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コロボックルぬりえ の商品レビュー

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2018/12/15

私が社会人になった1990年代前半は、まだパソコンやカラーコピーもそれほど普及していなかったので、土地利用計画などの図面は、ひたすら色鉛筆を使って色を塗り分けるという極めてアナログな作業をやっていたものだ。 数日前、職場の倉庫の隅っこを見たら、18色の色鉛筆セットを見つけた。最...

私が社会人になった1990年代前半は、まだパソコンやカラーコピーもそれほど普及していなかったので、土地利用計画などの図面は、ひたすら色鉛筆を使って色を塗り分けるという極めてアナログな作業をやっていたものだ。 数日前、職場の倉庫の隅っこを見たら、18色の色鉛筆セットを見つけた。最近は色鉛筆を使う職員なんかまずいない。なのでその色鉛筆もおそらく数年(ヘタしたら10数年)使われていないような状態で、ひっそりと眠るかのように置かれていた。 その色鉛筆セットを見つけた時、仕事で色鉛筆を使ったほぼ最後の世代として、そのままずっと眠らせておくのも勿体ないなと思って倉庫から取り出し、さらに色鉛筆の有効活用のために「ぬりえ」で検索をかけてみた。 それで見つけたのがこの本。コロボックルって実は幼少時に見たアニメ「冒険コロボックル」でしか知らず(古っ!)、村上勉さんの絵も「どこかで見たことあるかな」程度。 でも買ってよかった。 まず原画の描線が美しく、さらにコロボックルや動植物の構図もよく考えられていて、もうそのままの白い状態でも十分なんだけど、さらに“色をつけたらもっときれいだろうな”と強く思わせてくるところがすごい。 でも私は色彩や美術に関しては中学卒業程度の知識しか持っておらず、どうやって塗って行けばいいかなんて全然わからず、色鉛筆を持つ手が一瞬止まってしまった。 巻頭に「村上勉が教える彩色のポイント」が1ページにまとまって載っているが、素人の私が読んでもよくわからなかった。 なので思い切って自分の直観を頼りに、好きなように、目に留まった箇所から画面いっぱいに色を広げていくような要領で色を塗り始めた。 私も画家ではないので、上手に色を塗るなんてことははじめから目指さず、プロから見たら幼稚な出来かもしれないけど、自分が満足できればそれでいいと思って塗り進めている。 なお、色塗りの思わぬ効能を発見した。 色を塗っている間は本当に集中するので、世事の雑念から開放されることだ。 そして色を塗り終わったあとの達成感と充実感!誇張抜きでけっこうイイよ。

Posted byブクログ