データ分析の力 因果関係に迫る思考法 の商品レビュー
原因と結果の経済学と比較して語られることの多い本書。 新書として、データ分析で分かること、わからないことについてよくまとめてあると感じた。 今後の学習を進めるための、論文、テキストの紹介も豊富でありがたい。 パネルデータ分析によって、アメリカの、燃費の良い車への乗り換え政策...
原因と結果の経済学と比較して語られることの多い本書。 新書として、データ分析で分かること、わからないことについてよくまとめてあると感じた。 今後の学習を進めるための、論文、テキストの紹介も豊富でありがたい。 パネルデータ分析によって、アメリカの、燃費の良い車への乗り換え政策は、経済政策として、効果を発揮していないと理解できた。 ただ、環境政策としてみると、その効果も、一概にはいえないかなとも考える。環境政策としてみるならば、どのような車が購入されているか、ということに関する、パネルデータ分析が必要だろう *介入効果を考える。介入効果がないと仮定する、比較効果と、介入グループの値の差をみて考える *自己選抜グループであると、介入効果があるのか、ないのか判断するのが難しい。それにもかかわらず、自己選抜グループによる統計は、ビジネスでも政策調査でも多用されている *サンプルに偏りがあるときは、ブロック・ランダム化とよばれる手法を使って、より望ましいサンプルを作ることができる *RDデザインによるシュミレーションは、その推論をおこなうための仮定がいかにあっているか、妥当なものであるか、ということを、たくさんのデータを集めて、考えるもの。とにかく、他に影響を及ぼしてきそうなデータを集めて、ほら、関係ありませんよ、ということを示すしか無い *RDデザインにおいては、行動主体が、その横軸の変数の数値を決めることができないような状況においてう買われる。一方で、集積分析は、行動主体が、グラフ上の横軸の数値を操作可能な場合に使われる *データ分析の活用を進めるために、企業とデータ分析者のパートナーシップ協定が進められていると聞いた 滋賀大学のデータサイエンス学部はまさにその実例で、毎月のように契約協定を結んでいる *ウーバーはデータ分析を活用して、利用者の消費者需要曲線の作成を行っている。最適な価格戦略の策定に役立てられている
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RCT(ランダム化比較試験) RDデザイン(境界線を使って因果関係に迫る自然実験手法) 集積分析(階段状の変化をうまく使い因果関係に迫る手法) パネル・データ分析 について数式を使わず具体的な研究事例をもとにわかりやすく説明していて 理解しやすい良書。
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因果関係の分析に焦点を当てたデータ分析の考え方が平易に語られている。実例がわかりやすく紹介されており興味深く読めた。
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https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334039868
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「計量経済学」の超入門書。施策等の効果を適切に分析するための試験の設定の考え方等。自分の業務にはどう適用できるか考えてみる。
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データ分析のお勉強。 因果関係をデータ分析によって明らかにする最良の方法はRCT(ランダム化比較試験) RCTの弱み:実験の実施にあたって費用・労力・時間・各機関の協力が必要なこと。 RCTが実施できない場合「自然実験」という手法を用いることができる 「RDデザイン...
データ分析のお勉強。 因果関係をデータ分析によって明らかにする最良の方法はRCT(ランダム化比較試験) RCTの弱み:実験の実施にあたって費用・労力・時間・各機関の協力が必要なこと。 RCTが実施できない場合「自然実験」という手法を用いることができる 「RDデザイン」は世の中に存在する「境界線」を上手く使い因果関係に迫る自然実験手法 RDデザインの弱み1:必要な仮定は、成り立つであろう根拠を示すことはできるが、成り立つことを立証はできない RDデザインの弱み2:境界線付近のデータに対しての因果関係しか主張できないため、実験参加者全体への因果関係を主張できるRCTに比べて有用性に欠ける場合がある 「集積分析」は、階段状の変化を上手く使い因果関係に迫る手法 集積分析の弱み2:あくまでも階段状に変化するインセンティブに反応した主体に対しての因果関係しか分析できない。 複数のグループに対し、複数期間のデータが入手できる場合、パネル・データ分析を利用できる可能性がある パネル・データ分析の弱み2:RDデザインや集積分析における仮定に比べ「平行トレンドの仮定」は非常に難しい仮定であり、実際には成り立たない状況も多い データ分析の結果が分析で対象とされた主体以外へも適用可能なのか、という「外的妥当性」の問題は非常に重要であり、外的妥当性と内的妥当性の両方を加味した場合、どの分析手法が優れているかは状況によって異なってくる
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これは相関関係なのか 因果関係を表したものなのか。 この時点で「なんのことやらさっぱり」と興味を失う方も多いと思いますが(数カ月前の私同様)、そんな人にもわかりやすく、データ分析の超初歩を教えてくれる本です。 「データ分析なんて、必要ないわ」…ええ、私もそう思っていました。 ...
これは相関関係なのか 因果関係を表したものなのか。 この時点で「なんのことやらさっぱり」と興味を失う方も多いと思いますが(数カ月前の私同様)、そんな人にもわかりやすく、データ分析の超初歩を教えてくれる本です。 「データ分析なんて、必要ないわ」…ええ、私もそう思っていました。 でも、超初歩を知っておくだけでも「この内容は妥当なのか」とか「書き手にとって都合いいように解釈しているんじゃないか」とか、情報を分析しようとするきっかけになるんです。 今の世の中は情報過多で、何が正しいのかわからなくなりがちだけれど、ただ読み流したり鵜呑みにして振り回されたりってなんか残念。 少しでも読み解く力を身につけたいと思うなら、ぜひ。
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因果関係に迫る思考法としながらも、 具体的な分析手法も教えてくれる。 UBERの需要曲線の事例が面白かった。 何をするにせよ、目的に対して検証方法やデータが誤っていないかが重要
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超初心者向け。理系の人には不要の本であろう。高校の数学の統計学の章に含まれる内容が「上級なので」と割愛されていてずっこけた。そこまで徹底して数式を避けているので、数式を見ただけで蕁麻疹の出るような人でも、データ解析の何たるかや、その難しさを正しく理解できると思う。 文章が冗長に感...
超初心者向け。理系の人には不要の本であろう。高校の数学の統計学の章に含まれる内容が「上級なので」と割愛されていてずっこけた。そこまで徹底して数式を避けているので、数式を見ただけで蕁麻疹の出るような人でも、データ解析の何たるかや、その難しさを正しく理解できると思う。 文章が冗長に感じられ、この段落の記述は余計だろう、などと、読みながらいちいち雑念が入るので、わたし向けではなかった。
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データを使った説明が出来たら、もう少し企画も「妄想」から「予想」になるはず。ほんの少しだけデータらしきモノを使った仕事の経験はあるのだけれど、「ひとまねこざる」程度。とは言いながら、数字にはとことん弱い文系で、算数あたりから練習を積み上げないと本当は理解も使用もできないのがデータ...
データを使った説明が出来たら、もう少し企画も「妄想」から「予想」になるはず。ほんの少しだけデータらしきモノを使った仕事の経験はあるのだけれど、「ひとまねこざる」程度。とは言いながら、数字にはとことん弱い文系で、算数あたりから練習を積み上げないと本当は理解も使用もできないのがデータだと思っている。そんな「ないものねだり」でついつい手に取ってしまった本。読み始めると学者である著者の口調に、上手く合わせることが出来ず、スピードダウン。ちょっと失敗したかなぁ〜と思いつつ、何故か頭の中には残っていくものがチラホラ。そう。これは初心者の為の本なのである。アレルギー反応が起こりそうで、起こらなかったのは、その点を考慮して、数式らしきモノが一切登場しないのだ。それだけでなく知識不足の人間でも分かるように、具体例や抽象表現でイメージ出来る形で教えてくれる。しかも、その内容は贅肉をスッキリ落とした”本質的”な事柄を。先に進むための書籍まで紹介してくれるこの本は、パーフェクトにビギナー向けの良書である。
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