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超男性 愛蔵版 の商品レビュー

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2021/06/29

機械を超える「超男性」を目指す物語。1万マイルの壮絶な自転車レースと途方もない回数を目指す性交ゲーム。冒頭で「恋愛なんて取るに足らない行為ですよ。際限なく繰り返すことができるんですからね。」と言い放つ主人公アンドレ・マルクイユであったけれど、最後は己の言葉に裏切られてしまう。そし...

機械を超える「超男性」を目指す物語。1万マイルの壮絶な自転車レースと途方もない回数を目指す性交ゲーム。冒頭で「恋愛なんて取るに足らない行為ですよ。際限なく繰り返すことができるんですからね。」と言い放つ主人公アンドレ・マルクイユであったけれど、最後は己の言葉に裏切られてしまう。そして機械にすらも。何と皮肉なことだろう。読了してみて、正直その内容に当惑してしまう。その意味ではマンディアルグの「城の中のイギリス人」の方が解りやすい。一歩間違えると単なる滑稽本になってしまうのに、それを大真面目に書いているから凄い。でも澁澤龍彦がこれを翻訳しようと思ったのは何となく分かるような気がします。

Posted byブクログ

2017/09/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本書も長らく品切れだったもの。愛蔵版が一挙に3冊出たのだが、一番読者を混乱させるのは本書ではないだろうか(そういう意味では〝城の中のイギリス人〟は〝解りやすい〟)。 『超男性』というインパクトのあるタイトルもさることながら、ストーリー、ラストシーンなど、良くも悪くも読んでいて呆然とするというか、半笑いになるというか、何とも言えない気分になるw なかなか面白い読書体験だった。澁澤龍彦じゃなかったらこれを邦訳しようとは思わなかっただろう。

Posted byブクログ