新八犬伝 起 の商品レビュー
1973年4月、私が小学生2年生の時から2年間、NHK人形劇の「新八犬伝」を観ていた。大好きだった。 単行本2冊も購入し何度も読んだが、内容が難しかった記憶がある。 やっと文庫本で発売された。 読むのが楽しみだ。(2021.9.7) ※2017年or2018年購入
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あれは、人口増加に伴って出来た新設の小学校に移る前年だから、小学校5年生の時。 特に仲の良い友人は誰もいなかったのに、何故か校庭の砂場の近くで、僕を含めて、五人くらいで話をしていた。 一人女の子もいただろう。 話はいつかテレビの「新・八犬伝」の話になり、僕以外の彼らは皆その番組を...
あれは、人口増加に伴って出来た新設の小学校に移る前年だから、小学校5年生の時。 特に仲の良い友人は誰もいなかったのに、何故か校庭の砂場の近くで、僕を含めて、五人くらいで話をしていた。 一人女の子もいただろう。 話はいつかテレビの「新・八犬伝」の話になり、僕以外の彼らは皆その番組を見ていて、登場人物の名前などでギャグを言って、盛り上がっていた。 僕は全く知らなかったその人形劇を、早速その日家で見た。 どの人形もどちらかというと怖い感じで、坂本九のナレーションが印象的だった。 それから、八犬伝に夢中になり、自分でも本を買ってもらい、その他にも、図書館で借りたり友人のお兄さんが持っているのを借りたりした。 NHKからノベライズが出ているのを知り、もう中学生になってはいたが、上・中・下三巻の、当時の僕には高価なその本を購入した。 所々にテレビからのスチール写真の入っている本だった。 それに挟まれているパンフレットのようなものに、作者の石山透が岩波文庫十冊からなる南総里見八犬伝を読み通すのも大変だったというようなことを書いており、岩波文庫で全部読めるのだと、当時は簡単に考えた。 しかし、現在に至っても、読めていない。 ある日、池袋の「ジュンク堂書店」の文庫コーナーを彷徨っている時、新刊文庫を集めたコーナーで、この「新・八犬伝」を見つけた。 その時は購入しなかったが、まさか「新・八犬伝」が文庫になるとは。 後に知ったのだが、作者の石山透も既に物故していた。 ルパン、ホームズ、少年探偵団、そして幾つかのSF。 そのようなものばかり読んでいた僕に、物語の面白さを教えてくれたのは、この「新・八犬伝」である。
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ノベライズなので期待しないで読んでみたが、昔放送した人形劇の雰囲気を損なわず、まるで坂本九さんが語っているような構成。面白い。 何十年も前の事なので当然忘れているくだりもあり、ああ、そうだったのかと思い出しながら、あっという間に読み終わった。 続きが楽しみ。
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子供時代にNHKの辻村ジュサブローの人形劇を夢中で見た。そして小説版もそのあと、貪るように読んだ記憶がある。それが文庫として近年発売されたので読んでみた。 学校から帰って、母親か夕食を作っている傍らで、こたつに入ってミカンをたべながらみたテレビの思い出が蘇り、ノスタルジックな気持...
子供時代にNHKの辻村ジュサブローの人形劇を夢中で見た。そして小説版もそのあと、貪るように読んだ記憶がある。それが文庫として近年発売されたので読んでみた。 学校から帰って、母親か夕食を作っている傍らで、こたつに入ってミカンをたべながらみたテレビの思い出が蘇り、ノスタルジックな気持ちになった。 いまや両親は亡くなり環境も大きく変わったが、この小説のように、記憶のトリガーになるものも時にはいいなと感じた。
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