初めてでも分かる・使える 会社分割の実務ハンドブック 第2版 の商品レビュー
合併の実務ハンドブックの姉妹本。会社分割は合併と違い、未処理欠損金の引継ぎがないこと、ただし分割承継法人において繰越欠損金の使用制限が課されるケースがあることなど合併との違いを意識しながら理解する必要がある。設例が多く意欲的な書籍だ。 P151 事業活動をしていない事業の移転や資...
合併の実務ハンドブックの姉妹本。会社分割は合併と違い、未処理欠損金の引継ぎがないこと、ただし分割承継法人において繰越欠損金の使用制限が課されるケースがあることなど合併との違いを意識しながら理解する必要がある。設例が多く意欲的な書籍だ。 P151 事業活動をしていない事業の移転や資産処分等による整理のためにする分割は、適格分割に該当しないことになります。 P161 合理的な理由がなく、例えば、恣意的な分割比率を調整し、端株に代えて金銭等を交付するような場合は、その金銭が分割対価として取り扱われることとなりますので留意が必要です。 P226 分割法人の繰越欠損金を引き継ぐことはできない。 適格合併を行った場合には、合併法人は被合併法人の繰越欠損金を引き継ぐことができますが、適格分割を行った場合には、分割承継法人は分割法人の繰越欠損金を引き継ぐことはできません。 以前は合併類似適格分割型分割を行った場合には、分割法人の繰越欠損金を引き継ぐことができましたが、その適用例がほとんどなかったことから、この制度は、平成22年度の税制改正において廃止されました。 P253 事業の移転を伴わない分割の意義 分割に際して、株式のみを移転するような分割をいいます(法人税基本通達12-1-6)。なお、100%未満の適格分割については、すべて事業の継続が要件とされていますので、この取扱いは完全支配関係のある法人間の分割を前提としていると考えられます。
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