最新図解 やさしくわかる精神医学 の商品レビュー
精神医学に関することが、満遍なくまとめられていた。 一般向けや学生向けとして、読みやすい本だと思う。
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精神疾患のお勉強。性格なのか精神疾患なのか線引きが極めて難しい。 ■(抑うつ障害)うつ病 うつ病の基本症状は、「気分が落ち込む、気がめいる、物悲しい」といった「抑うつ気分」です。また、あらゆることへの関心や興味がなくなり、なにをするのも億劫になります。知的活動能力が減退し、...
精神疾患のお勉強。性格なのか精神疾患なのか線引きが極めて難しい。 ■(抑うつ障害)うつ病 うつ病の基本症状は、「気分が落ち込む、気がめいる、物悲しい」といった「抑うつ気分」です。また、あらゆることへの関心や興味がなくなり、なにをするのも億劫になります。知的活動能力が減退し、家事や仕事も進まなくなります。 うつ病の原因ははっきりわかっていませんが、遺伝的要因や脳の機能的要因などが、複雑にからみ合って発症すると考えられています。発症のきっかけとしてもっとも多いのは、ストレスです。転勤や退職、結婚、離婚などのライフイベントや、家族との離別(喪失体験)などがストレスとなります。 病前の性格との関連も指摘されており、発症しやすい性格として「メランコリー親和型(秩序を重視し、他者につくす傾向が強い)」がよく知られています。 ※ただの「落ち込み」とはまったく違う 嫌なことがあると、だれでも気分が落ち込むものです。しかし、好きなことをしたり、人と話をしたりして、気を紛らわすことはできます。多くの場合は数日くらいで、徐々に立ち直ってくるものです。しかし、抑うつ障害による抑うつ感は長時間続き、好きなことさえする気になりません。気分転換もできず、生活にも支障を来します。通常の「落ち込み」とは、質的にも量的にもまったく違うものなのです。 ■適応障害 適応障害は、「心的外傷およびストレス因関連障害群」のひとつで、人生でだれにでも起こりうるできごとがストレスの原因となります。そのほか、離婚や失業、重い病気、親しい人との死別など、不幸なできごとも原因となります。 一方、大災害や犯罪、戦争など、非日常的なできごとのあとに、不安感やフラッシュバック、不眠などが現れることがあります。これらは急性ストレス反応といい、症状が1ヵ月以上続くと、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になります。 日常的なストレス →・表面上はかわらないことも ・内心は苦しんでいる →・ひきこもる ・攻撃的な態度 ・抑うつ症状 ■パーソナリティ障害 考え方や行動が通常とは著しく逸脱したパーソナリティ障害。病気なのか、性格のかたよりなのか、その線引きは難しいところです。 世の中には、平均的な人々とは違う認知や行動のパターンをもっているため、「変わった人」「個性的」と評される人々がいます。しかし、こうした人々がすべて障害というわけではなく、明確に線引きすることは非常に難しいといえます。 …人格のかたよりが大きく、つねに同じパターンでトラブルをくり返していて、本人が苦痛を感じているか、周囲が苦痛を感じている場合に、パーソナリティ障害と診断され、治療が必要となります。パーソナリティ障害の原因については、さまざまな研究がなされています。遺伝子がかかわっているという説や、幼児期の養育者(主に母親)との関係が深く関与しているという説もあります。 パーソナリティ障害は、人格のかたより方からA群、B群、C群の3つに分けられます。ただし、いくつかのタイプを合わせもっていることがほとんどです。 ・疑い深く風変わりなA群 A群の特徴としては、他人と親しくなることに恐怖を感じるため、対人関係をつくれない傾向や、自分の不快な感情を認めず他人のせいにする傾向があります。 ・気まぐれで衝動的なB群 B群では、反社会性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害が含まれます。これらの障害では、攻撃的な態度や、気まぐれで激情的な態度、感情的な態度が共通してみられます。 ・不安が強く臆病なC群 C群には、回避性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害が含まれています。 C群の特徴は、なんでも他人にしてもらいたいという強い受け身の姿勢です。人に嫌われたくない、傷つきたくないという不安感が強いために、自分から行動することに対して非常に臆病になります。そして、他人になにもかも頼りきったり、遠慮しすぎたりして、他人との距離がうまくとれません。 ■地域精神保健福祉機構 通称コンボ。精神障害者を抱える家族のための全国組織です。患者会、家族会と連携しながら、精神障害者が地域で暮らすしくみづくりに取り組んでいます。
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さまざまな精神症状に対してどう認識し、対処していくか、興味があり、この精神医療全般に渡る本書を読んだ。実際、読み進めていくと、傍観者のように知的に眺めていることはできなくなり、いくつかの精神疾患や心の障害が自分にもあるのではないかと、不安になる。とはいえ、日常生活の中でさまざまな...
さまざまな精神症状に対してどう認識し、対処していくか、興味があり、この精神医療全般に渡る本書を読んだ。実際、読み進めていくと、傍観者のように知的に眺めていることはできなくなり、いくつかの精神疾患や心の障害が自分にもあるのではないかと、不安になる。とはいえ、日常生活の中でさまざまな声に触れていると、この精神医学の本を読むように、自分がネガティブな精神症状や性格の特徴を持っているのではないかと、プレッシャーにさらされ、本であろうと現実世界であろうと、不安は芽生える。結局はいろいろな声に耳を傾けながら、自我を確立していくしかないのだろう。硬直してはいけないが、時には四面楚歌のような気持ちになって、四方八方から批判されている感じも起こるが、乗り越えるべきハードルであり、生きていく課題である。
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【生き辛い人を支える】 精神障がい者が自分らしく生きるためには「福祉職」による『支援』が必要だということ。 「医療による治療」だけでは『生活』は取り戻せません。 医者は入院させる、薬を処方する、診断名をつけるのが仕事です。それ以上のことはできません。 「福祉職」にお金をか...
【生き辛い人を支える】 精神障がい者が自分らしく生きるためには「福祉職」による『支援』が必要だということ。 「医療による治療」だけでは『生活』は取り戻せません。 医者は入院させる、薬を処方する、診断名をつけるのが仕事です。それ以上のことはできません。 「福祉職」にお金をかけて、精神を患った人達を支援して、社会に復帰、やり甲斐を持って仕事をしてもらえる仕組みが必要。 精神を患った人達と、そこらで暮らしている人達は、大して変わらないです。差別も区別も必要ないですよ。 《きほんのき》 精神障がい者の支援者が知っておきたいことがまとめられています。 イラスト、チャートが多く分かりやすい。 当事者家族、支援を仕事にする人に最初にオススメできる一冊です。
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