晩夏の墜落(下) の商品レビュー

ノア・ホーリー(著者),川副智子(訳者)

2022/02/19

米国有数のメディア王や訴追直前の富豪が乗る飛行機が墜ちたのはただの偶然の事故なのか?意図的な事件なのか?惨事をめぐる報道は日増しにエスカレートし、死者たちが秘めていた過去はさらなる疑惑を生み出していく。メディアからの攻撃にさらされたスコットはある決断を下すが…。幾重にも連なる墜落以前/以後の物語。その決着とは。

文字通り、墜落してしまった感じ。

2021/11/21

これは、いかに言っても竜頭蛇尾じゃないだろうか?
主人公と舞台設定はそれなりに魅力的だったが、あとはつまんねーつまんねーつっまんねー真実が丁寧に描写されただけ。
短編ならそんなに気にならないかもしれないけど、この長さつきあわされるのは勘弁!

2019/04/22

図書館で。
上巻は結構面白かったんですが、下巻のマスコミの対応がうう～んと言う感じで大分読むのが辛くなりました。
なんでそうなるのかな。ニュースにストーリーを作りあげるのって既に報道から外れているような。

単なるヒーロー物に終わらないのは面白いんだけれども、作中人物の過去やらが色々出てきて、そこまでは興味ないなぁという感じ。お話が進まないようにも取れてしまうし。
最後の捨て台詞は面白かったけど、だったら対抗番組に出ても面白かったんじゃないかなぁと思ったり思わなかったり。

2017/08/30

プライベートジェット墜落事故の生存者を軸に、乗り合わせて助からなかったひとりひとりの背景を描いて群像劇を構成しつつ、事故の原因がラストに明かされる。映画『クラッシュ』を思わせる。…けど、あんまりカタルシスがないんだよなー、感情的な高まりがなく淡々としてるからかなー。構成も人物造形もお見事ではある。

2017/08/26

訳の読みづらさを耐えて下巻まで読了。星を一つ落としたのは、最後のオチにモヤモヤしたのと、とある登場人物が最後に必然性もないとんでもない愚かな行動を取り、物語がぶん投げられた感じがしたから。まあ、その人物はテレビ司会者のあの人なんだけど、画家やその他登場人物の罠にハマってボロを出すとか、他の人に追い詰められるとか、裏切られるとか、そういうことがあれば自然に受け入れられたのだけど、勝手に暴走して自滅したのは何故なのだ？なんか、飛行機事故の真相という表テーマからも、メディアの暴走というサブテーマからも、関係ない割に目をつぶれない愚行を行われて、ただただモヤモヤした。

2017/08/11

なんだろ…読み終えてから何冊か
他の本を読んでいるのに
テレビとかニュースを見る都度
思い出してしまう。
サスペンスかと言われるとうーん

2017/08/06

あらすじから察するにジェット機墜落の原因を暴いていくサスペンスかと思ったら、乗客だった人々の人生、暴走するメディアの姿を描いた作品だった。原題を訳すと『墜落以前』なので、Beforeの方にウェートが置かれているのは当然か。

本作品で作者は生き馬の目を抜くニュース専門局の業界内部をつまびらかにしているが、強い影響力を持つニュース専門局は、一歩間違えば暴走する可能性を秘めている。そんなメディアの危うさにスポットを当てた展開は、同じ業界に身を置く作者ならでは。

テレビドラマの製作に携わっていた経験値が作品によく出ていると思う。この辺りの評価は読者の経験値にリンクするんでしょ、海外ドラマを観てるか観てないかの。割と早い段階から「海ドラあるある」を読まされている気がしてただただ長かった。面白くないわけじゃないが、どこまでも浅いと言うか、わざわざ活字で読む必要はないかな。映像で見れば十分。

このレベルでもエドガー賞をとれるんだなーという印象が一番強かった。