1,800円以上の注文で送料無料

戦争にチャンスを与えよ の商品レビュー

3.6

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2025/01/03

戦争を始めたら中途半端に休戦したりしてはならない。難民キャンプなどを作ってしまうと越境攻撃したりする拠点になってしまい難民以外の生き方をしらない世代も生まれてしまう。そのため徹底的にやらせるべきだし二度と歯向かう気が起きないようにすべきであると。つまり戦争当事者の両国の戦争欲を失...

戦争を始めたら中途半端に休戦したりしてはならない。難民キャンプなどを作ってしまうと越境攻撃したりする拠点になってしまい難民以外の生き方をしらない世代も生まれてしまう。そのため徹底的にやらせるべきだし二度と歯向かう気が起きないようにすべきであると。つまり戦争当事者の両国の戦争欲を失くすために、心を折るまで戦わせるということ。 「うまくいくだろう」という考えはなにもしていない以上にひどい最悪の状態。降伏したほうがましなくらい。やるかやられるかしかない。備えよ常にや平和のために備えよが正しい。 男は戦士であるべきで、女は戦士を好む、としてそれが少子化や衰退の原因であるとしている。イーリアスの戦士の文化と呼んでいる。イスラエルのような危機にさらされている国では女性の社会進出もあるものの3人以上子供が産まれ少子化にはなっていないそう。韓国では似たような状況ではあるが少子化は起きている。その点への言及がほしかった。しかし男は強くあれ、戦士であれというマッチョな思想には同意する。女性に対して強くあれというのではなく外敵に対してであるのでいわゆる男尊女卑とは重ならないのがよい。みんなもイーリアス読もう。 そして進歩的社会の象徴とするヨーロッパの移民受け入れにもこの点から反対しておりヨーロッパの消滅は確実と言っているが、その点賛成である。移民は受け入れるべきではない。 最後のまとめで、戦争をしたいわけではなくて調略とか外交をつかってなるべく回避するものとしている。そしてその外交の時の圧力の一つとして軍事力を保持しておくというのが主張であり、やはり外交の一手段という王道の考え方であるので受け入れやすい。軍事力が強くても同盟関係を構築すれば戦闘に負けても戦争には勝てるのである。

Posted byブクログ

2024/02/07

2024.02.07 2017年に刊行された本だが、ロシアのウクライナ侵攻、ハマスとイスラエルの戦いが現在進行形のいま読むと示唆に富んでいることに驚く。すると、尖閣はどうなるのか! 考えると恐ろしさしかないが、そういった「思考停止」状態こそ筆者の忌むところである。

Posted byブクログ

2023/06/03

タイトルが気になり本書を手に取ってみた。一見すると戦争する事で生み出される利益に注目する様な刺激的な内容を想像するタイトルだが、戦争は極力避けるべきという考え方に基づいて書かれている。 筆者エドワード・ルトワックが1999年に記した同タイトルの論文について訳者のインタビュー形式に...

タイトルが気になり本書を手に取ってみた。一見すると戦争する事で生み出される利益に注目する様な刺激的な内容を想像するタイトルだが、戦争は極力避けるべきという考え方に基づいて書かれている。 筆者エドワード・ルトワックが1999年に記した同タイトルの論文について訳者のインタビュー形式にて日本語化されたもののようだ。全編にわたってベースとなる考え方は「パラドキシカル・ロジック(逆説的理論)」で、私の理解ではある一方向からみた正しさはその影響を受ける他方から見た場合、誤った見方になっているという点だろうか。良かれと思ってしている事が、実は物事の根本解決にはなっておらず、逆に本来望んでいる姿とは真逆の結果を引き起こしているという事だ。例に挙げられているものの一つに、一方的に攻撃を受けて、難民化した人々の難民キャンプを支援するNGOのケースである。食糧支援や過度の保護が、却ってキャンプ内の反撃者を増加させ、結果的に「一時的な停戦状態」を作れても、攻撃者に対する憎しみは「永久に消えない」といったものだ。こうしたパラドキシカル・ロジックを国家の戦略レベルに適用する必要性を説く。太平洋戦争での日本の真珠湾攻撃も部分的な戦術では勝利したが、最終的に日本への原子爆弾投下によって敗戦に繋がった。日本に足りなかったのは長期視点に基づく戦略があまりに甘い予想だった事もあるが、期待する同盟関係が全く役に立たなかった事が最終的な敗北に繋がった。当時同盟を結んでいたドイツ・イタリアは遥かに遠い存在であり、戦力的な面でも軍需支援もほぼ期待できない。ソ連との不可侵条約も中身が無く強固なものではないから(何より相手は簡単に裏切るソ連)、最後の最後で北方領土まで失った。日本は決定的に同盟の存在が足りてなかったと言える。ならば外交力であろうか。筆者は何より周辺諸国の情報を重視するが、これも我が国では耳が痛いインテリジェンスの話だから、当時のレーダー能力が示す様に、また現代においても期待は薄い。ならば対外的には意思をはっきり表示せよ、これは尖閣問題での中国に対する態度をはっきり示す必要性へと繋がる。 いずれにしても、日本の周辺は北朝鮮に代表される危険な国、アジア最大の経済国となったが大国として安定性に欠ける中国、そして態度を明確にせずに安全に慢心しつつ自国経済最優先する韓国と、同盟相手になり得ない国家から、同盟関係を築いてもさして得られる利益の無い国家ばかり。当面はアメリカの軍事力頼みになるのは間違いないし、その結果戦後の高度成長の恩恵が得られたのも事実だ。 筆者は日本の読者のためにか、戦国武将の武田信玄や徳川家康、織田信長も引き合いに出し、それらの戦い方や戦略における凄さにも着目している。遥か歴史上には優れたリーダーが多くいたが、再び世界に目を向け、今日本がとるべき戦略(大戦略)を真剣に考える時が来ていると、読みながら強く感じた。 現在の敵は将来の味方、その逆、今の味方は将来の敵といった様に必ずしも近視眼的に相手を選ぶのでは無く同盟国は長期視点で選ぶべきであり、また仮に不安定で先読みの難しい状況では、一時的な利用と割り切る事も必要だ。そのベースには相手を知る深い情報と、グローバル化によって距離に関係なく地球規模で影響し合う国家間の力関係を見誤らない事が重要だと感じた。

Posted byブクログ

2022/06/03

「戦争を無理に止めると平和はやってこないから最後までやらせろ」 「西ヨーロッパの国々では人々の戦う気持ちが失われてるから人口が減少している」 「アメリカはロシアを刺激するのではなく、ロシアとうまくやるべき。そのために、ウクライナの大統領を親露派にするなどの交渉をロシアに持ちかける...

「戦争を無理に止めると平和はやってこないから最後までやらせろ」 「西ヨーロッパの国々では人々の戦う気持ちが失われてるから人口が減少している」 「アメリカはロシアを刺激するのではなく、ロシアとうまくやるべき。そのために、ウクライナの大統領を親露派にするなどの交渉をロシアに持ちかけるべき」 主張が極論すぎる。

Posted byブクログ

2022/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦略家であり国防アドバイザーでもあるらしい著者のインタビュー記事をまとめた本。読んでいる最中にロシアによるウクライナ侵攻が始まり、こうも絶妙なタイミングで該当ジャンルの本に出合うもんかね、と、我ながら驚きつつ読了。 著者は「戦争の目的は平和をもたらすことにある」と説く。戦争は人の夢や希望、野望によって始められ、戦争が進むにつれて資源や資産を消耗させるプロセスに発展し、当初の夢や野望が幻滅に変わっていき、最後には資源や資産が底をつき、人材が枯渇し、国庫が空になって戦争が終わり、その後の再建のプロセスの中で平和が訪れる、というのが著者の考え方。 その「平和を作るプロセス」としての戦争に対し、中途半端に他国が干渉したりNGOなどが仲裁することで、資源や資産がしっかり消耗されず、戦争当事者間の合意が形成されず、「戦闘行為が凍結されたまま」火種がくすぶり続けるため、いつまでも平和が訪れない。だから、いったん戦争が始まったら当事者間で徹底的にやらせるべきだ、というのが、簡単にまとめると本書全体を通じての著者の主張になる。 仲介者、仲裁者である第三者の国や組織が、責任を引き受ける覚悟無しに安易に独立を承認したり、片方に味方して強制的に調停を結んでしまうことは、結局は紛争を長引かせるだけだ、という著者の視点には、頷かざるを得ないところもある。特にアフガニスタンの混乱において、アメリカが打ち立てた政権をアフガニスタン人は決して認めないだろう、という主張は、タリバンが甦ってしまった今、事実を言い当てていたとするしかないだろう。 それでも、私は著者の主張には賛成できない。 著者はあくまで「戦略」としての戦争の有効性、あるいは必要性を述べているに過ぎない。これは、自らは手を汚さず、空調の効いた部屋でモニターを見ながら侵略を指示する指導者たちが見ている世界と変わらない。「ウクライナに平和をもたらすための戦いだ」というプロパガンダを流し続けるプーチンの思想と著者の主張は、不気味なまでに合致する。 戦禍に巻き込まれ、肉親を目の前で吹き飛ばされ、それまでの平穏な日常が一瞬にして灰燼に帰し、人権を踏みにじられながら必死に生き延びる、「戦争に巻き込まれた人たち」の悲しみ、怒り、絶望を、著者は理解していない。理解しているのかもしれないが、少なくとも本書の主張において考慮はしていない。 著者の主張は、極論すれば「国家戦略として必要である以上、戦争が行われている地域の人は死んでも構わない」ということになる。しかし、「戦略」と「人権」は相反するものではなく、どちらかを立てればどちらかが立たない、というものでもないはずだ。 自らの身体、財産、地位に被害が及ばない、安全な場所から高見の見物を決め込んでいる著者の「戦略論」は、検証や議論の的として取り上げるにはいいかもしれないが、人としての尊厳と人権を尊重するにあたり、現実世界で実践されてはならないものだと思う。 第三者による「中途半端な介入」が駄目ならば、「徹底的に当事者意識と責任を持った介入」であれば、戦争をやり尽くさなくても平和をもたらすことはできるのではないか。その可能性を模索せず、安易に戦争という暴力に希望を見出す著者の理論を、私は許容できない。

Posted byブクログ

2020/03/06

表題の1999年の論文はPKOが「戦闘に巻き込まれたり、意図的に攻撃される民間人を守れないことを恐れて」「消極的な傍観者」にとどまる、と看破する。日本と同じぐらい(自国民の命を重んじる)マスコミがうるさいらしい(マスコミは本質的に左翼)セルビア。NGOの「難民支援・保護」活動は、...

表題の1999年の論文はPKOが「戦闘に巻き込まれたり、意図的に攻撃される民間人を守れないことを恐れて」「消極的な傍観者」にとどまる、と看破する。日本と同じぐらい(自国民の命を重んじる)マスコミがうるさいらしい(マスコミは本質的に左翼)セルビア。NGOの「難民支援・保護」活動は、「生地に戻れるという虚しい希望を抱かせて」難民状態を長期化するだけ。パレスチナ問題がまさにそうで、ハマスは失地回復でなくイスラエルの《完全な消滅》を目指している。パレスチナ人難民を国連難民救済機関が養い、その子供をハマスが教育する

Posted byブクログ

2019/02/13

人道介入が戦争を長引かせてしまっているのが現実だった。 どの国も人も様々な違いが必ずある。第三者はともかく、当事者同士が互いに無関係でいられる社会ではないので、干渉することなくやっていくことは難しい。

Posted byブクログ

2019/01/20

著者の根本的な考え方は「人間は戦争をするもの」であり、なくすことは困難、だったら肯定的に考える、というようだ。雄は子孫を残すために他の雄と争うという、そもそも動物的本能として、争うことは避けられないという考え方。すべての人間が平和主義者であればよいが、争いを好む男性も一定数存在す...

著者の根本的な考え方は「人間は戦争をするもの」であり、なくすことは困難、だったら肯定的に考える、というようだ。雄は子孫を残すために他の雄と争うという、そもそも動物的本能として、争うことは避けられないという考え方。すべての人間が平和主義者であればよいが、争いを好む男性も一定数存在する限り、戦争をなくすことは難しい。

Posted byブクログ

2018/12/20

2016年10月来日時のインタビューをまとめたもの。戦略的思考の方法など語ってる。 ちょうど米大統領選でゴタゴタしてたころで,オバマ外交はダメだとか,日本外交へのアドバイスとか,そういった話も。 表題の意味は,「当事者が疲弊しないうちに外部の介入で停止された戦争は,次の争いの火...

2016年10月来日時のインタビューをまとめたもの。戦略的思考の方法など語ってる。 ちょうど米大統領選でゴタゴタしてたころで,オバマ外交はダメだとか,日本外交へのアドバイスとか,そういった話も。 表題の意味は,「当事者が疲弊しないうちに外部の介入で停止された戦争は,次の争いの火種を残してしまい,長期的な平和にはつながらない。とことんやった上で終わった戦争こそが真の平和をもたらすのだ」ってことだそうで,ちょっとにわかには受け容れがたい命題だ。リアリズムというより さらに,欧州の衰退を論じているところ,随分雑な感じでいろんな方面から反感を買いそう。曰く「戦いが、『野蛮』で『原始的』で『後退的』とみなされるようになれば、子供は生まれなくなる。『男は戦いを好み、女は戦士を好む』という文化を失った国は、いずれ消滅する」p.168 その例示がまたひどい。CNNのクーパー氏(ゲイのイケメン)とトランプ(子供が5人,孫も二桁)を挙げて,「クーパーは、フライトアテンダントの胸など触ったことがないほど上品だろう。ところが、彼には未来がない。トランプには未来がある」p.170 …えっ…?こんなので戦略家…?って感じである

Posted byブクログ

2018/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中国は隣国の問題でいつも判断を誤る。 中国は外の世界を全く理解できないだkでなく、大国としてふるまうことができない。中国は大国としての行動を身に着けていない。 1900年n時点で、今から20年後の世界はどうなると人々に尋ねると、ドイツが世界を支配していると答える人が大半だった。同盟は大戦略を遂行し、勝利を獲得するうえで不可避な選択。

Posted byブクログ