新任刑事 の商品レビュー

古野まほろ(著者)

2020/07/01

　吃驚するくらい余談に溢れているけれど、それも持ち味。
　今回も、オイオイと思うような結末だけど、これも前作からの持ち味。

2019/07/30

これは傑作だ。「女警」では嫌な感じを受けた粘着的・反復・長編過ぎ、が一転本作はとんでもない魅力に思えた。半分読んだところで何となくプロットはわかったが、美彌子がｘｘｘｘだったとは．．。ミステリーとしても一級だし、刑事という職業を知るには持って来いの一冊。

2019/02/26

ー それがホントにそうでした、と言い切ってしまうのも、舞台監督である、俺たち刑事だ。刑事ってのは、人の人生を背負ってく稼業だが、どう背負うかっていえば、『徹底して観る』ことで背負うんだよ。観察して、物語を見極める。ヒトの物語を。それがホントにそうでした、と言い切れるまで。だから人生が背負える。

まさに、そのとおりだ。物語を綴る。それがホントにそうでしたと断言できるまで。だから、よくいわれるとおり、捜査書類が書けない刑事は、刑事じゃない。 ー

前作より作り込まれていて面白い。
本当に面白い警察小説。

2018/06/21

6年目に交番勤務からいきなり大規模警察署の刑事一課に配属となった原田貢。ある日、時効まで3ヶ月となった警察官傷害致死事件の指名手配犯を見かけたとの情報が。10年逃亡を続けていた犯人を、時効前に逮捕することは出来るのか。。。
少し前に読んだ「新任巡査」から成長した2人が刑事になった物語なのかと思ったら、全く違っていた。なんとなくおかしいなと読んでいる最中、手紙の”不倫”でも違和感。犯人はなんとなく分かったが、協力者は意外だった。

2018/05/28

交番勤務だった原田貢が刑事1課に抜擢され，上内亜梨子の指導を受けながら，刑事としてのノウハウを学んでいく過程で，十年の時効完成までわずかとなった指名手配犯の渡部美彌子を特定する物語だが，面白かった．大学講師だった美彌子が破談を示唆する警察幹部を傷つけたのが事件の発端だったが，彼が手術のミスで死んでしまう．貢の成長の過程で様々な事件が勃発し，彼は精力的に知識を吸収してきた．警察幹部の官舎で起きた火災でその幹部と美彌子らしき女性の遺体が発見されたが，貢の綿密な考察で，そのからくりをあばく．p420から始まる貢と東警務部長のやりとりが圧巻だ．

2017/11/11

元警察官僚が描く、少し変わった警察小説。
「新任巡査」から成長した2人が刑事になった物語なのかと思ったら、全く違った。
女性刑事のアリスの方が先に刑事になり、同期のミツグは時効が迫る事件を目前にして、急遽刑事に引き抜かれるところから、物語は始まる。
10年の時効から逃げ切ろうとする犯人側との駆け引きを描きつつも、捜査のイロハをたくさん盛り込んでいるのは、この作者さんならでは。
そして、今回は綾辻行人や有栖川有栖に師事していると言うだけあって、事件のロジックも本格的で面白かった。

2017/10/15

警察ミステリにして時効サスペンスにしてお仕事小説。「新任巡査」では巡査の仕事について語られましたが、今度はタイトル通り刑事の仕事。ドラマで見てるのといろいろ違って、かなり大変そうなお仕事です。そりゃあある程度の気骨がなければやってられない仕事かもなあ。そしてなくてはならない仕事だし。案外地味、とは思えますが。それでもやはりカッコよくもあります。
十年前に起きた警官への傷害致死事件で、指名手配されながらも逃げ続けている容疑者。時効が目前に迫ったときになって動き出す事件。なぜ彼女は十年も逃げ続けることができたのか、そして今は一体どこにいるのか。この事件の顛末には驚かされました。まさかあんなところに……これは気づけっていうほうが無理でしょう！　衝撃でした。
そして古野作品おなじみの隠し有栖川有栖要素が。ていうかそれほど隠れてないけど（笑）。いろいろ入れ込みすぎだなあ。とりあえず、三か所は分かったぞっと。

2017/09/24

偶然手に取った初読みの作家さん。一言で言ってしまえば交番勤務から刑事に抜擢された主人公の謎解きストーリーだが超GOOD。警察組織や捜査のイロハも興味深いし三転四転＆ホームドラマ調の展開が奇想天外なクライマックスとうまく調和している。出会いに感謝！

2017/09/15

09/14/2017 読了。

図書館から。

デスクワークの刑事さんってあまり思い浮かばないけど、テレビの影響なんだろうなぁ…と。
まほろ作品の刑事ものは細かいところいろいろ知れるのも楽しい。

2017/09/12

爽やかな刑事ものであり、また仕掛けも二重三重に組み立てられており、かなり面白い。
特にラストの1/4ぐらいからは本を置くことができない。
古野まほろ 覚えておいて他の本も読んでみようと思う。
面白かった。