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エキタス の商品レビュー

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2018/01/19

新しい反貧困運動が始まっている。エキタス代表の原田仁希さんの話を聞いていると、かなり戦略的だ。SEALDsなどの反安保法制運動が盛り上がっていた2015年に、次に来るのは経済問題でなければならないと思って、あえて「最賃を1500円に引き上げろ」というイシューを前面に押し出して法制...

新しい反貧困運動が始まっている。エキタス代表の原田仁希さんの話を聞いていると、かなり戦略的だ。SEALDsなどの反安保法制運動が盛り上がっていた2015年に、次に来るのは経済問題でなければならないと思って、あえて「最賃を1500円に引き上げろ」というイシューを前面に押し出して法制が強行採決された9月にエキタスを立ち上げている。 対談の「最後に一言」で彼は言う。 「市民運動と労働運動を結節していくという方向でエキタスを広げられたらと思います。エキタスは最賃1500円、加えて職種別・産別最賃の確立をはじめ、それに絡んで中小企業支援とか社会保障の充実をかかげていますが、これらは流れとして広がる可能性があると思っています。自画自賛ですがが、この運動はセンスがいいし、考えれば考えるほど大事だなと思います」(144p) デモも、わざと明るいものにしたり、ゴールドを意識的に使っている。同じく代表の栗原耕平さんも言う。 「最賃1500円というのは、若者だけの問題じゃない。高齢者、主婦パート、シングルの女性たちも生活は楽じゃないし、最賃問題を大きく打ち出しながら、青年ユニオンやPOSSEなどと協力して、反貧困の大運動をつくっていこうと思っています。連合や全労連もこのままじゃいけないと思いはじめているのて、ここ数年のうちには、スケールの大きい国民運動をつくんないといけないだろうなと思いますね」(145p) 今野さんは、豊富なデータを基に、そもそもはじめから社会福祉政策が貧困だった日本で、それをなんとか支えていた大企業がこの十数年で急速にブラック企業化してきたのが、現代の貧困を、深刻なものにしていると喝破する。全体が貧困だから、スマホを持っているような貧困女子高生を「ニセ貧困」と批判するような社会にもなった。 POSSEと、この対談に参加した青年ユニオン、そして幾つかの労組などとの共闘が既にこの本の中で語られている。非常に頼もしい。 SEALDs以外に、数多くのクレバーな若者たちが立ち上がりつつある。そのことの発見が、この本を読んだ最大の成果だった。 2017年12月17日読了

Posted byブクログ

2017/10/25

これも生協労連の定期大会で購入。若者の貧困。政治は変えてくれない。それを待てない若者のうねり。決して報道されない人々のリアルな叫びだ。彼らを「努力が足りない」と一蹴するのは簡単。でも、それでいいのだろうか。

Posted byブクログ