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蜜会 濡れる未亡人 の商品レビュー

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最近とはテイストを異にする鮮烈なデビュー作の再販

2011年のデビュー作たる本作の底本は、当時として結構な注目を浴びた印象がある。出版社(編集者)や同業の作家陣にはなかなかのインパクトがあったものと推測する。この後、小説家としての文芸性と商業作家としてのウリを模索した結果として現在に至る作者の路線が確立されていくのだが、それとは...

2011年のデビュー作たる本作の底本は、当時として結構な注目を浴びた印象がある。出版社(編集者)や同業の作家陣にはなかなかのインパクトがあったものと推測する。この後、小説家としての文芸性と商業作家としてのウリを模索した結果として現在に至る作者の路線が確立されていくのだが、それとは異なる「迫られ系」と表したい独特の作風が良い意味で異質だったように思う。キャリアウーマンでもある若き未亡人が生き抜くために武装したプライドという鎧が剥がされ、1人のオンナとして目覚めていく様が淫靡に描かれた作品として個人的にも記憶に残っている。 32歳のヒロインには様々な男が群がってくる。完璧過ぎる程のダンディにして優男な職場の上司と妹の婚約者の2人をメインに据えつつ同窓会で再会したかつての同級生を中継ぎに配した計3人。年上・同年・年下の3人とも言える。未亡人としての同情や憐憫を受けたくないヒロインだが男達の視線にはどうしてもそんな色合いが滲み、勘違いもされる。そんな心情のズレから生じる男からの誘いや迫りがあり、それに抵抗するも感じた愉悦に抗えなくなり、次第に溺れ、遂には堕ちる。 そんなオンナのどうしようもない淫らさへの開眼が強烈ないやらしさで描かれている。あらすじにある「貞淑だった未亡人が快楽に溺れていく」いやらしさである。 自ら望んだ訳ではないのでヒロインからの誘惑はほぼ皆無。時には優しく導かれ、時には一途な想いを向けられ、時には身勝手な振る舞いを浴びる。ちょっとした油断や心の空閨を突かれて思わず体を許してしまったところを責め込まれ、悶え狂ってしまうような情交が続いている。

DSK