フォック空間と量子場 増補改訂版(上) の商品レビュー

新井朝雄(著者)

2019/10/03

参考文献が非常に充実している。本文でも頻繁に言及される。

0章　序:量子場とはどういうものかースケッチはまさにスケッチ。素早く概要をなぞる。物理で場の量子論をがっちりやっていたおかげでなんとかフォローした。くりこみ理論も数学的基礎づけがいまだできていないことに軽くショックを受ける。

その後の章は、理解に骨が折れるが、行間を埋めるための労が惜しみなく取られているので、頑張った分だけ報われると思う。場の量子論を数学的に基礎づけるため、関数解析が縦横無尽に駆使されている。