中西悟堂 の商品レビュー
プロフィールから、これまた変人の系統かと思いきや、何とも読みやすく温かい文章。 行動の苛烈さとは、随分と違う印象を受ける。 文章って不思議だ。 野鳥観察の厳しさと意義、そして鳥への愛。 学問として確立していく様は、植物学と変わらない。 素養の深さといい、牧野富太郎と並び称されて...
プロフィールから、これまた変人の系統かと思いきや、何とも読みやすく温かい文章。 行動の苛烈さとは、随分と違う印象を受ける。 文章って不思議だ。 野鳥観察の厳しさと意義、そして鳥への愛。 学問として確立していく様は、植物学と変わらない。 素養の深さといい、牧野富太郎と並び称されても良いだろう人物なのでは。その道では知られた人なのでしょうが、私は全く知らなかった人物だけに、とても興味深かった。 自然を著した文章表現が素晴らしい。 彼の視線がそそがれているのは鳥だけではない。 自然保護運動へと進むのは、自然の成り行きだったのだろう。
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山にこもって飲まず食わず息を殺して観察しては記録をつけて。地下足袋で山を歩いては不動に観察して。行動の尋常じゃなさ、超人さが、鳥への愛でくるまれており、不思議にこころあたたまり、ぷぷと笑える。 野鳥研究家であり、詩人であり、僧侶であったらしい。最後の略歴をみて、また、面白い人だな...
山にこもって飲まず食わず息を殺して観察しては記録をつけて。地下足袋で山を歩いては不動に観察して。行動の尋常じゃなさ、超人さが、鳥への愛でくるまれており、不思議にこころあたたまり、ぷぷと笑える。 野鳥研究家であり、詩人であり、僧侶であったらしい。最後の略歴をみて、また、面白い人だなあとつくづく。
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鳥への愛が凄すぎる。 「生物の生態観察は、(中略)高貴な詩である。」というのは素晴らしい見方だと思う。彼の記した観察記録はまさに詩であった。一個の生命の生活を真摯に色鮮やかに呼吸まで描くことは詩そのものだと思う。感動した。
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