて、基本はじいちゃんばあちゃんの興味ない昔話を聞かされているような気分になる。が、ときどきふっと、自分の生が人類の限りない営みと接触して、自分の中に人類の歴史が流れ込んで来るかのような何とも言い得ない複雑な感動が味わえる瞬間がある。 南米は文明と非文明が衝突した土地なんですね。こんなに悲しい歴史があったとは知らなかった。しかも、それほど時間差なく(もしくは並行して?)文明と文明の衝突にも巻き込まれている。欧米や日本にはない種類の深い悲哀を感じずにはいられない。

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2017/11/19

見渡すあらゆる地平にはるか遠く空を抱く純粋さを示す場所なのか、吹き荒ぶ凍りついた風が大地の岩に引っかき傷を作りながら突き刺さる太陽の痛みを記録する失われた場所なのか。 ひととひとの単調に繰り返す営みに馴染めない者がやがて吹き溜まる場所なのか、ひとがひとらしく強さと弱さをそれぞれに...

見渡すあらゆる地平にはるか遠く空を抱く純粋さを示す場所なのか、吹き荒ぶ凍りついた風が大地の岩に引っかき傷を作りながら突き刺さる太陽の痛みを記録する失われた場所なのか。 ひととひとの単調に繰り返す営みに馴染めない者がやがて吹き溜まる場所なのか、ひとがひとらしく強さと弱さをそれぞれに見せながら生きる都会から少しばかり遠い場所なのか。 記憶はやがて薄れるものではなく、次第に好きなように姿を変えるものである。どこか本棚の隅にしまい込んだはずのパタゴニアの大地の写真は、到底自分が自分の脚で歩いて撮ったものでもなく、雑誌の付録としてあったグラビア印刷の広告だった。その荒涼とした大地には確かに道であると脳の奥でだけわかる砂利の川が流れ、特段憧れるような美しい風景が写っているわけでもなく、ただその見慣れない風景に漠然とした憧れのようなものを感じたのだった。同じ名前のアウトドア・ブランドに少しだけ惹かれていたということもあった。実際、それがどんな写真だったかも覚えていないが、ただひたすら月に降り立ったかのような異空間は、やがて機会があれば一度は見てみたい場所となったのだった。 暫くして再会したパタゴニアは、その南の隅にあるウシュアイアという街となってテレビの中に現れた。南極に向かう船の出発点として、そこはどこか他人事のような風景を引き摺ったコンクリートの街だった。きっと南極に向かう船が眩しかったのだろう。まさにそこにいて頑強な灰色の船に乗り込んだ知人は、ただ美しいと言って多くを語らなかった。それがパタゴニアの習いというものなのだろう。もちろん、一度も行ったことのない遥かな憧れとして。 旅行記の新たな地平を切り開いたとされるこの作品は、現実と幻想がどこかで交錯するフィクションでもある。そこでは時間までもが行き来する。それでいて、それは疑いようもなく紀行文である。読者はいつのまにかパタゴニアを放浪し、太古の時代から現代までを見晴るかす。時に強風に潮がセールをもぎ取って行く海峡を超え、時に銃弾の乾いた音に身構える。そうやって読み終えた時、遠いパタゴニアはそこにある。

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2017/09/27

池澤夏樹編集の世界文学全集収録作が文庫化。 パタゴニアの色彩が文章を通して流れ込んで来るようで、圧倒される。版元のサイトには『紀行文学』とあって、確かにジャンル分けするならばそうなるのだろうが、もっと違う何かではないか……とも思わせる長編だった。 考えてみれば、河出の世界文学全...

池澤夏樹編集の世界文学全集収録作が文庫化。 パタゴニアの色彩が文章を通して流れ込んで来るようで、圧倒される。版元のサイトには『紀行文学』とあって、確かにジャンル分けするならばそうなるのだろうが、もっと違う何かではないか……とも思わせる長編だった。 考えてみれば、河出の世界文学全集はぼちぼち文庫化されている。この先、これ以外にも文庫化されるものがあるんだろうか? そして、日本文学全集も、何か文庫化されるタイトルがあるんだろうか……?

Posted byブクログ