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部活があぶない の商品レビュー

4.1

11件のお客様レビュー

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2022/05/29

部活動が引き起こしてきた問題の原因や考え方が記されている本。 最終章には実際に行われている解決策や取り組むべき考え方が記されており、ブラックボックス化する部活動の「体罰という必要悪」に立ち向かう気持ちにさせてくれる。 諸問題が複雑に絡み合っているからこそ、解決するにはかなりの力が...

部活動が引き起こしてきた問題の原因や考え方が記されている本。 最終章には実際に行われている解決策や取り組むべき考え方が記されており、ブラックボックス化する部活動の「体罰という必要悪」に立ち向かう気持ちにさせてくれる。 諸問題が複雑に絡み合っているからこそ、解決するにはかなりの力が必要だが、この問題点に向き合い、「自分自身で考え、クリエイトできる子どもを育てられる、“考え抜くことができるクリエイトな大人”が増える」ことが、この問題の解決につなげられるのではないか。そんな大人のひとりに私はなりたい。

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2020/12/20

部活動のあり方を、著者の研究を元に述べている作品。 部活動を否定する訳ではなく、本質を改めて、生徒及び教員の部活を通して得るものを高めることを主張している傑作。

Posted byブクログ

2020/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本社会に蔓延する『ブラック気質』、すなわち理不尽なことを我慢することが美徳という風潮は、少年スポーツから始まる体罰、言葉の暴力ありきのブラック部活によって再生産される。部活は生徒指導の場ではなく、スポーツ/音楽に楽しみ、生徒が主体的に取り組む場でなければならない。全時代的な指導法や制度から脱却し、真に子どものためになる部活像を目指す必要がある。 生徒を主体的に取り組ませるには、時間的なゆとりと精神的なゆとりが必要 ・①勝敗で一喜一憂しない。負けたときは勝ったとき以上に成長するチャンス。②「わが子」ではなく「チーム」を応援する。③子どもが苦しんでいるとき、すぐに手を差し伸べない。子どもが自分で考えて解決する姿を見守る。 ・①萎縮せず、寛容に②コミュニケーションをインタラクティブに③具体的な指示を出しすぎない④実現可能な目標設定にさせて、少しの進歩を褒める ・即効的な一発学習と、長期的な強化学習 ・生徒が一番信用する大人は、自分の話を聞いてくれ、自分を分かろうとしてくれる大人

Posted byブクログ

2018/01/28

部活があぶない。島沢優子先生の著書。社会問題化しつつあるブラック部活問題をわかりやすく解説した良書。部活の存在は否定されるべきものではないけれど、子供たちと保護者たち、教師たちが全て幸せになる形での部活運営方法を考える必要がある。

Posted byブクログ

2017/12/04

私は絶対体罰反対だ。どんな理由であっても体罰はいけないと思っている。それなのに、部活動においては、いまだに体罰は行われている。なぜなのだろうか? この本は、部活動での顧問の指導(?)をきっかけに自殺した少年のことから始まり、部活動の理不尽さ、解決法などについて書かれている。 ...

私は絶対体罰反対だ。どんな理由であっても体罰はいけないと思っている。それなのに、部活動においては、いまだに体罰は行われている。なぜなのだろうか? この本は、部活動での顧問の指導(?)をきっかけに自殺した少年のことから始まり、部活動の理不尽さ、解決法などについて書かれている。 本来なら、スポーツや文化に触れて楽しむべきもののはずの部活動がなぜこのような状態になってしまったのか。そして、どうしていったらよいのか、この本を読んで考えていきたいと思う。

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2017/08/09

2012年に桜宮高校バスケット部の生徒が顧問教師からの体罰が原因となって自殺をしました。それ以来、体罰や暴言、セクハラなど部活動における生徒への虐待がクローズアップされています。著者は部活動の素晴らしさを認めたうえで、教師の過酷な勤務実態や、成果を過剰に求める保護者、知名度UPに...

2012年に桜宮高校バスケット部の生徒が顧問教師からの体罰が原因となって自殺をしました。それ以来、体罰や暴言、セクハラなど部活動における生徒への虐待がクローズアップされています。著者は部活動の素晴らしさを認めたうえで、教師の過酷な勤務実態や、成果を過剰に求める保護者、知名度UPに利用しようとする学校側など様々な視点から現代の部活動の問題点を指摘しています。 私自身、部活動(特に運動系)については、今となってはいい思い出がたくさんあります。そういう経験を自分の子供にもさせてやれればいいなぁ、と思うこともあります。しかし、その延長線上に「部活動は厳しいもの」、「部活動はしんどくてあたりまえ」という認識を持ってしまうと、子供の命を危険にさらす可能性が十分にあるということを再認識しました。 部活動に参加されている子供を持っておられる人、これから部活動に参加する年齢に達する子供を持っておられる人には是非、読んでいただきたいです。

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2017/07/26

日本の学校での部活動には 日本の社会のマイナスの縮図的要素がたっぷり詰まっている 理不尽、同調圧力、虐待、独りよがりの善意 きちんと取材に応じてくれた人たち こんなことはぜひ根絶したいと願っている人たち いずれも これからの明日を生きていく若い人たちに向けての 願いが感じられる...

日本の学校での部活動には 日本の社会のマイナスの縮図的要素がたっぷり詰まっている 理不尽、同調圧力、虐待、独りよがりの善意 きちんと取材に応じてくれた人たち こんなことはぜひ根絶したいと願っている人たち いずれも これからの明日を生きていく若い人たちに向けての 願いが感じられる あなたのすぐ近くの あれ? と思う「部活」の周辺におられる方に ぜひ 薦めたい一冊です

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2017/07/13

数年前、顧問の暴力が原因で高校生が自殺した。それまで、いまだにそんな体罰が存在しているなど考えてもいなかった。それから、しばらくたって、試合に負けると顧問の先生に全員しばかれるという中学生がいた。それは今も変わってないのかと聞くと、変わらないしそれが当たり前だと思っているという返...

数年前、顧問の暴力が原因で高校生が自殺した。それまで、いまだにそんな体罰が存在しているなど考えてもいなかった。それから、しばらくたって、試合に負けると顧問の先生に全員しばかれるという中学生がいた。それは今も変わってないのかと聞くと、変わらないしそれが当たり前だと思っているという返事だった。ため息が出た。本書を読むと、現状は変わりつつあるのだろうけれど、完全に暴力、暴言がなくなっているわけではなさそうだ。そんな話を中3生にすると、部活は厳しい方が良いのだという。たしかに、厳しさに対する耐性はどこで養われるのかというと、やはり部活となるのかもしれない。けれども、スポーツにしろ音楽にしろ楽しくやりたいものだ。楽しくないものは続かない。これは、勉強も全く同じ。先生がこわいから勉強するのではなく、楽しいからやってると言えるようになっていってほしい。試合に勝ちたい気持ちも分かる。コンクールで金賞をとりたい気持ちも分かる。テストで上位に入りたい気持ちも分かる。でも、ちょっとまわりとの比較ばかりするのはやめて、自分は毎日楽しく練習(勉強)していて、それでなおかつ成長を実感できる、そんなふうになることはできないものだろうか。

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2017/07/01

中高の部活の実態をレポートする。 ブラック部活は生徒にも教師にもあり得る問題。日本の中等教育のなかで、部活は生活指導と結びついて発展してきたのだけど、その功罪を問う一冊になっている。 過酷な練習に耐えることで、人間的な成長とともに技術的にも進歩すると信じる向きは多い。同時に鈴木大...

中高の部活の実態をレポートする。 ブラック部活は生徒にも教師にもあり得る問題。日本の中等教育のなかで、部活は生活指導と結びついて発展してきたのだけど、その功罪を問う一冊になっている。 過酷な練習に耐えることで、人間的な成長とともに技術的にも進歩すると信じる向きは多い。同時に鈴木大地スポーツ庁長官が言うように「理不尽に耐える力なんて必要ない」のも確か。 実は中高生年代の全国大会がある国は多くない。この点で日本は結果として勝利至上主義なのだ。ここを考え直さない限り、部活問題は解決しないよね。

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2017/06/29

<目次> プロローグ  部活動は誰のもの? 第1章    部活がもたらす効果 第2章    部活のいびつな歴史 第3章    ブラック部活が止まらない 第4章    教師にとってもブラックな部活 第5章    ブラック部活の正体 第6章    ブラック部活から子どもを守る 第7章...

<目次> プロローグ  部活動は誰のもの? 第1章    部活がもたらす効果 第2章    部活のいびつな歴史 第3章    ブラック部活が止まらない 第4章    教師にとってもブラックな部活 第5章    ブラック部活の正体 第6章    ブラック部活から子どもを守る 第7章    部活の未来のために <内容> 大阪のバスケ部の自殺問題から端を発したブラック部活。さらに中学教員が声を上げた、教員をブラック企業にしてしまう部活。その両者を結びつけ、何とか解決策を探る本著。残念ながら、ここでの提案は効果があるものとが感じなかった。文科省も重い腰が上がった気がするが、違う問題が勃発しているし、世論は「モラルパニック」を起こし、のど元過ぎるとなんとやら、である。東京オリンピックを誘致すること自体、昭和の栄光を懐かしむ世代の妄想だから、同じようにスポーツ全般は昭和の香り漂う「いびつな」ものが闊歩するだろうし、親もしかり、マスコミもしかり、政治家もしかり…。

Posted byブクログ