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見えない涙 詩集 の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2023/08/24

「悲しさを語るな」 悲しさを語るな 悲しみを語れ 悲しさの度合いではなく お前の背負った 世にただ一つの 悲しみを語れ それだけが 還らぬ者への呼びかけになる 苦しさを語るな 苦しみを語れ 強き光を放つ 苦痛を語れ その営みは 生きる意味の顕われとなる 愛を語るな 愛する...

「悲しさを語るな」 悲しさを語るな 悲しみを語れ 悲しさの度合いではなく お前の背負った 世にただ一つの 悲しみを語れ それだけが 還らぬ者への呼びかけになる 苦しさを語るな 苦しみを語れ 強き光を放つ 苦痛を語れ その営みは 生きる意味の顕われとなる 愛を語るな 愛する人を語れ お前よりも お前の魂に近い その人を語れ それは未知なる お前自身を語ることになる *-* 大切な人がこの世を去ってしまった その慕う想いの深さが深いほど 細かな断片が宙に向かって浮遊する

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2023/07/03

随分辛い思いを抱えてこられたのだなと思う。平易の言葉で語られ詩人のこころが届くよい詩集だ。しばらく、この詩人の書を枕元に置こう。

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2023/04/09

一気に読めて、でも思わず手を止めてしまう箇所があった。 大切な人を亡くした時の悲しい余韻がこれでもかと蘇ってきたから。 記憶を鮮明に甦らせる言葉が沢山あった。 そして、何よりも言葉をとても大切にされてる著者なんだなと思った。

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2023/02/13

東日本大震災を悼むような詩が多いと思います。 静かで美しいことが悲しみを引き立てる。 死別の悲しみから解放されない人を包み込むような、不思議な温もりに満ちている。 悲しみから無理やり引き剥がそうとせず、その悲しみの意味を見つめ直し、別れた人との思い出を整理させてくれるような言葉...

東日本大震災を悼むような詩が多いと思います。 静かで美しいことが悲しみを引き立てる。 死別の悲しみから解放されない人を包み込むような、不思議な温もりに満ちている。 悲しみから無理やり引き剥がそうとせず、その悲しみの意味を見つめ直し、別れた人との思い出を整理させてくれるような言葉がよかった。 感情や想いから生まれたストレートな内容だと思った。 詩でしか伝わらない抒情を、散文的に置き換えるのは難しい…。

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2021/12/31

特に大切な人との別れを詠った詩集。 素敵な詩だとは思うが、心に肉薄するのは作者と同じような経験をした人だけなのかなと思った。 次の作品である幸福論の方が個人的には自分の思いに近いものがあった。

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2020/03/07

生活の知恵の塊。 出来事の受け止め方の知恵の塊。 中身はいい。これはロングスパンな仕事のやり方にも通じる。 ただ、自分には文体が難しかったかも。 でもまた後で読み返しそう。生活の時間の流れがゆったりしたら多分めちゃくちゃ響く。 おじいちゃんの言葉。古典。 ロングショッ...

生活の知恵の塊。 出来事の受け止め方の知恵の塊。 中身はいい。これはロングスパンな仕事のやり方にも通じる。 ただ、自分には文体が難しかったかも。 でもまた後で読み返しそう。生活の時間の流れがゆったりしたら多分めちゃくちゃ響く。 おじいちゃんの言葉。古典。 ロングショットで静止的、昔ながらの白黒日本映画みたいな詩集。

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2020/12/16

・言葉というもののありようをさぐる。 ・東日本大震災、広島、水俣などがモチーフっぽい。 ・死者を悼むと同時に残された者へのシンパシイであり言葉の贈り物。 ・名前は聞いたことがある気もするが読むのは初めてと思う。 ・他者の共感を期待しているようなあざとさを感じないでもないが・・・こ...

・言葉というもののありようをさぐる。 ・東日本大震災、広島、水俣などがモチーフっぽい。 ・死者を悼むと同時に残された者へのシンパシイであり言葉の贈り物。 ・名前は聞いたことがある気もするが読むのは初めてと思う。 ・他者の共感を期待しているようなあざとさを感じないでもないが・・・こういう作品はそれでいいのだろう。

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2018/04/22

「あなたと出会って/わたしが/最初に手にしていたのは/悲しみの種子でした/ようやく/めぐりあうことができた/あの瞬間に/いつか必ずやってくる/別れもまた/与えられていたのです」(燈火) ー 「かなしみは/生者と死者が/出会う場所/悲愛という名の/楽園」(楽園)

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2018/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「言葉の贈り物」を読んだ。 「悲しみの秘義」を読んだ。 「言葉の羅針盤」を読んだ。 言葉の贈り物を読んだ時に、 暗がりに明かりが灯る気がした。 それを勇気と呼んだ。 若松氏の言葉が どこから溢れてくるのかを知った。 若松氏の言葉が 流れていった先で 宝石になっていたのだと 詩集で知った。 離れていた言葉が 繋がる。 詩人はいつも言葉を探している。 ある者は生きている意味を― ある者は体温の上がる一瞬を― ある者はよりよい生きている時を―求めて そうして 「涙」の意味を知る。 そうして 「コトバ」の意味を知る。 そうか そこに辿り着くのか―。 直向きに取り組んで生まれたものは それだけで 尊いのだと感じさせてくれる 人生の意味を 知る。

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2017/12/24

“見えない涙”って、そういう意味だったのかって、恥ずかしながら、読むまで気づかなかった。 これまで詩とは、詩人が書くもので、 自分は安全なところから、 それを読んでいさえすればいいと思っていたけど、この作品は読み手自身にも詩を書くことを突きつけられる感じがある。 そこにある言...

“見えない涙”って、そういう意味だったのかって、恥ずかしながら、読むまで気づかなかった。 これまで詩とは、詩人が書くもので、 自分は安全なところから、 それを読んでいさえすればいいと思っていたけど、この作品は読み手自身にも詩を書くことを突きつけられる感じがある。 そこにある言葉をきちんと見つけて 拾い集めて。

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