狐と韃 の商品レビュー
摩訶不思議な物語 8話。 昔幼き時に、少年少女世界全学文集という本が50巻以上あったのを読み漁った覚えがある。 その中でも、このような話が、世界でも、昔話のような逸話が、掲載されていたような気がする。 其の時分は、本も分厚く重く、文字も小さくて、漢字も多かった。そして読解力も少な...
摩訶不思議な物語 8話。 昔幼き時に、少年少女世界全学文集という本が50巻以上あったのを読み漁った覚えがある。 その中でも、このような話が、世界でも、昔話のような逸話が、掲載されていたような気がする。 其の時分は、本も分厚く重く、文字も小さくて、漢字も多かった。そして読解力も少なかった。 この本は、『日本霊異記』なる本を潤色との事、、、 1500年前の豪族の後継ぎの話や罪を犯した者がどのように会心していくのか、、、 又、今夏、世界遺産の奈良の元興寺へ行ったのだが、「夜半の客」の中に そこで長屋王の事件があったことが描かれている。 何か身近に感じられて想像しながら、読んでしまった。 表紙の題と同じが、第5話で、書かれている。 ムチという字が、「鞭」の字しか思いつかなかった。 この本の題名にしたのは何故なのか?と、思われた。 6話も、5話と同様に少しエロティシズムな雰囲気を醸し出している。 7話の「塵芥にあらず」、、、人間は死ぬときに死ぬるのが良いのかも、、、、と、延命を願うものではないのかも、、、 最後の「舎利菩薩」目前に生きて在る命に何を見、何を学ぶかは、その人の心次第、、、人は精進の道を歩み続けなければいけないと、、、、説いている。 不知火文庫と思っていたのだが、「知らぬ火文庫」となっていて、余計に、読めるだろうか?と、思ってしまった。
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たしかに朱川せんせいの新境地。とてもおもしろいし、味わい深い短編集です。部分的に連作になっているようです。白朱川か黒朱川かに分けるのもおかしいのですが、その中間のような気がします。いろんな人におすすめしたい。朱川作品ますます好きになりました。これシリーズになるのかしら?
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日本霊異記、って知ってはいるけど読んだことはないなあ。それを読みやすい現代語訳でアレンジしたものなのでしょうか。旧い時代の、不思議な物語です。独特の言葉遣いは多いけれど、雰囲気に浸りこめば気にならないなあ。 やや怪奇だけれど、印象としては「不可思議」が似合うかも。怖かったり、だけ...
日本霊異記、って知ってはいるけど読んだことはないなあ。それを読みやすい現代語訳でアレンジしたものなのでしょうか。旧い時代の、不思議な物語です。独特の言葉遣いは多いけれど、雰囲気に浸りこめば気にならないなあ。 やや怪奇だけれど、印象としては「不可思議」が似合うかも。怖かったり、だけれどどこかしら優しかったり。こんなことが実際にあったのかもしれない、とも思えてしまいます。 お気に入りは「夜半の客」。真実がどうかをあからさまに記すよりは、なるほどたしかに効果的な手法があるものですね。人の言うことを鵜呑みにするばかりではいけない、という教訓でもあるのかもしれません。
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初出 2016〜17年「小説宝石」 平安期の説話集「日本霊異記」を素材にした8話 「サカズキという女」 豪族の長男が胡人の女を匿って愛するが、父親に引き裂かれ森の小屋に押し込められる。女に似た狐が来て添い寝するがやがて来なくなり、女が子供を産んで死んだと言って女の面倒を見ていた...
初出 2016〜17年「小説宝石」 平安期の説話集「日本霊異記」を素材にした8話 「サカズキという女」 豪族の長男が胡人の女を匿って愛するが、父親に引き裂かれ森の小屋に押し込められる。女に似た狐が来て添い寝するがやがて来なくなり、女が子供を産んで死んだと言って女の面倒を見ていたという老夫婦が子供を連れて訪ねてくる。 「髑髏語り」 銀細工師が、作った品物を弟が偽って高値で売るのを咎め死なせてしまい、谷に投げ捨てる。髑髏となった遺骨を供養した僧が髑髏から真相を教えられて訪ねてくる。 「射干玉国(ぬばたまこく)」 正妻に自殺された郡司の次官が死んで息を吹き返し、妻が死後の国で罪のために責めさいなまれ自分は無罪とされたと証言した。娘は母によく似た遊行女婦(うかれめ)の協力を得て父の悪巧みを暴く。 「夜半の客」 日本霊異記の編者景戒のもとに長屋王ら4人の男が冥府から訪ねてきて、執筆を励ます。 「狐と韃」 人と狐との間に生まれたという怪力の女が市を荒らすのを止めさせようと雷から力を授けられた人の孫を呼んでくると、鞭で女を打ち発情させて従わせた。 「蛇よ、来たれ」 裕福な家の娘が蛇に犯されてたちまち蛇の子をはらむが、薬師が薬液を女陰にそそぐと蛇と蛇の子が出てきて家の者に殺された。しかし娘は蛇に犯された時の快感が忘れられずに蛇を待って婚(くがな)うが、家の者に蛇が切り刻まれたときに切られて死んでしまう。 「塵芥にあらず」 冥界の王の使いが商人を連れに来た時、商人はもてなして同名の別人を連れ去ってもらった。連れ去られた男の友人がその話を聞いて商人の家に抗議行き叩き出されるが、商人は友人にわび、「飯は土の味だ」と告白する。 「舎利菩薩」 肉の塊で生まれて山に捨てられたが、卵からかえるように生まれた顎のない異形の娘が若くして仏教に帰依し路上で人々に説法する。異形ゆえに官寺からは排斥されるが人々の信望を集めて舎利菩薩と呼ばれる。 最後の舎利菩薩がいい。本当の救いがどこにあるのか考えてしまう。
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豪族の跡継ぎ・真桑が林で出会ったのは、異形な美しさを持つ女。真桑は女を納屋に匿い世話を焼くうち、次第に愛情を感じるようになる。ある夜、強引に女を抱いた真桑。幸福感に浸っていたが、翌日から女はまったく笑わなくなる。(サカズキという女) 細々と商いをしていた、腕の良い細工職人の広足。...
豪族の跡継ぎ・真桑が林で出会ったのは、異形な美しさを持つ女。真桑は女を納屋に匿い世話を焼くうち、次第に愛情を感じるようになる。ある夜、強引に女を抱いた真桑。幸福感に浸っていたが、翌日から女はまったく笑わなくなる。(サカズキという女) 細々と商いをしていた、腕の良い細工職人の広足。弟・浄足が、自分の細工で詐欺を働いていたと知り、言い争いののち、思いがけず殺めてしまう。誰にも見られていないはずだったがーー。(髑髏語り) 妻の初産を待ちわびていた広公。しかし産屋で産婆から手渡されたのは、蹴鞠のような肉の玉だった。広公は複雑な思いを抱いたまま、山の奥に肉玉を捨てに行くがーー。(舎利菩薩) 日本最古の説話集『日本霊異記』を、大胆かつ奔放に潤色!
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豪族の跡継ぎ・真桑が林で出会ったのは、異形な美しさを持つ女。真桑は女を納屋に匿い世話を焼くうち、次第に愛情を感じるようになる。ある夜、強引に女を抱いた真桑。幸福感に浸っていたが、翌日から女はまったく笑わなくなる。(サカズキという女) 細々と商いをしていた、腕の良い細工職人の広足。...
豪族の跡継ぎ・真桑が林で出会ったのは、異形な美しさを持つ女。真桑は女を納屋に匿い世話を焼くうち、次第に愛情を感じるようになる。ある夜、強引に女を抱いた真桑。幸福感に浸っていたが、翌日から女はまったく笑わなくなる。(サカズキという女) 細々と商いをしていた、腕の良い細工職人の広足。弟・浄足が、自分の細工で詐欺を働いていたと知り、言い争いののち、思いがけず殺めてしまう。誰にも見られていないはずだったがーー。(髑髏語り) 妻の初産を待ちわびていた広公。しかし産屋で産婆から手渡されたのは、蹴鞠のような肉の玉だった。広公は複雑な思いを抱いたまま、山の奥に肉玉を捨てに行くがーー。(舎利菩薩) 日本最古の説話集『日本霊異記』を、大胆かつ奔放に潤色! 直木賞作家・朱川湊人の新しい扉が開く!
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