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エヴリシング・フロウズ の商品レビュー

3.8

19件のお客様レビュー

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2022/11/13
  • ネタバレ

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ウエストウイングの小学生だったヒロシやんかいさー!! 中学時代のことなんてほとんど記憶に残っていないが、 ヒロシたちみたいに真剣に(あるいはいろんなことに巻き込まれて) 毎日生きてなんかいなかったので追体験した気分 それにしても津村さんの作品は、カラッとして落ちはあるものの、 どうしようも救いのない人が絡んできたり、不幸な人が登場する。 でも集団生活しているうちはそんな人に巻き込まれるのは必然なので、予行演習しておくのも良いか。 未成年のうちはいろいろ難しいかもわからないが、 安心できる人(祖父母、親戚など)に生活を任せて、我慢しないで逃げてと言いたい。

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2022/08/19

始めはなかなか読み進められなかったけど、半分くらいから一気に読んでしまいました。津村記久子さんの作品を読むと何故かいつもそんな感じになってしまいます。やっぱり津村さんの作品が好きだなぁと改めて思いました。 解説もわかりやすくてとても良かったです。

Posted byブクログ

2022/08/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。長いけど無駄がなく、ちゃんと繋がっているから最後まで飽きない。その分一気に読むにはひとつひとつのボリュームが多いのである程度の量を数日かけて読むのがちょうどいい。津村さん十八番のお仕事小説でもそうだけど、実際体験していなくてもこういうことってあるよなあ、と、説得力のある話。主人公の「このコミュニティでは波風たたないように空気を読みつつやっていこう、できれば楽しくやろう」というスタンスに共感できる。中学生が主人公ながら、文化祭なども行われながら、学園小説感(恋と友情のスクールライフ!!という熱量)がなくてよかった。いまさら青春を求めてはいないので…。

Posted byブクログ

2021/07/04

 新学期、掲示板で何組かを確認するシーンから始まる。とても読みやすい。中3男子の内面がよくわかる。ヒロシから見た母の姿をみていると、思春期男児をもつ母には大変参考になる一冊。家庭の事情、離婚、受験、塾、SNSの時代っ子、いじめ、様々な事情が盛り込まれ、コンビニもよく登場する。現代...

 新学期、掲示板で何組かを確認するシーンから始まる。とても読みやすい。中3男子の内面がよくわかる。ヒロシから見た母の姿をみていると、思春期男児をもつ母には大変参考になる一冊。家庭の事情、離婚、受験、塾、SNSの時代っ子、いじめ、様々な事情が盛り込まれ、コンビニもよく登場する。現代の物語。運動会や文化祭などイベント事も経て卒業するまでの1年間が語られている。学力こそそこそこだが、ヒロシはとてもしっかりした考えの少年だと思う。『たぶんまた誰かが自分を見つけて、自分も誰かを見つける。すべては漂っている。』と言う言葉がすっと入ってきた。こうやって、人との関係を作り学生時代には大切な友達をもつ、誰もが通ってきた、または通る道が自然に語られている。

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2021/03/09

うわ~これまたむちゃくちゃ好きなやつ。 特別な人間が出てこない、みんな等身大でその辺にいそうな感じがたまらなく愛おしいんよな、津村さんの小説って。 ヒロシもヤザワもフジワラもフルノも野末も大土居も増田もみんな好き。 野末はこんなん絶対好きになる。なにより、ヒロシと大土居の感じが...

うわ~これまたむちゃくちゃ好きなやつ。 特別な人間が出てこない、みんな等身大でその辺にいそうな感じがたまらなく愛おしいんよな、津村さんの小説って。 ヒロシもヤザワもフジワラもフルノも野末も大土居も増田もみんな好き。 野末はこんなん絶対好きになる。なにより、ヒロシと大土居の感じが恋の1000歩手前みたいでたまらない。安易に恋愛路線に持っていかないあたりが津村さんの凄さであり、良さ。

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2020/11/18

ヒロシから見た、大土居とヤザワの物語でもある。 新学期、片耳の不自由な淡白な性格のヤザワと親しくなっていく過程が、いかにも中学生男子の様子でほほえましい。 恋心を抱く野末の友人である大土居と、期せずして深く関わるヒロシの、人との絶妙な距離の取り方と正義心がいい。 非力な中学...

ヒロシから見た、大土居とヤザワの物語でもある。 新学期、片耳の不自由な淡白な性格のヤザワと親しくなっていく過程が、いかにも中学生男子の様子でほほえましい。 恋心を抱く野末の友人である大土居と、期せずして深く関わるヒロシの、人との絶妙な距離の取り方と正義心がいい。 非力な中学生数名が、打ち合わせも無く無言で大土居の妹を義父の虐待から守っていく。それをまた、何も問わずに寄り添うヒロシの祖父。 助けや救いは一見はどこにも無いようで、あるのだと、何もできないようで、僅かにでも出来るのだと、この小説は静かに語っている。 傷ついている人にそのメッセージが届くといいと思う。

Posted byブクログ

2020/03/30
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再読だけど文庫本買ったしこっちで。記憶してたとおりすごく好きな本だった。中学校の入学祝い候補にしてたけどさすがに早いかなと認識できて良かった。『愛を知らない』を読んだ時の何とも言えない気持ちはこれだったか,と思った。 解説も何とも良くて,得した気分。

Posted byブクログ

2020/03/16
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中学生の心のうつり、を描いたものかと思いきや、児童虐待(性的虐待)、大人のいい加減さ、というのか親の大人になれなさというのか、どうしても理解できない少女への虐待に面食らった。それでも、自分のできることを、肥大化した自己を抱えた中学生で、やり抜ける姿がおもしろい。

Posted byブクログ

2019/06/25

ヒロシが、明確な意志がもてず、迷いながらも、自分にも他人にも誠実に生きようとしている姿が好もしい。決め付けない在り方に希望を感じる。

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2019/04/14

中3のヒロシの1年。クラス替えと新しい友達、気になる女の子、絵を描くことや自分の限界、才能のある子、塾と受験勉強、妊娠の噂、いじめと襲撃、文化祭の準備で集まって沢山の絵、妹の児童虐待、それぞれの志望校。 物語のような大きな夢や希望が中心に進んでいるわけではない、淡々とした日常の...

中3のヒロシの1年。クラス替えと新しい友達、気になる女の子、絵を描くことや自分の限界、才能のある子、塾と受験勉強、妊娠の噂、いじめと襲撃、文化祭の準備で集まって沢山の絵、妹の児童虐待、それぞれの志望校。 物語のような大きな夢や希望が中心に進んでいるわけではない、淡々とした日常の流れ、だけどそれが意外と侮れないんだよな、と思えました。

Posted byブクログ