ヒロのちつじょ イラストエッセイ の商品レビュー
この本、ダウン症の兄の話だけどイラストがとても可愛い。うちのダウンとそっくり。きょうだいにいつか見せたい。
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重度の障害をもつ30代のダウン症の兄を持つ著者が、家族、とりわけ妹目線で兄を観察し、エッセイとイラストが書かれた本です。 ダウン症の本は、色々(とはいっても少なそうですが)と出版されていますが、親からの目線で描かれているものが多く、この本のような兄妹の立場から見た本は珍しいので...
重度の障害をもつ30代のダウン症の兄を持つ著者が、家族、とりわけ妹目線で兄を観察し、エッセイとイラストが書かれた本です。 ダウン症の本は、色々(とはいっても少なそうですが)と出版されていますが、親からの目線で描かれているものが多く、この本のような兄妹の立場から見た本は珍しいのでは。 妹が兄を受け入れられなかった時期のことも語られていて、でもそれをある日、受け入れることができたこと、よく観察してみたら、行動にもヒロなりの理由、秩序がありそう、という気づきが出てきたというのです。 一般的なダウン症の人の特徴として、顔つきが似ている、知的障害がある等、ステレオタイプで認識している人が多いと思われますが、元々持っている素質の他にも、育った環境、関わった人たちなど、色々な周りの環境によっても個人が形成され、それが個性となり、障がいがあろうとなかろうと、それぞれが唯一無二の存在になっているのだな、と感じました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ダウン症の兄について書かれた、イラストエッセイです。 表紙のヒロさんの頭から1本花が生えている(中のイラストにも時折生えている)んですが、なんだかそれが、すごく「そうっ!それ!」って。ダウン症の人をとても端的に表現している気がする。 実際のところ、ダウン症に限らず、なんらかの障害を持った人を抱える家族というのは想像も及ばない葛藤や苦労があるんだと思うんですが、この本はそこへの理解を強要するものでは全くない。 おもしろいんです。ダウン症の方と触れ合う機会のある人なら、「あるある!」って笑えてしまう読みもの。そして、「ああ、あれはそういうことなのかもしれない」という気づきもくれます。家族だからこその理解のもとに描かれるヒロさんの言動、日常にほっこり。 しかし、どうしても経験上いろいろと考えさせられる。 「きょうだい児」という言葉があります。 この言葉自体が嫌いだ、差別だという人もいますが、あえていうなら、作者の佐藤さんは元きょうだい児といえます。 両親の大変さは心身共に相当なものだとは思いますが、きょうだい児の心の裡というのは本当に複雑なものがあると思います。佐藤さんのもうひとりのお兄さんのようにすんなりとヒロさんの存在を受け入れることができるのはきょうだい児全体の何割なんだろう。 この本を読んでいると、障害を持つ妹(彼女もダウン症でした)のことを思春期あたりから受け入れられなくなり、そのままあらゆることを拒絶してドロップアウトしてしまった男の子を思い出しました。こうしてヒロさんをテーマに、ほんわかした愛を感じる暖かい一冊を仕上げるまでにどんな葛藤があったんだろうか。作品の中で少しその辺にも触れていますが、ほんとにさらっと書かれています。 大体のことがそうであるように、当事者にしかわからないものだし、家庭、個人でも全然違う。いろいろ考えたって余計なお世話だろうけど、日常で触れ合う第三者の理解と対応で、少し何かが違ってくるんじゃないだろうかとも思います。
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読了。 思わずクスッと笑える1冊。 私にもダウンちゃんのお友達がたくさんいます(๑•᎑•๑) 書かれてるエピソードに思い浮かぶ顔もいくつか(*'ω') 彼らのポリシーが分かると不思議なルーティーンもかっこよくて素敵ですよ✨
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2017.9/24 仕事柄、養護学校や会社の保健室で社会に馴染めない人に接する機会があり、また我が子も発達障害を疑わせるものがあるため、「ふつう」ではないってそんなに不幸なことかと自問自答する日々。読むとわかる、どこにでも穏やかな日常はある。そこにいる人たち次第。
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ごめんなさい、やっぱり理解できない。 ご両親が亡くなったら、このヒロさんの世話をするのは妹さんになるの? よっぽど心が広くないと、そんなことできない。
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妹(著者)が観察したダウン症のお兄さんの日常と在り方。ここへ至るまでに著者自身の中で様々な葛藤があったこともうかがい知れるけれど、そこを超えた家族としての愛情を感じる。
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