越し人 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
野茨にからまる萩の盛りかな(芥川龍之介) 大正14年に芥川龍之介と出会い、龍之介を2年長生きさせた?とされる才媛、歌人で翻訳家、14歳年上の名家、未亡人、片山廣子(松村みね子)の生涯を辿るノンフィクション。谷口桂子「越し人 芥川龍之介 最後の愛人」、2017.7発行。廣子の目に映る芥川龍之介、室生犀星、堀辰雄などから見た龍之介など、芥川龍之介を様々な角度から眺めることができました。
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明治生まれ、昭和初期に活躍したアイルランド文学翻訳者の片山廣子の伝記かと思い読んだが、恋愛小説の要素が多く少しがっかりだった。 今ほど海外の情報も女性の教育もそれほどでなかった時代に、いかに高い教養を身につけ、どんな人生を送ったのか。小説は主に芥川との恋愛事情と彼の自死にまつわ...
明治生まれ、昭和初期に活躍したアイルランド文学翻訳者の片山廣子の伝記かと思い読んだが、恋愛小説の要素が多く少しがっかりだった。 今ほど海外の情報も女性の教育もそれほどでなかった時代に、いかに高い教養を身につけ、どんな人生を送ったのか。小説は主に芥川との恋愛事情と彼の自死にまつわる心情とか子どもたちとの葛藤とか。彼女の視点なので過剰な美化と批判が多く、正直読み進めるのがしんどかった。このころの価値観ってこんな感じだったのか。 アイルランド文学というまことにニッチな分野のパイオニアで「妖精」という言葉を生み出した人である。もっと評価されてもいいのではと思う。
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