どぜう屋助七 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あのひと鍋にこんなにも多くのドラマが背負い込まれていたとは… ヘラヘラ食べっちまってすまない事をしたなぁ。先に読んでいれば、振り袖だって味わって呑んだのに… 今も浅草で営業中の「駒形どぜう」 三代目助七の生涯を通してみる幕末から明治。 河治さんの描く江戸時代にはいつもしっかり体がある。現代から夢見る古き良き時代ファンタジーではなくて、現代へ続く人生の積み重ねが感じられる。当時の思考回路はそうだっただろうなと納得出来る。 時代は人の感情が作り出すもので、歴史は時代の積み重ね。字面で学ぶ流れでは「未開だったんだな」で他人事だった出来事も、抗いがたい波に飲まれるやるせなさとして我がごとに出来る。 だから今度はもっと、しっかり味わうのだ。 鯨だって食べるのだ。
Posted by
時は幕末から明治、場所は浅草・駒形、泥鰌料理のどぜう屋の話。激動の時代の中に繰り広げられる人情とグルメの物語。お店は現在も営業中だそうで、是非行ってみたい。
Posted by
- 1