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永劫回帰ステルス の商品レビュー

3.6

17件のお客様レビュー

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2017/09/13

高校時代にドはまりしていた若木未生。 最後にこの方の作品を読んでからかれこれ二十年以上経ってますが、大人になって読んでみて思ったこと。 クソッ、やっぱ好きだ…! ってなこと。 もうなんかDNAに刻み込まれてるっていうかね。 文章も世界観もキャラクターも。 この永遠の中二病っぽい...

高校時代にドはまりしていた若木未生。 最後にこの方の作品を読んでからかれこれ二十年以上経ってますが、大人になって読んでみて思ったこと。 クソッ、やっぱ好きだ…! ってなこと。 もうなんかDNAに刻み込まれてるっていうかね。 文章も世界観もキャラクターも。 この永遠の中二病っぽい、不安定なバランスがたまらん。 感受性豊かな頃にハマったせいもあって、根っこのとこに入っちゃってんだよねえ。 たとえばもし作者名隠して読んだとしても本能的にぎゅんぎゅん来たと思われます。 これはたぶん本屋大賞も直木賞もとらないやつ。 誰かにおススメ本聞かれたときに、これをあげることもまずないです。 でも個人的にめっちゃ好き。 ホームズ役のコウもまあもちろんしっかり変人なんだけど、ワトスン役の秋太郎もたいがいの変人。 最初はだから秋太郎がワトスンかどうかわからなかったくらいだし、生きてる人間っぽくないから「シックス・センス」みたいなオチがつくのかと思ったりした。 視点もコウの視点と秋太郎の視点とでくるくる変わる。 それが結構特殊な作りではあるの。 ホームズからの視点があきらかに語られすぎてて(あえてだろうけど)、天才と説明役みたいな立ち位置ではない。 どっちもおかしい。むしろ秋太郎のほうがおかしい。 でもキャラクターみんなやっぱりいい。 美形なのに極度に卑屈でコミュ障とか定番なんだけど台詞がうまいのでしっかりオリジナリティ。 謎解きはそりゃミステリーじゃないんですよ。東野圭吾的な謎解きじゃないです。 ゆーたら超常現象なわけで。強引っちゃ強引な力技です。 でもそれをあたかも理論的に筋道立ってるかのように説明するのがたぶん作者の腕の見せ所なわけです。 はっきり言ってそのあたりはもう心理学とか民俗学とかを持ち出しつついかに探偵っぽく超常現象を解説するか、その「探偵っぽさ」を楽しむ感じでいいのかと。 文章と文章のはざまで煙に巻かれる感じ。うまく言えんけど。 あとまあぶっちゃけ言えばこの人の書く病的なくらいの共依存っぽい関係性が好きなんだよね。 そのへんが好きかどうかで読者が篩にかけられるようなところはありそう。 イズミ幻戦記とかどうなってんだろうなあ、面白かったのになあ。

Posted byブクログ

2017/09/05

ただの探偵物かな?と思って購入したら、心理学をかじったことがない私には少し難しかったのですが登場人物が魅力的なこともあり楽しめた。 恐らく続編は出るとは思うけど、出たら買う

Posted byブクログ

2017/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読みやすく一気に読める小説だと思います。 読んでみて、もしかしたら、評価が割れる作品かもと思いました。 ニーチェ、柳田国男、ハンプティダンプティ、マザーグースなど 様々な要素が散りばめられていて 更に日本語と英語がミックスされ、ルビの振り方も独特で この厨二病っぷりが面白いと思えるか、つまらないと思うかで まず感想が分かれるのではないでしょうか。 オーラバシリーズでも本家の後半やインテグラルなどで 近い雰囲気はありましたが、本作では民俗学、心理学、哲学などの 学問的知識の部分が思い切り展開されていきます。 私としてはやや読みにくさは感じたものの 基本的に先生の言葉選びがツボに入るので楽しく読みました。 主要登場人物は全員余さずとても”変な人”たちですし、 帰国子女で日常会話に英語を混ぜてきたり 認知がゆがんでいて後ろ向きなことばかり言ったり 束縛も物言いもきつかったりなんて、普通に考えたら 鼻持ちならないヤツなはずなのに 魅力的なキャラクターに仕上がっているところが流石若木先生だなと思います。 舞台はほぼサークル棟のみなのに、動きもあり 会話が軽妙なのが好きです。 しかしながら、 渾身の心理学ミステリという触れ込みのようなのですが ミステリの部分に期待してしまうとがっかりしてしまうかもしれません。 自分としては謎解きの過程があっさりし過ぎており、 トリックも今ひとつ納得いきませんでした。 緻密なトリック、迫力の謎解き、というよりも 日常に潜むオカルトっぽいホラーに近い謎解きです。 不穏な感じと軽快なやり取りの落差、かくれんぼ、階段に死体 という辺りではかなり続きが気になってワクワクしたのですが 結局謎は謎のまま、言葉遊びで終わってしまったような感があり mysteryよりはriddleやpuzzleだったのかなという感じです。 ミステリよりも主要キャラクタの紹介と物語の雰囲気作りに重きが置かれているような気がします。 シリーズの名刺のような形だとしたら小手調べとしては こんな感じでいいのかもとも思います。 ワトソンは要るが居るのか? 野性の陰陽師ちゃんのキャラが気になっているので 次巻が待ち遠しいです。

Posted byブクログ

2017/08/24

面白い!若木未生、健在です!! 『ハイスクール・オーラバスター』が好きだった人はゼッタイにハマるし、オトナになった分、哲学とか心理学とかを楽しめる度合いが増えてると思う。少なくとも私にはドンピシャ。凄く楽しませてもらったし、次作も読みたい。今すぐ読みたい。いつ出るんですか!?と詰...

面白い!若木未生、健在です!! 『ハイスクール・オーラバスター』が好きだった人はゼッタイにハマるし、オトナになった分、哲学とか心理学とかを楽しめる度合いが増えてると思う。少なくとも私にはドンピシャ。凄く楽しませてもらったし、次作も読みたい。今すぐ読みたい。いつ出るんですか!?と詰め寄りたい。 ホラーとミステリーをメインに、民俗学、心理学、哲学等の要素を重くならない程度にうまく混ぜてあって、ミステリーの謎はどうなるんだろうとか、どのくらいの力加減でホラーとかオカルトの要素を入れてくるんだろうとか気になってグイグイ読めるうえに、キャラクターが無駄なく「若木未生節」の会話テンポで動くのでイッキ読みしてしまった。行き帰りの電車で読もうと思ってたのに家で読み終えてしまった。 これは全力でオススメ。 人文書担当としては、参考文献に挙がっている文庫以外の本は棚に揃えておくことにする。

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2017/08/17

若木未生先生の作品、久しぶりに読んだけど、文体であっという間に当時に引き戻された〜!軽妙な会話でテンポよく読めるし、キャラクターがやっぱ超魅力!!続刊出たら絶対読もうっと。

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2017/08/07

死者はいかにして存在するか。 人間嫌いのあまり、人間の研究に執心する”探偵”による証明。 『ハイスクール・オーラバスター』の若木未生、渾身の心理学ミステリ 大学に入学した秋太郎が足を踏み入れたのは、異常に人間を嫌う来見行が専有する謎の哲学研究室「仮面応用研究会」だった。コウ...

死者はいかにして存在するか。 人間嫌いのあまり、人間の研究に執心する”探偵”による証明。 『ハイスクール・オーラバスター』の若木未生、渾身の心理学ミステリ 大学に入学した秋太郎が足を踏み入れたのは、異常に人間を嫌う来見行が専有する謎の哲学研究室「仮面応用研究会」だった。コウに興味を持った秋太郎は入部を願い出るも、断固拒否される。直後、サークル棟で墜落死体を発見するが--一瞬にして消失。この超常現象を推理するコウの裏で暗躍する彼の兄の真意は? ラスト10ページ、存在の証明が不可能な「あるもの」が出現する。

Posted byブクログ

2017/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

若木未生の最新作。 コバルト出身……ということは知っているが、ちゃんと読んだことはなかった。登場人物の『キャラ立ち』という意味ではライトノベルとも、キャラ文芸とも違うアプローチをしているように思える。 続きが出たら買おう。

Posted byブクログ