木のみかた の商品レビュー
第82回ビブリオバトルinいこま「シマ」で紹介された本です。 コロナ禍のため現地とYouTube live配信のハイブリッドで実施。 2021.1.24
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[本から] 桜のテリトリー意識は強力です。自分の根から新しい幹を地上へ芽吹かせると同時に、他の植物が生えてくることを、自ら落とす葉に含まれるクマリンという物質によって妨害します。 自然樹形の木を眺めていると、数年、数十年、場合によっては数百年にわたる木の足跡を辿り、推察すること...
[本から] 桜のテリトリー意識は強力です。自分の根から新しい幹を地上へ芽吹かせると同時に、他の植物が生えてくることを、自ら落とす葉に含まれるクマリンという物質によって妨害します。 自然樹形の木を眺めていると、数年、数十年、場合によっては数百年にわたる木の足跡を辿り、推察することができます。「巨木に向き合うと人はみな詩人になる」と、異人が本にかいているのを読んだことがありますが、その通りだと思います。 お昼寝に最適な木 (略) 最も快適だったのは榎の下です。榎はたいへん大きくなる木なので、枝下の空間も広く、夏の木陰には涼しい風が吹きます。枝ぶりが他の木よりも緻密なために木漏れ日も細かいので、下から見上げると星空のようにピカピカ光って綺麗です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
街中の道路の隙間から生えてくる木、単に雑草かと思いきや、数十年経てば巨木になるような「木」の赤ちゃんである場合も多いらしい。確かに、やたらと茎がしっかりしてるものがあったり、道路脇で気づいたらがっつりと「木」をしているものも多いなと思っていた。まあ、人通りが多い道ではすぐに刈られてほぼ気づかないけど。 そんな感じにイチョウ、欅、椋の木、榎、桜、棕櫚、臭木、楠、桐など、日本人が名前だけなら知ってる「ごく普通の木」が紹介されている。 あまりにも日常生活と共にあるためか全然名前を覚えようとしてなかった。名前は覚えてるけど、木を見て名前が出るかというと絶対出ない。わかるようになりたいなぁ。 林と森の違いは、単に木が増えている様子を示すのだと思ってたが、林は「生やし」、森は「盛り」と、前者は人の手で植えられたもの、後者は自然に生えたものという違いがあるらしい。そして現代ではそういう意味ではほとんどが「林」だと思ったが、日本は案外「森」が多いらしい。 確かに山の上なんかほとんど手がつけられてないわけだし、森だろうなぁ。 神社に生えてる木や、公園の木々を見るとホッとするし、道端の草木にも割と癒やされる方で、花が咲いてるのを見るとアプリで調べて名前を覚えるようにしてるが、いわゆる木、は調べようとしたことがなかった。アプリに入ってるのか知らないが調べてみるかー。
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ミシマ社の本屋さんが神宮丸太町の一軒家で営業されていた頃に購入。 いつか珈琲を飲む時用の小さな本棚コーナーを作って、そこに収納したい。
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スーパーJチャンネルで紹介! 森を歩き続ける「森の案内人」の目を通せば、街のなかで森を見つける方法が解る。
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身の回りに生えている”柴”のひとつ、(場合によってはちょっと迷惑だなぁ)と思っている木々も掘り下げると一つ一つに特徴があり、繁栄する為に根の張り方・葉っぱの形状・果実の付け方・種の落とし方、いろいろと工夫している事を知った。 また、木々の性質だけでなく、これまでどのようなカタチ...
身の回りに生えている”柴”のひとつ、(場合によってはちょっと迷惑だなぁ)と思っている木々も掘り下げると一つ一つに特徴があり、繁栄する為に根の張り方・葉っぱの形状・果実の付け方・種の落とし方、いろいろと工夫している事を知った。 また、木々の性質だけでなく、これまでどのようなカタチで日本の暮らしに溶け込んでいたのか、も知ることが出来た。 木々が多い場所に住んでいるので、これから観察をしながら、森を歩いてみたい! 当たり前にあるものも視点が変わるだけでワクワクする対象になるもんだ。木に学ぶことは本当に多い!
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1時間ちょっとで読める手軽な本でありつつ、庭師であり「森の案内人」である著者の「森」への愛情に溢れた本。 日本の現在は、有史以来最も木々にあふれた時代である、という著者の現状認識にまずは驚かされる。確かに、燃料として木々を人間が切ることはなくなったからなあ。 「森」の本ではあ...
1時間ちょっとで読める手軽な本でありつつ、庭師であり「森の案内人」である著者の「森」への愛情に溢れた本。 日本の現在は、有史以来最も木々にあふれた時代である、という著者の現状認識にまずは驚かされる。確かに、燃料として木々を人間が切ることはなくなったからなあ。 「森」の本ではあるが、山奥の森よりもむしろ、街中のふとしたところにある木々への見方が変わりそうな本。 森は「盛り」であり、どんな所にも森を作ろうとする力を持っている。それこそ、都市化が進んだ場所でも、人間の手が及ばないような「すき間」のそこここにその力を感じることができる。 著書では具体的な植物を挙げて、その力を我々にも感じさせてくれる。 シンジュやマツの生命力、シュロの都市の暑さへの耐性、クズの要領の良さ、ケヤキの種の飛ばし方、クワノキの葉っぱを自由に変える特性とその理由。ウルシの生き急ぎ具合。 どれも短いながらも、楽しいエピソードでした。読んでよかったです。
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