ヴェトナム戦争ソンミ村虐殺の悲劇 の商品レビュー
ヴェトナム戦争は間違った万能感と人種差別主義に思考を歪められてはじまった、誤った戦争だった。ただでさえ誤った戦争が、十代後半から二十代前半の未熟な兵士に担われていた。虐殺の現場に居合わせた兵士の中の少数は、命令や仲間の兵士が間違ったことをしていると考えて、虐殺には加わらなかった。...
ヴェトナム戦争は間違った万能感と人種差別主義に思考を歪められてはじまった、誤った戦争だった。ただでさえ誤った戦争が、十代後半から二十代前半の未熟な兵士に担われていた。虐殺の現場に居合わせた兵士の中の少数は、命令や仲間の兵士が間違ったことをしていると考えて、虐殺には加わらなかった。これは選択の自由を持つ人間のささやかな勝利と言えるかもしれないが、犠牲の大きさを考えるとあまりにもみじめな勝利だ。 関東大震災時の朝鮮人虐殺が思い出される。あの時もある一般市民は嬉々として虐殺に関わり、ある一般市民は間違ったことが起きていると認識し、可能な人は朝鮮人を守ろうとした。 この本を読んだ限りでは、アメリカがベトナムに勝利するためには、ベトナム人を文字通り皆殺しにするしかなかっただろう。 ベトナム戦争下での米軍による戦争犯罪を非常に詳細に調べている価値のある本だ。でも読み進めるのがつらすぎて、一人の少女を13人の米兵が代わる代わるに強姦したというところでもう読めなくなってしまった。 https://youtu.be/1NwnnLnvQYA Four Hours in My Lai 1989
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