闇夜にさまよう女 の商品レビュー
頭に銃弾を受けた若い女は、脳の一部とともに失った記憶を取り戻そうとする。 「正常な」世界に戻ったとき、自分が普通の女ではなかったのではと疑う。 追跡されている連続殺人犯なのか? それとも被害者なのか? フランスSF大賞等受賞の人気作家ブリュソロの最高傑作ミステリー 、遂に邦訳
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2018年神保町ブックフェスティバルで購入。 新刊が出た時に買おうかどうしようか迷っていたので、ブックフェスティバルで発券した時は嬉しかったw サスペンスあり、アクションあり、スパイ小説っぽさもあり……という、様々な要素がてんこ盛りになったサービス精神旺盛な長編だった。他の邦訳は...
2018年神保町ブックフェスティバルで購入。 新刊が出た時に買おうかどうしようか迷っていたので、ブックフェスティバルで発券した時は嬉しかったw サスペンスあり、アクションあり、スパイ小説っぽさもあり……という、様々な要素がてんこ盛りになったサービス精神旺盛な長編だった。他の邦訳はやや路線が違うようだけど、ちょっと探してみようか。
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頭に銃弾を撃ち込まれ、命は助かったものの、記憶を失った若い女性。彼女は誰なのか、何故殺されそうになったのか。この謎が物語を牽引する。途中まではどういうタイプのお話しなのかなかなかつかめず、読み通せないかもと思ったが、中盤からはスピーディな展開に一気読み。あまり読んだことのない雰囲...
頭に銃弾を撃ち込まれ、命は助かったものの、記憶を失った若い女性。彼女は誰なのか、何故殺されそうになったのか。この謎が物語を牽引する。途中まではどういうタイプのお話しなのかなかなかつかめず、読み通せないかもと思ったが、中盤からはスピーディな展開に一気読み。あまり読んだことのない雰囲気のミステリで面白かった。 ジェーン・ドゥという名を与えられたこの女性は、記憶を失ったことで以前の人格もなくしたとされ、このあたりの描写が異様な雰囲気を醸し出す。かなりヘンな医者や病院が登場することもあって、序盤はサイコなムードが漂う。もしかしてこれって(フランスミステリによくある)結末でも真相がはっきりしないヤツ?いやまあそれもきらいじゃないけど、やっぱりモヤモヤするんだよねえ、と思っていたが。 この懸念はまったく的外れであった。読み終わってみれば、これははっきりと答えのあるきちんとした(?)ミステリ。最後に明らかになる動機なんかいたって現実的で、そこまでの幻惑的な雰囲気との落差がすごい。これはやはり計算ずくなんだろうなあ。やられましたという感じ。 ちょっと気になるところがないではないけれど(あれだけの情報でこんなことを計画するかしら、とか、サラの息子の設定があまりにも極端、とか)、一ひねりも二ひねりもあるミステリを楽しんだ。そうそう、やっぱりフランスミステリらしく、一つだけ明らかにならないことがあって、この余韻がまた洒落ている。
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