オレたちのプロ野球ニュース の商品レビュー
図書館で借りた。 伝説の番組「プロ野球ニュース」についての終始を記された本。著者は他にもプロ野球に関する作品を書いおり、個人的にたくさん読ませてもらっている長谷川晶一氏。 著者の取材が非常に行き届いており、とても秀逸な作品に出来上がっている。フジテレビの回し者が書いたんじゃないの...
図書館で借りた。 伝説の番組「プロ野球ニュース」についての終始を記された本。著者は他にもプロ野球に関する作品を書いおり、個人的にたくさん読ませてもらっている長谷川晶一氏。 著者の取材が非常に行き届いており、とても秀逸な作品に出来上がっている。フジテレビの回し者が書いたんじゃないの?良く書きすぎじゃないか?なんて思えるほどだ。 強く感じたのは、いい時代だなぁ、ということ。私が生まれるもっと前から放送されていた番組であるが、皆が同じ方向を向いてがむしゃらに働いていたのは凄く感じるし、それによって素晴らしい番組が出来上がっていた。日本中の野球ファンがこの番組を見ていた。 私がリアルタイムで見た記憶はほとんど無いが、タイムマシンがあったら、戻って見たいと思った。
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1976年からフジテレビで放送された「プロ野球ニュース」。すべての試合を解説付きで報道するスタイル。アンカーマン佐々木信也の個性。みのもんたのナレーションで一世を風靡した好プレー珍プレー。放送25年間の栄枯盛衰。初期の番組のカラーを決めていた佐々木信也の司会降板という大事件(当時...
1976年からフジテレビで放送された「プロ野球ニュース」。すべての試合を解説付きで報道するスタイル。アンカーマン佐々木信也の個性。みのもんたのナレーションで一世を風靡した好プレー珍プレー。放送25年間の栄枯盛衰。初期の番組のカラーを決めていた佐々木信也の司会降板という大事件(当時,佐々木はまだ54歳だったのか)。この番組のプロ野球人気に対する貢献は多大。特にパ・リーグについてもセと同様に光を当てた点は画期的で,私個人としてもパ・リーグを知ることができたのはこの番組のお陰だったと気づく。
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創成期から円熟期の頃の番組制作に携わった人の熱意に心を打たれた。毎日こんな緊張の連続をよく保てたものだ。佐々木信也さん降板の裏側を知って切なくなったものだ。 そのあとが悪かったわけじゃないけど、佐々木信也さん降板前と後でプロ野球を取り巻く環境も大きく変わった気がする。 珍プレー好...
創成期から円熟期の頃の番組制作に携わった人の熱意に心を打たれた。毎日こんな緊張の連続をよく保てたものだ。佐々木信也さん降板の裏側を知って切なくなったものだ。 そのあとが悪かったわけじゃないけど、佐々木信也さん降板前と後でプロ野球を取り巻く環境も大きく変わった気がする。 珍プレー好プレー誕生秘話もいかにもみのさんらしいね。
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中盤までは、番組開始から一気に熱を帯びていく現場の躍動感が文面からも存分に伝わってきて思わず一気読み。 そこからの、佐々木信也さんへの降板打診までの経緯の段。ヒューッとほてりを冷まされるような感覚。 佐々木さん降板から地上波打ち切りまでは、どこか淡々と読み進めていたかも。 でも細...
中盤までは、番組開始から一気に熱を帯びていく現場の躍動感が文面からも存分に伝わってきて思わず一気読み。 そこからの、佐々木信也さんへの降板打診までの経緯の段。ヒューッとほてりを冷まされるような感覚。 佐々木さん降板から地上波打ち切りまでは、どこか淡々と読み進めていたかも。 でも細かい経緯までわかったのは、それはそれとして興味深いものがありました。 自分が野球に何となく興味をもってから、一気にどっぷり沼につかることになったきっかけが「プロ野球ニュース」。 シーズン中の全試合解説で野球の見方を学び、オフシーズンの企画で選手に親近感を抱き、気がつけば毎日夜ふかしして観ていた番組。 「野球の楽しさ」を硬軟両面から教えてくれ、夢中になったのは間違いなく佐々木さん時代のこの番組でした。 佐々木さん降板後は、番組は続いているけど少しずつ「これじゃない感」が増していき、それに比例してだんだん見なくなっていったなぁ…。
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プロ意識を持って番組制作に向き合った人たちのドキュメンタリー。 いい番組だった。地上波では終わったけどCSでも健在なのは嬉しい。
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いつ頃から見始めたのかは忘れたが「プロ野球ニュース」は私の 生活の一部だった時代があった。家にいる限りは必ずこの番組を 見終わってから寝床へ入るのが習慣だった。 初代司会者だった佐々木信也さんが降板し、番組内容が徐々に 変わっていく過程でほとんど見ることもなくなり、気が...
いつ頃から見始めたのかは忘れたが「プロ野球ニュース」は私の 生活の一部だった時代があった。家にいる限りは必ずこの番組を 見終わってから寝床へ入るのが習慣だった。 初代司会者だった佐々木信也さんが降板し、番組内容が徐々に 変わっていく過程でほとんど見ることもなくなり、気がついたら地上 波での放送が終了していた。 だから、新刊書店で佐々木信也さんが写るテレビ画面をカバー 写真にした本書を見掛け、懐かしさで思わず手に取った。 「プロ野球ニュース」が放送を開始するまで、プロ野球の試合結果を 伝えるテレビ・ニュースは巨人戦がメインだった。だが、この番組は 違った。セ・パ両リーグの6試合を平等に扱う。関東在住で阪急ファン だった私にとっては見逃せない番組だった。 本書では「プロ野球ニュース」誕生から番組のリニューアル、地上波 放送終了までを出演者のみならず、裏方のカメラマンや編集マンま で。多くの証言を集めてプロ野球報道に革命を起こした番組の軌跡 を追っている。 こうやってひとつの番組の変遷を追うのは面白いよね。私が主に見て いたのは佐々木信也さんの時代。佐々木さんの突然の降板以降は 番組内容に対する違和感が拭えず、徐々に見なくなって行き、試合 結果はテレビ朝日の「ニュースステーション」で済ませていた。 本書を読むと佐々木信也さんの降板は突然でもなかったようで、 フジテレビ内では様々に検討された結果だったのを知った。それで も視聴者としては佐々木信也時代とそれ以降とでは、同じ番組名で もまったくの別物だと感じるんだよね。 女性キャスターを登用し、プロ野球ファンの幅を広げたとの功績は あったかもしれないが、スポーツニュースであるのにバラエティ色 があまりにも強くなり過ぎて(特にオフシーズンの企画もの)、ガヤ ガヤしていて面白くなかった。 それは現在のバラエティ化したスポーツ中継に通じるものがあると 思う。「プロ野球ニュース」がリニューアルされた頃、ちょうどフジテレビ は「楽しくなければテレビじゃない」なんてことを打ち出していたが、 それは作り手が押し付ける「楽しさ」であって視聴者が心底楽しめ たってことじゃないんだと思うわ。 関係者の間でもリニューアルで番組は終わったと語る人と、新しい 発展だったと語っている人がいるので、作り手側にも賛否両論が あるんだね。 好きだったな。みのもんたナレーションの「珍プレー・好プレー」や、 シーズン中の番組最後の「今日のホームラン」。 「珍プレー・好プレー」は特番扱いもあり、他局でも似たような番組 をやっていたが、ナレーションはみのもんたでなければ面白さ半減 だったわ。 懐かしい思いを抱かせてくれる作品だった。そして、佐々木信也さん が未だ野球殿堂入りをしていないことにびっくり。著者も書いているが、 この人ほどテレビを通じてプロ野球の面白さを伝えてくれた人はいない と思うんだけどな。 是非ともご存命中に殿堂入りを検討してくれないだろうか。
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父親がTVで見ている巨人戦をなんとなく一緒に見ているのを卒業し、自分自身の好みで西武を応援するようになった頃、プロ野球ニュースにも出会った。夜中の試験勉強の合間、何気なくつけたTVで、普段放送されていないパリーグの試合も詳しく見ることができるのを知り、すぐに毎日欠かさず見る番組の...
父親がTVで見ている巨人戦をなんとなく一緒に見ているのを卒業し、自分自身の好みで西武を応援するようになった頃、プロ野球ニュースにも出会った。夜中の試験勉強の合間、何気なくつけたTVで、普段放送されていないパリーグの試合も詳しく見ることができるのを知り、すぐに毎日欠かさず見る番組の1つになった。だから本当に、当時を懐かしみながら読めた。 私も、佐々木信也さんが番組から卒業することなり、後任で中井アナが担当することになった時はとてもがっかりした1人だったが、交代劇の背景や裏側について、当時はうかがい知ることが出来なかったことなども書かれていたので、納得することもあった(…まあ歳月が流れた今だから納得できるということもあるけど)。 星が3つになってしまったのは、やっぱり「昔はよかった」的な域を出ないこと、それから、私にはこの筆者の文章はあわないみたいで、読んでいて意味が取りにくかったり、イライラしてしまう箇所があったため。筆者の「プロ野球ニュースについて本を書くぞ!」という高揚感が、かえって鼻についてしまったのかも…。
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東京ドーム開催のときには、東京ドームシティ内にある『オークスブックセンター』に一度は立ち寄ることにしている。当地で試合を行うチームの関連書が店頭に陳列されるように工夫されているので、今回も自分が携わったファイターズ関連本を眺めて悦に耽っては店内をひと通り見回った。平積みになってい...
東京ドーム開催のときには、東京ドームシティ内にある『オークスブックセンター』に一度は立ち寄ることにしている。当地で試合を行うチームの関連書が店頭に陳列されるように工夫されているので、今回も自分が携わったファイターズ関連本を眺めて悦に耽っては店内をひと通り見回った。平積みになっている新刊に隠れるようにして、本棚の一番下の一番端に一冊だけ、本書は挟まっていた。 著者は長谷川晶一氏。『このパ・リーグ球団の『野球以外』がすごい!』『プロ野球12球団ファンクラブ全部に10年間入会してみた!』(ともに集英社刊)で取材していただいたことがある。「マスク被ったりして、マニアックな本ばっかり書いてます」と笑っていた。ちょっと頼りない風貌を思い出しながら、まず、最後のページを見た。第1刷2017年3月31日。紛れもない新刊じゃないか。そして、目次を見た。そのまま価格を確認することもなくレジへ向かった。 野球人にとって避けて通れない『プロ野球ニュース』という革命は、いまや過去の遺産としてしか残っていないかもしれない。しかし、温故知新という言葉があるように、時代の波に晒された当事者たちの思考や苦悩、決断は、後世(つまり現在)に大きな示唆を与えているように思えた。野球ニュースが「野球ジャーナリズム」から「野球エンターテイメント」に変わったと本書でも指摘される時代だからこそ、それが単なるコンテンツではなく、野球へのリスペクトを表現する場であることを願わずにはいられない。 テレビの野球報道を題材にしたノンフィクションは初めて読んだ。名著のにおいがする一冊です。
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