蟇屋敷の殺人 の商品レビュー
読んだ本はこれでなく、図書館で借りたもの。 底本『甲賀三郎全集』昭和22年6月〜23年9月 湊書房。 底本を拡大して収めた本だったので、印刷が悪いし旧漢字やしで中々苦戦をしいられそうでしたが、面白くてサクサク読めました。旧漢字よりも印刷悪いのに苦戦した。 車の中で頭を切り落とさ...
読んだ本はこれでなく、図書館で借りたもの。 底本『甲賀三郎全集』昭和22年6月〜23年9月 湊書房。 底本を拡大して収めた本だったので、印刷が悪いし旧漢字やしで中々苦戦をしいられそうでしたが、面白くてサクサク読めました。旧漢字よりも印刷悪いのに苦戦した。 車の中で頭を切り落とされて死んでいた蝦蟇屋敷の実業家。でも実は本人は生きていて、被害者は誰なのか!?と始まるミステリー。 こういうミステリーが大好きです。 他にも情況証拠と月魔将軍も収録されていました。
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車中の首なし死体、不気味な蟇屋敷、ドッペルゲンガー、謎の美女… 甲賀三郎とは思えないB級ガジェットてんこ盛りの通俗スリラーで、面白かった。 主人公が肩入れする女が頑に口を閉ざしていたり、主人公も一人で突っ走って結局ピンチに陥ったりするところもこの当時の探偵小説のお約束か。 著者の...
車中の首なし死体、不気味な蟇屋敷、ドッペルゲンガー、謎の美女… 甲賀三郎とは思えないB級ガジェットてんこ盛りの通俗スリラーで、面白かった。 主人公が肩入れする女が頑に口を閉ざしていたり、主人公も一人で突っ走って結局ピンチに陥ったりするところもこの当時の探偵小説のお約束か。 著者の代表作とか傑作とかにはほど遠いと思うが、楽しい作品だった。
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このタイトルだけでぐぐっと引き付けられてしまいました(笑)。蟇屋敷、連続殺人、跳梁跋扈する怪人、と魅力的なガジェットてんこ盛り。ミステリとしての読みごたえとトリックも……いや、これって現代のミステリでやっちゃうとダメなような気がしないではないのですが(この真相にはちょっとぽかーん...
このタイトルだけでぐぐっと引き付けられてしまいました(笑)。蟇屋敷、連続殺人、跳梁跋扈する怪人、と魅力的なガジェットてんこ盛り。ミステリとしての読みごたえとトリックも……いや、これって現代のミステリでやっちゃうとダメなような気がしないではないのですが(この真相にはちょっとぽかーんとしてしまった)。いいよねこの時代だと。おそらく当時は衝撃的だったのでは。 何といってもストーリーのハラハラドキドキ感が止まりません。主人公や警部がまさかあんな目に遭うだなんて! とか。いったい何を隠してるんだ! とか(そしてそんな風に言われれば言われるほど気になって事件から手を引くなんてできないと思います)。時代の古さも気にならないくらいぐぐっと引き込まれました。
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「蟇屋敷」と銘打ってあるので、最近のミステリファンだと「おっ館モノの系統か?」と思うかもしれませんが、そういう方向性の作品じゃございませぬ。 丸の内のビル街に駐車されっぱなしの車。それを不審に思った警官が中をあらためてみると首を切られた死体が!……という冒頭から始まり、三年前のお...
「蟇屋敷」と銘打ってあるので、最近のミステリファンだと「おっ館モノの系統か?」と思うかもしれませんが、そういう方向性の作品じゃございませぬ。 丸の内のビル街に駐車されっぱなしの車。それを不審に思った警官が中をあらためてみると首を切られた死体が!……という冒頭から始まり、三年前のお屋敷の火事から人が変わったように引き籠もる蟇屋敷の主人、何か謎を抱えた秘書あい子、主人公を付け狙う謎の女性、そして探偵役は探偵作家村橋と萱場警部のW主演。早すぎる埋葬もあるよ! ……なんとまぁ盛り沢山ですね。 基本、刑事達があちこち移動しながら情報をかき集めてきて事件の輪郭が見えてくる系統のお話しなので、ものすごい大トリックが!みたいな作品ではありませんが、あの時代の探偵活劇モノとして堪能いたしました。
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甲賀三郎の代表作が文庫化。巻末の解説によると本書の文庫化は始めてのことになるようだ。 お約束を踏襲した『古き良き探偵小説』そのものの本書は、『KAWADEノスタルジック 探偵・怪奇・幻想シリーズ』と題された叢書に収録されるに相応しい。
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