暗い時代の人々 の商品レビュー
読了にかなりの時間を要した。知らない人名、事件が多くて読みづらかったからだ。しかし、ここで取り上げられている人物は確かに、暗いあの時代に重要な足跡を残していると納得させられた。
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森まゆみ 日本版 「 暗い時代の人々 」 国家の暴力と戦ったリベラルな保守系政治家、社会主義の女性活動家、在野の哲学者らの話。彼らの生き方、国家への発言が 暗い時代の一筋の光となっている 彼らの共通点は、暴力を用いていない、多くの仲間がいること。軍部暴走や治安維持法によるフ...
森まゆみ 日本版 「 暗い時代の人々 」 国家の暴力と戦ったリベラルな保守系政治家、社会主義の女性活動家、在野の哲学者らの話。彼らの生き方、国家への発言が 暗い時代の一筋の光となっている 彼らの共通点は、暴力を用いていない、多くの仲間がいること。軍部暴走や治安維持法によるファシズムを本気で止めようとしていたことがわかる。 特に 印象に残ったのは 哲学者 古在由重 の言葉「一切の人間性に対する抑圧が〜日本のいたるところに満ち溢れている。わが日本はその幻想においては神国、その現実においては牢獄にほかならぬ」 戦争への反省 斎藤隆夫「われわれは過去においてあまりにも弱かった〜われわれの力によって軍国主義を打破できず、ポツダム宣言により初めて打破された」 山川菊栄「あのころの日本は〜国全体が牢獄のようだった〜安全に暮らすには見ざる、聞かざる、言わざる〜太平洋戦争を防ぐだけの民主的勢力を育てることができなかった」 斎藤隆夫「戦争は 国家間の生存競争に過ぎない〜聖戦の美名に隠れて実行されたのは 弱肉強食の修羅場〜美名で包み込み現実の矛盾を覆い隠すことが国を滅ぼす悲劇を招く」
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正直、名前も知らなかった人が半分くらい。斎藤隆夫や西村伊作のように、すでに評伝を読んでいた人は僅か。 それにしても、これらの人たちの人生を、一つの本の中で読むと。きっと一人で立つことを目指すべきだと感じる。 それにしても、反対・阻止だけで語る目標は、未来を運んでこないという...
正直、名前も知らなかった人が半分くらい。斎藤隆夫や西村伊作のように、すでに評伝を読んでいた人は僅か。 それにしても、これらの人たちの人生を、一つの本の中で読むと。きっと一人で立つことを目指すべきだと感じる。 それにしても、反対・阻止だけで語る目標は、未来を運んでこないという指摘は、暗い時代の人々の姿を知ったあとだけに重い。
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ハンナ・アレントと同タイトルの著作で興味深く拝読しました。九津見房子と西村伊作はあまり知らなかったので勉強になりました。が、記述が総花的で人物紹介の域を出ていないのが残念でした。暗い時代の権力構造に、転向せずどのように、どんな意思を持って抵抗したかにもっと絞りこんでほしかったです...
ハンナ・アレントと同タイトルの著作で興味深く拝読しました。九津見房子と西村伊作はあまり知らなかったので勉強になりました。が、記述が総花的で人物紹介の域を出ていないのが残念でした。暗い時代の権力構造に、転向せずどのように、どんな意思を持って抵抗したかにもっと絞りこんでほしかったです。
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昭和の「暗い時代」に抵抗した人物(斎藤隆夫、山川菊栄、山本宣治、竹久夢二、久津美房子、斎藤雷太郎、立野正一、古在由重、西村伊作)を取り上げて紹介している。それほど名前を知られていない人も多く、はじめての読者にとっては有益だろう。校正が不十分な箇所がいくつか見受けられたのは残念。例...
昭和の「暗い時代」に抵抗した人物(斎藤隆夫、山川菊栄、山本宣治、竹久夢二、久津美房子、斎藤雷太郎、立野正一、古在由重、西村伊作)を取り上げて紹介している。それほど名前を知られていない人も多く、はじめての読者にとっては有益だろう。校正が不十分な箇所がいくつか見受けられたのは残念。例えば、ソ連崩壊の年を1993年としている箇所が2箇所など。
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今だからこそ、の一冊。 自分なりにモヤモヤしていた現在の社会状況について、まえがきですっきり言葉に表されていて、頷く。
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図書館から借りて2017/07/10に読了。 雑誌「谷根千」の編集者であった森まゆみさんが、敢えてハンナ・アーレントの著作と同じタイトルを付けて出したこの本は、いま、この時代に書かざるを得なかった心情に溢れている。八つの章を使い、九人の人たちを描いており、中には九津見房子や斎藤雷...
図書館から借りて2017/07/10に読了。 雑誌「谷根千」の編集者であった森まゆみさんが、敢えてハンナ・アーレントの著作と同じタイトルを付けて出したこの本は、いま、この時代に書かざるを得なかった心情に溢れている。八つの章を使い、九人の人たちを描いており、中には九津見房子や斎藤雷太郎・立野正一のように、私は初めて名前を知る人たちもあり、私にしては珍しく速読せず、じっくりと読み進んだ。 わかりやすい文章ではあるが、大正デモクラシー前後の知識がないと著者の意図を汲みきれないところがあるかもしれない。しかし、日本の「暗い時代」はどんなものであったのか、その中でも権力におもねることなく自分を貫き通した(聖人君子ではない)人たちがいたことを、特に若い人たちに知ってもらうには最適な本だと思う。好著であることは間違いない。
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戦争は嫌だ! 命をかけてその一存を貫いた方たちがいた 今この時代にこそ、読まれて欲しい一冊です 改めて 今のこの時代は限りなく「戦前」なのだと 思わせられる一冊でもある 筆者の森まゆみさんの危機感がひしひしと伝わってくる。 九人のリベラリストが登場する そのうちのお一人「ヤマセ...
戦争は嫌だ! 命をかけてその一存を貫いた方たちがいた 今この時代にこそ、読まれて欲しい一冊です 改めて 今のこの時代は限りなく「戦前」なのだと 思わせられる一冊でもある 筆者の森まゆみさんの危機感がひしひしと伝わってくる。 九人のリベラリストが登場する そのうちのお一人「ヤマセン」こと山本宣二さんを評して「政治的には無欲なのに、時代の中で政治家に押し出され、専門用語を声高にしゃべらず、いつも大衆のわかる比喩を用い、過激に跳ね上がらず、しかも原則的で妥協せず、常に弱いものの味方であった山本宣治」という文章がある。 さしずめ、 今の国会中継で強弁しているAさんたちを評すると 「政治的には貪欲で、専門用語を声高にしゃべり散らし、いつも大衆を見下げる強弁で押し通し、過激に激高し、時には恫喝し、しかもその場しのぎの詭弁で抜け駆けし、常に強いものの味方に立っている今の誰それさん」になってしまうのが情けない。
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