理科準備室のヴィーナス の商品レビュー
理科の女性教師が気になる中学生男女ふたり。 みんなとは違う。変わっている。そんな3人の共通の時間。でも想いは同じなのだろうか。 触れれば壊れてしまいそうな「好き」の気持ち。だからこそ大切にしたい。壊れないように、ぎゅっと抱きしめたい。
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先生らしくない魅力的な人見先生と衝動的になりやすい正木くんとの学生ライフ 心身が大きく成長する中学生という時期もポイント! 成長過程にあるということは不安定であるということであり、それも相まって人見先生の魅力に振り回されているのかな 全体を通して美しさと危うさが魅力として描か...
先生らしくない魅力的な人見先生と衝動的になりやすい正木くんとの学生ライフ 心身が大きく成長する中学生という時期もポイント! 成長過程にあるということは不安定であるということであり、それも相まって人見先生の魅力に振り回されているのかな 全体を通して美しさと危うさが魅力として描かれていると思う 人見先生やあらゆる人間関係に琥珀糖みたいなイメージを持った ガラスのようにきれいだけど簡単にクシャッと壊れるような脆さ、それが美しい
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思春期の心の機微がとても誠実に描かれていると感じました。この本を読むことで、自身を肯定されたように感じる人がきっといることでしょう。
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少し変わった理科の先生への執着と、クラスに馴染みきれないどこか浮いた空気。ちゃんと歩いてるのに綱渡りしてるみたいな空気がずっと漂っていて、ひりひりする
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2作目のしるこさんの作品。最近、本を読むとき、作者は何が書きたくて作家になったのかなぁと考える。 2作ではわかないかもしれないけど、もしかすると、生き物は他の生き物を好きになることがある。それは報われないかもしれないけど、起きた工程全てが愛おしく、自分をより深く愛せる要素になる、...
2作目のしるこさんの作品。最近、本を読むとき、作者は何が書きたくて作家になったのかなぁと考える。 2作ではわかないかもしれないけど、もしかすると、生き物は他の生き物を好きになることがある。それは報われないかもしれないけど、起きた工程全てが愛おしく、自分をより深く愛せる要素になる、みたいなことなのかなぁ、と思った。あと何作か読みたいな。
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反発する理由はむしろ、その人にわかって欲しいから。好きだからこそとってしまう、自分でもよくわからない行動。本当は単純なことなのに…。先生と中学生2人のバランスが、なんとも絶妙でした。
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一人の教師をめぐる少年と少女の物語。 その三角形の図式はまさに"甘美"で"秘密のにおい"がした。 同じくらい強い想いを抱きながら、その想いの種類はそれぞれに少しずつ違っている。そしてそのどちらにもはっきりとした名前はない。憧れや恋もつかない...
一人の教師をめぐる少年と少女の物語。 その三角形の図式はまさに"甘美"で"秘密のにおい"がした。 同じくらい強い想いを抱きながら、その想いの種類はそれぞれに少しずつ違っている。そしてそのどちらにもはっきりとした名前はない。憧れや恋もつかないし、いわゆるLGBTQを扱っているという感じでもない。そのあいまいさが良かった。 秘密は秘密のままそっと在り続ける。 名付けることのできないさまざまな心の揺れが描かれたとても瑞々しい作品だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「平成30年度埼玉県推奨図書」の中学生向けにあり、気になっていたので借りた。 埼玉県HP「平成30年度埼玉県推奨図書」 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0307/jourei/30suisyoutosyo.html (最終閲覧日 2020年5月4日) 私たちの学年の理科の先生は、洋風の印象的な顔立ちをしている。 そして、結婚していないのに、子どもがいるっていうウワサ。 私はその先生の真似をして髪を伸ばし始めた。 そして、先生をみつめる生徒は、もうひとりいた。 (カバーそでより) なんだかひりひりしました。 はじめのほうで2箇所、そうそう、このことに気づいたとき、少し大人びたような冷めたような感覚になったんだっけ、と思い出した。 そして読み進めていくうちに、どうしようもない自意識が自分という一個体の中でぐるぐるしていて、どこかにとびだしていかんばかり、でも、どこにもいけない、ということを否応なく思い知らされたりしたな、ということも思い出す。 人見先生にひかれる、主人公の「私」と正木くん。 ふたりは、それぞれが自分のなかで自分に含みきれないものを、人見先生という「大人になりきらない大人」に投影することで安心したかったんじゃないかな。 大人に「なりきれない」のではなく「なりきらない」存在が、思春期の人たちの心を乱すのかも。 私はときどき、結局何にもなれないけれどなろうともしていない、という、どろっとした気持ちになる。 台風一過は、少年たちのこころ。 感想がまとまらないけれど、こころには、いろいろなあわいがあるということを感じました。 感情のなかに壁や区切りはなくて、実は「好き」「嫌い」は続いていたり、感情がワープする白い部分がある。 そのことがわかったので、大人ですけど、読んで良かったです。 最後に。 書架で見かけた最果タヒさんの『十代に共感する奴はみんな嘘つき』というタイトルが頭をかすめました、気になっていてまだ読んでいないので、今度、読んでみます。
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憧れと恋、まだ自分自身の中にある感性や感情を捉えられない年頃。中学時代は、制服もあるせいか、自分はこの集団からこぼれ落ちていないか、成長が皆より遅れてないか…と大人になればどうということもないことに縛られて、窒息しそうだ。そういう中で、賢い主人公は、自分自身や周りを一歩後ろから俯...
憧れと恋、まだ自分自身の中にある感性や感情を捉えられない年頃。中学時代は、制服もあるせいか、自分はこの集団からこぼれ落ちていないか、成長が皆より遅れてないか…と大人になればどうということもないことに縛られて、窒息しそうだ。そういう中で、賢い主人公は、自分自身や周りを一歩後ろから俯瞰できるオトナだと思っていたが…。些細なことで揺れる、この年頃の感情をよく捉えていると思う。 2018.4
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面白かった!従来のYA作家さんたちとは、こたえの出し方がちがう。立ち向かうとか、殻を破るとか、そんな話じゃない。今後の作品も楽しみ。
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