地域金融機関の資金運用とリスク管理 改訂版 の商品レビュー
銀行の市場部門で仕事をしている人にとって最適な書である。この類のもので実際には使い物にならない本が多い中、これは特に実務をしたことがない学者が書いたものにあてはまるのだが、本書は本当に身になる一冊として特筆すべきものである。 題名は「地域金融機関の~」となっているが、地域金融...
銀行の市場部門で仕事をしている人にとって最適な書である。この類のもので実際には使い物にならない本が多い中、これは特に実務をしたことがない学者が書いたものにあてはまるのだが、本書は本当に身になる一冊として特筆すべきものである。 題名は「地域金融機関の~」となっているが、地域金融機関に限らず、銀行の市場部門に携わる者にとって普く通用するものになっている。ここは強調しておきたい。 全体として、知っておかなければならない項目が広く網羅されていて、まずは本書にある内容を把握していれば前に進んでいくことができよう。ここからさらに深く学ぶべきものについては、その分野の専門書にあたるとよい。そのための入口の役目も果たしている。 このようにすでに完成された一冊となっているが、さらに希望を言えば、資金調達サイドについての言及、そしてそこから運用調達のあり方、また、バックオフィスの決済関係の部分についても書かれていれば、聖典の域に達していくのではないだろうか。決済関係については、足下、様々な技術革新がおこりつつある分野ということもあり、今後は注目されるところになるだろう。 いずれにしても、本書を強く推薦したい。
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