夜の署長 の商品レビュー
著者らしい地味な警察小説短編集。 過剰にならない程度に刑事たちの個性が描かれており、少しキャラ付け的な部分が抑制されすぎているようにもおもえる。その意味では退屈だと感じる人もいるかもしれない。ただし丁寧に読んでいくと、新人キャリアらしい野上の背伸びやじゃじゃ馬娘的な古城の喧嘩っぱ...
著者らしい地味な警察小説短編集。 過剰にならない程度に刑事たちの個性が描かれており、少しキャラ付け的な部分が抑制されすぎているようにもおもえる。その意味では退屈だと感じる人もいるかもしれない。ただし丁寧に読んでいくと、新人キャリアらしい野上の背伸びやじゃじゃ馬娘的な古城の喧嘩っぱやさなどが随所で見られ、微笑ましく思える。あくまで主人公は「署長」であり、もっといえば著者が本当に書きたいのは彼を狂言回しにした事件の解決のプロセスそのものであり、野上は読者の視線の代弁者に過ぎないとも思えてくる。ただし、著者の野上に対する暖かな視線も感じられるので、登場人物の扱いが粗末だとは全然感じない。 テンポの良さやドラマ作りのために大胆な省略はされているが、刑事たちの地道な捜査が愛おしくなる。大袈裟な感情の動きではなくて、そういう小さな営みこそ人間の生き様だよね?
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事件の真相をひもとく様々な情報を、読み手は取りこぼしまいと一生懸命引き出しに入れておく。 ところが、各章うしろ10ページで全く別の引き出しから次々と結論が繰り出される…そんな一冊…
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店頭でちょっと気になった連作短編集、初めての安東能明。 夜間犯罪発生率日本一の歌舞伎町を抱える警視庁:新宿署を舞台に、「夜の署長」と呼ばれる伝説の刑事と、新米キャリア警部補の交流を中心に事件を連作短編の形で描いています。 話は良く出来てると思うのですが・・・登場人物に全く感情移入...
店頭でちょっと気になった連作短編集、初めての安東能明。 夜間犯罪発生率日本一の歌舞伎町を抱える警視庁:新宿署を舞台に、「夜の署長」と呼ばれる伝説の刑事と、新米キャリア警部補の交流を中心に事件を連作短編の形で描いています。 話は良く出来てると思うのですが・・・登場人物に全く感情移入できず・・・ 店頭で見た時は楽しそうな書き出しだと感じたんだけどなぁ・・ちょっと残念な読後感でした(^_^;)
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東大法学部を卒業した新人刑事の野上は、新宿署に配属された。日本最大のマンモス署にして夜間犯罪発生率も日本一の新宿署には、“夜の署長”の異名を取る伝説の刑事・下妻がいた。捜査一課の敏腕刑事だった下妻は、なぜ10年も新宿署に居続けるのかー。野上は次々起こる事件の捜査を通じ、下妻の凄み...
東大法学部を卒業した新人刑事の野上は、新宿署に配属された。日本最大のマンモス署にして夜間犯罪発生率も日本一の新宿署には、“夜の署長”の異名を取る伝説の刑事・下妻がいた。捜査一課の敏腕刑事だった下妻は、なぜ10年も新宿署に居続けるのかー。野上は次々起こる事件の捜査を通じ、下妻の凄みを知る。
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新宿署に刑事畑で10年も異動もせず、昇進も辞し、現場一筋を行く捜査一課伝説の刑事。 そして、熱き新米刑事のサスペンス。 と、評して良いのかは怪しい。 新宿、歌舞伎町を題材にした作品は多い。 本書は何というか、教科書的な文体で、良い意味ではすっきりしているが、淡々としていて抑...
新宿署に刑事畑で10年も異動もせず、昇進も辞し、現場一筋を行く捜査一課伝説の刑事。 そして、熱き新米刑事のサスペンス。 と、評して良いのかは怪しい。 新宿、歌舞伎町を題材にした作品は多い。 本書は何というか、教科書的な文体で、良い意味ではすっきりしているが、淡々としていて抑揚がない。キャラが全く立っていない。ぼやぼやしてるし、サブキャラよりもサブキャラな登場人物に初登場以降でてこず、物語のキーに全く関係ないのに固有名詞をつけたりと。 登場人物に感情移入しながら楽しむより、粛々と事件の経緯、解決手法を噛みたい人向きかな。いや、そこまでは評価できないけど。 多分、『十津川刑事シリーズ』あたりを好む人は好きな一冊だろうな。 個人的には物足りなさ過ぎる感は否めませんでした。 タイトルだけ見ると不祥事起こしそうな署長を想起するけどね。いっそ、コメディにしちゃえば良かったのに。
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【『撃てない警官』の安東能明、文春文庫初登場!】日本一のマンモス警察署・新宿署に配属された新米刑事は、?夜の署長?の異名をとるベテラン刑事の下で今日も事件の捜査にあたる。
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