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駄菓子屋の社会学 の商品レビュー

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2021/10/30

薄利多売の世界はどこも厳しい。駄菓子屋の場合、主なお客は子供だけに商売が厳しくなる。 今回の本は、都の西北にある大学の人間科学部を卒業した学生の卒業論文だ。駄菓子屋をテーマにした本自体は珍しいが、卒論に駄菓子屋を選ぶことも珍しい。 発行されたのは2016年なので、コ...

薄利多売の世界はどこも厳しい。駄菓子屋の場合、主なお客は子供だけに商売が厳しくなる。 今回の本は、都の西北にある大学の人間科学部を卒業した学生の卒業論文だ。駄菓子屋をテーマにした本自体は珍しいが、卒論に駄菓子屋を選ぶことも珍しい。 発行されたのは2016年なので、コロナウイルス感染拡大の影響を受けた今だとまた状況も変わっている可能性もあるが、一読の価値はある。 駄菓子には、作り手、売り手、買い手のそれぞれの思いが込められている。 作る側は、利益を出すと同時においしい駄菓子作りに苦労している。 売り手はなんとかやりくりして子どもたちの「サードプレイス」を確保しようとしている。 買い手は、コミュニケーションと憩いを求めて駄菓子屋に訪れる。 駄菓子メーカーの存続のためにと終章で取り上げている。大切なこととして、質を落とさない。こだわりを持つ(守るところは守る)。そして一匹狼になってはいけないだ。 コロナウイルス感染拡大の影響や少子高齢化が進む日本でどう生き抜いていくか、気になるところだ。

Posted byブクログ