ソヴィエト・ファンタスチカの歴史 の商品レビュー
読み終わったと書くと嘘になるかもしれないくらいの斜め読みをした。ロシア系の名前がたくさん出てきて、とても覚えきれない。架空文学史なのだけれど、史実や実在の作家と連動していて、月をキーワードにSFが政治的に意味を持つ世界。そういわれてみると、ソ連のマークの鎌が三日月に見えてくるから...
読み終わったと書くと嘘になるかもしれないくらいの斜め読みをした。ロシア系の名前がたくさん出てきて、とても覚えきれない。架空文学史なのだけれど、史実や実在の作家と連動していて、月をキーワードにSFが政治的に意味を持つ世界。そういわれてみると、ソ連のマークの鎌が三日月に見えてくるから面白い。
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SF史のパロディってことになるのかな、もしくは架空のSF史。レムの「完全なる真空」とか清水義範の「序文」とかにも近いノリ。ただ、その辺に比べてこちらにもかなり知識量が求められる感じで、「知ってたらもっとおもしろいのかな」という雰囲気はすれども…やや残念。
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『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』と題されているが、本書は小説である。巻末の解説に、本当に真に受けちゃった人がいるとかいないとか……というエピソードが紹介されているが、その解説すらも全て虚構なのではないかと疑いたくなってくる(本編は虚実入り交じっているようだ)。 ジャンルとして...
『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』と題されているが、本書は小説である。巻末の解説に、本当に真に受けちゃった人がいるとかいないとか……というエピソードが紹介されているが、その解説すらも全て虚構なのではないかと疑いたくなってくる(本編は虚実入り交じっているようだ)。 ジャンルとしては架空の書評集『完全な真空』(スタニスワフ・レム)、また、架空世界のガイドブック『夢幻諸島から』(クリストファー・プリースト)などと同じカテゴリに入ると思うのだが、上記2冊がまだ割と『小説っぽさ』を保っていたのに対し、本書は訳文や構成も含め、評論、歴史書の体裁をかなり忠実に踏襲している。評論として読み解いてみるのも面白いかもしれない。
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