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コミンテルンの謀略と日本の敗戦 の商品レビュー

4.2

20件のお客様レビュー

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2022/11/10

2022年68冊目。414ページ、累計18,541ページ。満足度★★★☆☆ 旧ソ連は「コミンテルン」という世界の共産主義者ネットワークを構築し、世界「共産」革命を目指して、各国に対する工作活動を仕掛けた。つまり、スパイを送り込み、秘密裏にその国の世論に影響を与え、対象国の政治を...

2022年68冊目。414ページ、累計18,541ページ。満足度★★★☆☆ 旧ソ連は「コミンテルン」という世界の共産主義者ネットワークを構築し、世界「共産」革命を目指して、各国に対する工作活動を仕掛けた。つまり、スパイを送り込み、秘密裏にその国の世論に影響を与え、対象国の政治を操ろうとした。このソ連・コミンテルンの対外工作によって世界各地に「共産党」が創設され・・・。 欧米では国際政治学、外交史の一分野として、この「スパイ」「工作員」による秘密工作について論じる学問が立派に確立されている。 本書は、日本の敗戦にも深く影与えたコミンテルンの実態について、当時の文書から豊富な引用も行いながら浮き彫りにするもの 新書ながら400ページを超える分量に、正直、後半は読み飛ばしたが、特に前半は読んで損がないと言えるだろう ただし、後半は前半に比べて少々退屈する内容なので、分量が半分でちょうど良かった。そのため、星は減点

Posted byブクログ

2022/03/13

いろいろ知らない事実があった。 コミンテルンという旧ソ連発のスパイが、各国の内部に深く入り込み、分断を仕掛けている事実。 第二次世界大戦は、彼らの工作に日本も欧米ものせられてしまった結果だと。 その工作は今も続いているとあり、各国のコロナ対策による人権侵害や、ウクライナとロシアの...

いろいろ知らない事実があった。 コミンテルンという旧ソ連発のスパイが、各国の内部に深く入り込み、分断を仕掛けている事実。 第二次世界大戦は、彼らの工作に日本も欧米ものせられてしまった結果だと。 その工作は今も続いているとあり、各国のコロナ対策による人権侵害や、ウクライナとロシアの戦いによる新たな冷戦突入は、全てこの共産主義インターナショナル(コミンテルン)の策略なのかと肝が冷える。 日本はどう立ち回れば良いのか。 本文の中で右派も保守自由主義と右翼全体主義とに分かれている、と指摘されているが、今の国のコロナ対応を見ていると、全体主義が優勢にも感じる。 自由主義であり国の権力を厳しく監視する現憲法を護るにも、国防の話にすり替えられ、改憲派が優勢にも見える。 真に国益を護る政治家がいてくれるかだが、国民ももメディアに煽りに感情的にならず、冷静に判断していかないとと思わされた。

Posted byブクログ

2021/12/11

戦前の国内、国外の政治背景や思想の根底を理解していなかったので読むことに苦労した。 人物の相関図をイメージしながら読むことで理解がより深まると思う。

Posted byブクログ

2021/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 明治末期、大正、昭和初期の経済状況やマルクス主義の台頭から日本でもエリートを中心に社会主義思想が広がり、コミンテルンの工作をとてもやりやすい環境を作っていった。この大前提を押さえておかないとこの時代は全然理解できないなと感じさせられた。  そして右か左かではなく、「左翼全体主義者」「右翼全体主義者」「保守自由主義者」と3つに分類するだけでも、相当なパラダイムの変化が起こる。  社会主義・全体主義思想が蔓延っていた時代に、十七条憲法や五箇条の御誓文の意義を正確に捉えて、保守自由主義を主張した、吉野作造・美濃部達吉・小田村寅二郎や山本勝市には敬意を表するとともに、もっと調べてみたい。

Posted byブクログ

2021/03/03

戦時中の右翼全体主義者も左翼全体主義者も純粋な愛国心から行動しているものの、社会が分断し戦争が長引き国家が疲弊すればするほど共産主義革命が実現しやすいというコミンテルンの謀略にまんまと嵌っていたという論旨。 「各自はベストを尽くしているのに、何故分断は深まるのか」という個人的関...

戦時中の右翼全体主義者も左翼全体主義者も純粋な愛国心から行動しているものの、社会が分断し戦争が長引き国家が疲弊すればするほど共産主義革命が実現しやすいというコミンテルンの謀略にまんまと嵌っていたという論旨。 「各自はベストを尽くしているのに、何故分断は深まるのか」という個人的関心事への示唆があった。例えば、分断を煽ったトランプ大統領は共和党だが、仮に極左のサンダースが大統領になっていた場合、(右派を徹底的に排撃するといった方法=トランプ大統領と同じ戦略で)やはり米国の分断は深めてしまっていたのではないか。

Posted byブクログ

2020/12/11

『#コミンテルンの謀略と日本の敗戦』 ほぼ日書評 Day288 厳密性の高いタイトルが良いタイトルとならない本の代表だ。 「コミンテルン」などと言われて、ある程度の理解・イメージができる日本人比率は5%程度ではあるまいか? にしても一読をお勧めしたい一冊である。本書の主張...

『#コミンテルンの謀略と日本の敗戦』 ほぼ日書評 Day288 厳密性の高いタイトルが良いタイトルとならない本の代表だ。 「コミンテルン」などと言われて、ある程度の理解・イメージができる日本人比率は5%程度ではあるまいか? にしても一読をお勧めしたい一冊である。本書の主張の如何はさておき、耳障りの良いことを言ってすり寄ってくる輩が、いかなる害悪をもたらすかという観点で多くの真理をついている。 本書の主張のメインは、直近で紹介した(ビーアド著による)"ルーズベルトに仕組まれた日米開戦"が外部要因にフォーカスした太平洋戦争解釈だとすれば、本書は日本政府の内部崩壊にその原因を求めるという点で、まさに対局をなすものだ。 この「本筋」に関する感想については(新書版ながら)余りに深いものであるため、追って追記(もしくはコメント)での展開としたい。 https://www.amazon.co.jp/gp/product/B075D8BYSB/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=nobu2kun-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=B075D8BYSB&linkId=cdf5758b57f6445ee8577849b9a2079c

Posted byブクログ

2020/11/22

目からウロコが出る内容です。コミンテルン(共産主義インターナショナル)、右翼、左翼、共産主義、社会主義、ソ連、保守自由主義、大東亜戦争。これらの繋がり、過去の事実が明確に理解できるとともに、なにより現代の政治、世界情勢が見えるようになります。 江崎先生の著書はすばらしい。

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2020/09/13

某国の支援を受けた共産主義・社会主義勢力の乗っ取りにより、日本が戦争への道を歩むことになった経緯が記されている。 一般的な印象である、いわゆる「軍部の暴走」といえば「昔の話」という印象だが、本書で語られているのは現代の延長線上のような話であり、同じような状況は、現代の令和の時代で...

某国の支援を受けた共産主義・社会主義勢力の乗っ取りにより、日本が戦争への道を歩むことになった経緯が記されている。 一般的な印象である、いわゆる「軍部の暴走」といえば「昔の話」という印象だが、本書で語られているのは現代の延長線上のような話であり、同じような状況は、現代の令和の時代でも起こりうることだと、気づかされる。 引用多くて少々読みづらいが、当時の言論空間での議論を忠実に示すためのものであり、筆者の解説も丁寧に付されている。 ただ、後半は同じ議論が繰り返されており、冗長な感じが否めなかった。

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2020/06/29

2017年に出版ですから、今から(2020年)3年前の本となります。 帯の中西輝政さん推薦とにひかれて購入も、 その当時は特に理由はなく流し読みだったのですが、、 今まさに、この時期に読んでおきたい一冊です。 事象としては、日本が普遍的価値観を共有できている、 ないしはでき...

2017年に出版ですから、今から(2020年)3年前の本となります。 帯の中西輝政さん推薦とにひかれて購入も、 その当時は特に理由はなく流し読みだったのですが、、 今まさに、この時期に読んでおきたい一冊です。 事象としては、日本が普遍的価値観を共有できている、 ないしはできそうな国々で、同時多発的に、、  一方では綺麗事を唱え、一方では戦争を煽り、  戦争を起こさせ、それを終わらぬようにする。  金持ちへの嫉みや不信を煽り立てることで「自由」の基盤となる  議会や自由主義経済を否定し、全体主義的な統制への道を切り拓く。  社会を分断し、混乱させ、人々の不信感と憎悪を高める-。  このようなコミンテルン的手法は、あまりに悪魔的といえる。 との現象が勃発しているのが見て取れるからです、不思議と、 日本国内のオールドメディアはあまり伝えてくれませんが、。 またここ最近、右も左も極点まで行くとどうしてこうも「全体主義化」するのか、と、 都知事選候補者(2020年7月投票)の方々の在り様等からも、疑問だったのですが、、  「右翼全体主義者」と「左翼全体主義者」が結びついて、  大政翼賛会などをつくり、大日本帝国憲法体制を破壊した なんてことからも、戦前との類似性が出てきているのかな、と、 歴史は繰り返す、その面差しを変えて、なんて風にも感じてしまいますね。  戦前の日本のあり方は、本来、帝国憲法体制であり、  美濃部達吉が天皇機関説で説明していた立憲君主制であって、  自由主義に基づく体制であった。  だが、左右の全体主義たちによって帝国憲法そのものが骨抜きにされ、  選挙によって示された民意を重んじる憲法習律も否定されていった 戦後、WGIPからの公職追放などで漁夫の利的に引き上げられた、 「左翼(敗戦利得者)」によって「右翼全体主義」ばかりに、 戦前日本の舵取りの誤りの責任を負わされてしまっていますが、、 戦前での「全体主義」とのくくりには「右翼も左翼」も同じ枠に入るかな、と。 そういった意味では、、  明治天皇のもと、欧米の文化を必死で導入し、  近代産業国家を構築しようとした明治の人々の奮闘も、  五箇条の御誓文に基づいて自由民権運動を起こし、  貧富の格差などを解決しようとした大正デモクラシー との感覚と、その上での、  左右の全体主義たちによって帝国憲法そのものが骨抜きにされ、  選挙によって示された民意を重んじる憲法習律も否定されていった とは、一応、大学で近代史に触れていた一人としても、肚落ちします。 そして、このような経緯を歴史として学んでいくのであれば、  憲法改正によって取り戻すべきは「保守自由主義」であって、  「右翼全体主義」でも「左翼全体主義」でもないと  明確に答えることができるようになっておくべき と思いますし、また、敵を知り己を知れば、との視座に立てば、  報道に対する国民のリテラシーを高めることであって、  自分が気に入らない新聞の「廃刊」を叫ぶことではない も、その通りと思います、自分の軸がしっかりしていれば、 知識としては知っておくべきなのでしょう。 あらためて、知識に裏付けされた自分の言葉をもって、 必要に応じて表現していくことを意識したいな、と。 3年前の本ですが、先読みのごとくにいろいろと示唆に富んでいて、 過去の歴史的事実を、自分の言葉で理解することの大切さを感じました。

Posted byブクログ

2020/05/10

めっちゃ面白かった。レーニンがコミンテルンを作った経緯とか、敗戦革命を目指す理由や、どうして日本がコミンテルンにいいように操られてしまったのかがとてもよく分かった。大切なのは保守自由主義、日本の伝統を守ることと、自分の意見が違うからといって弾圧してはいけないということ。

Posted byブクログ