たたみかた(創刊号) の商品レビュー
世に問いたいことがある、だから雑誌を作る。編集長に深く共感し、力づけられる。インタビューの相手にもストレートに想いをぶつけ語り合い、その空間がいい! 雑誌作るって面白そう。
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〇常に正しさを求める世の中に生きるわれわれ生活者に、こんな感情でもよいのだと許しを与えてくれる。 何か今まで見てきたメディアや国会論戦とは違和感を覚えた。 違和感ではないかもしれない。今までなかった視点への驚きだろうか? だとしたら、メディアや国会論戦の方が違和感かもしれない。 ...
〇常に正しさを求める世の中に生きるわれわれ生活者に、こんな感情でもよいのだと許しを与えてくれる。 何か今まで見てきたメディアや国会論戦とは違和感を覚えた。 違和感ではないかもしれない。今までなかった視点への驚きだろうか? だとしたら、メディアや国会論戦の方が違和感かもしれない。 メディアや国会論戦は、常に「正しさ」を求めている。ツイッターや著名人のブログもきっとそうだ。それぞれ、左には左の、右には右の立場があり、その立場から見た「正しさ」が主張し合われるのが世の中になっている。しかし、その狭間に取り残された我々生活者は、どの主張に耳を傾ければいいのだろう?どちらも正しいとしたら、どちらになびけば最も自分の生活にとっていいのだろう? 編集長は"私はそんな気持ちを抱いたまま、「無関心層」とか「中間層」みたいなところで、ふわふわと漂い続けていた。(P.1)"と、冒頭の「創刊するまでの話」で語っている。"苦しかったから"この雑誌を出そうと決めたとすら書いてある。 取り残されるということ、決定できないこと、理解されないことは苦しい。 あなたはどんな立場でこの書評を読むだろう。どの立場でも、「狭間に取り残された誰か」の声は、意識しないと聞こえてはこない。 メディアや国会論戦で語られないことが、ここでは語られようとしている。 (そういうメディアにふれていないだけなのかもしれないが。) この本に書いてあることは、左に進もうか、右に進もうか、それとも前に進もうかわからないでいる人への道しるべになるのではないだろうか。ふわふわとしていた状態が着地しかけている。30代のため、と書いてあるけど、20代や40代の人が読んでも十分共感得られる内容だと思う。 いろいろな立場を知り、それらを受容することが、いま出ていない最適解を導くのに重要なことだったりする、だろうか。その点で、今までにない社会文芸誌であることには違いない。
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