万葉集から古代を読みとく の商品レビュー
万葉集て、日本生粋ってイメージだったけど、表記やら思想やら色々と取り込んでできたものだったんだなぁ、と。 忘れてるけど、日本語自体どこから出来たんだ、って話だし。 和歌に対しての見方が改まってよかったです。
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語ればその瞬間から消えていく運命にある。消えていく運命にある言葉や気持ちを語り継ぎ、残していく営みの中で、万葉集は出来上がっている。それを現代の私たちが読むことで、1,300年前の人が富士山を見て感動したり、孫を亡くして悲しんだり、子供を慈しんだりといったことを一緒に感じることが...
語ればその瞬間から消えていく運命にある。消えていく運命にある言葉や気持ちを語り継ぎ、残していく営みの中で、万葉集は出来上がっている。それを現代の私たちが読むことで、1,300年前の人が富士山を見て感動したり、孫を亡くして悲しんだり、子供を慈しんだりといったことを一緒に感じることができる。 そういう、ある意味では普遍的な営みをイメージするのにはとても良かったと思います。万葉集への興味が深まる一冊です。
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結論からいうと、万葉集を(前から読みたかったけど)もっと読みたくなった。実をいうと、本書を読めば、万葉集を読んだ気にでもなれないかと安易な気持ちで購入した。けれど、ここには、万葉集がどんな風なことばで、どういう成り立ちで、どんな思いで編まれたのかが書かれており、具体的な中身の記述...
結論からいうと、万葉集を(前から読みたかったけど)もっと読みたくなった。実をいうと、本書を読めば、万葉集を読んだ気にでもなれないかと安易な気持ちで購入した。けれど、ここには、万葉集がどんな風なことばで、どういう成り立ちで、どんな思いで編まれたのかが書かれており、具体的な中身の記述はごく限られたものだけになっていた。そう、ベールに包まれているからこそ、より魅力的に感じるわけだ。うーん、どうしよう。読めるか??? 本書の書き方、先に訳文が掲げてあるのが良い。書き下し分も何だか読めた気分になるし、漢字ばかりが並んでいても雰囲気が伝わる。万葉仮名の意味も今回初めて分かった。日本人が中国から文字を取り入れていく過程の苦難のようなものも伝わってくる。本書購入の決め手は「はじめに」にある。映画「君の名は。」は観ていないけれど、そこから「たそがれどき」ということばがつかわれるようになった経緯をしるしたエピソードが気に入った。ちょうど先日、夕方たそがれどきに自転車でやって来た複数の人々を、認識できなかった経験があり、自分の顔認知能力の衰えを感じていたところだったので、「いやそれはふつうのことだったのだ」とちょっと安心もした。「あとがき」から。「帰省子を虜にしたる一古典」(上野繁子)―著者の亡き母君がつくられた句だ。古典とはもちろん万葉集のこと。良いなあ。私も、自分の息子について、そんなふうに思える日が来るだろうか。ところで、最近、スマホでFBに書き込みをしたりするとき、あの文字入力がまどろっこしくて、なるべく、ことばをそぎ落として、簡略化して書こうとしている。そんな思いが短歌や俳句につながるのかもしれない。毎晩、日記として短歌を書いてみようかなあ。なんて。
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