全国野球場巡り の商品レビュー
出ました!今年のバカ本NO.1!ひたすら全国の行ったことのない野球場を訪れスコアブックをつけるというバカバカしくも愛おしい旅の四半世紀以上の集大成です。 あとがきに師匠の上原正三から贈られた沖縄戦末期の知事、島田叡氏の言葉「男はアホになれ、アホにならたら一人前だ。」に励まされた、...
出ました!今年のバカ本NO.1!ひたすら全国の行ったことのない野球場を訪れスコアブックをつけるというバカバカしくも愛おしい旅の四半世紀以上の集大成です。 あとがきに師匠の上原正三から贈られた沖縄戦末期の知事、島田叡氏の言葉「男はアホになれ、アホにならたら一人前だ。」に励まされた、とありますが、まさにアホを極めています。旅の途中で金城哲夫のお墓まいりをした、との一文がありますが、なるほど著者は上原、金城とウルトラマンのライターの弟子筋なのかもしれません。だったら本書に流れる優しさみたいな雰囲気も、なるほどという感じです。ウルトラマンだけじゃなくて寅さんや水島新司野球漫画のエッセンスも埋め込まれていてたまりません。本書は大輪の花としてのプロ野球だけじゃなく、地下茎のように日本全国に行き渡っている地方球場の存在を慈しみます。有名選手の無名時代のエピソードや筆者が目をつけた高校生のその後とかが簡単かつ印象深く語られていて、日本野球の基礎はこういった地方球場にあるんだな、と感じました。そういう意味では3・11以降の仮設住宅の敷地になったり、放射性物質の仮置き場になったりとか、東北の野球場に運命にも心が揺れます。一見すると単なるデータ本みたいで一瞬読むのやめようか、と思いましたがものすごくロマンチックな本でした。危なかった…
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