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ともにがんばりましょう の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2023/08/27

お仕事小説、こちらは大阪の新聞社が舞台。 若き記者武井の目線で労働組合と経営側とのにらみあいが語られる。 「がんばります」では少し独りよがりで「がんばってください」だとやや無責任、ちょうどいい塩梅なのがこの「ともにがんばりましょう」であるそう。 労使協議会は労協、労使の意見交換の...

お仕事小説、こちらは大阪の新聞社が舞台。 若き記者武井の目線で労働組合と経営側とのにらみあいが語られる。 「がんばります」では少し独りよがりで「がんばってください」だとやや無責任、ちょうどいい塩梅なのがこの「ともにがんばりましょう」であるそう。 労使協議会は労協、労使の意見交換の場で、複雑な課題は専門委員会で解決。半沢直樹ばりの会議室での関西弁が飛び交う攻防、阪神甲子園球場のライトスタンドの様相というたとえ、交渉時はエレベーターを使わない、支部長が交渉本部発着時に拍手をして送り迎えする慣例、ビラを経営側に渡すときの様子を記念撮影するなど、泥臭い交渉場面が目白押し。 若き七人の侍、要求決定、交渉本部設置、闘争本部設置、祭りのあと、という各章のネーミングもドラマになりそうな熱気が帯びる。 最後のハッピーエンドは猫のニャー吾郎の写真が花を添える。

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2023/05/28

軽妙でいて手に汗握る。 脳内大爆笑シーンも多く、登場人物も個性的でまさにエンタメ。 社会人経験は長くとも組合経験は未熟なためとても興味深く、今後は組合活動に注目しようと思います。

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2023/04/29

はじめてやわ! 労働組合と会社の交渉の小説なんか! 更に、交渉ごとを関西弁でやるんで、激しいし、面白い! 塩田さんの描く小説は、関西弁が生きているけど、関西出身だけやなくて、高校の時、漫才もしてたんや! 激しく納得! 深夜手当なんか、法律通りにしかくれてへんし、羨ましい感じする...

はじめてやわ! 労働組合と会社の交渉の小説なんか! 更に、交渉ごとを関西弁でやるんで、激しいし、面白い! 塩田さんの描く小説は、関西弁が生きているけど、関西出身だけやなくて、高校の時、漫才もしてたんや! 激しく納得! 深夜手当なんか、法律通りにしかくれてへんし、羨ましい感じするけど、毎日、そんなんしてたら、しんどいか… 前の会社は、組合あっても御用組合、今は、ないし…まぁ、自身がそう労働組合とかに興味ないし、あんまりなら、辞めるぐらいの帰属意識しかないんで、今まで何してるんか知らんかったけど、頑張ってはる! 特に、一般企業やなく、新聞社が舞台やから、更にこの辺の交渉は激しくなるんやな。 でも、根底になくてはならないのは、双方の信頼感。 なので、「ともに……」ってタイトルにあるんかな。 「敵は倒すためにあるんやない。歩み寄るためや。」やね。 新聞人としての誇りもあるんやろな。上方新聞への愛着も。 ないしな〜その愛着… ええことでは、ないんやろうけど…と言ってても、別に変える気もないし。 とはいえ、こんな激しい交渉乗り越えたら、やり遂げた感も半端やないし、更に、彼女絡んだら、達成感でいっぱいで良い感じ! 「食べてるときが一番幸せ」 「それ、まぁまぁ寂しいで」 「みんな大人になるんが嫌なんは、忘れたらあかん事情が増えていくからかもしれん。でも、だからこそ人の気持ちが分かるようになる。年取るごとに賢なったように錯覚してまうけど、犠牲の上に成り立つ学習を繰り返してるだけやったら、結局アホやと思わへんか?」

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2021/11/26

組合の団体交渉一色。 こんな作品初めてでした。 私も会社の執行委員に誘われたこともありましたが、 こんなに大変なのか・・・・と。 YASUSHIも登場。 面白かったです。

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2021/04/25

新聞社の労組話。所々での軽妙な遣り取りにクスっとしながらも、著者の体験に裏打ちされた迫真に迫った経営層との団体交渉場面は手に汗握る。 寺内が男前過ぎる感があるが、主人公が憧れるロールモデルとしてはこのぐらいの設定で良かったのかもしれない。 このテーマなら恋愛要素はいらないかな、と...

新聞社の労組話。所々での軽妙な遣り取りにクスっとしながらも、著者の体験に裏打ちされた迫真に迫った経営層との団体交渉場面は手に汗握る。 寺内が男前過ぎる感があるが、主人公が憧れるロールモデルとしてはこのぐらいの設定で良かったのかもしれない。 このテーマなら恋愛要素はいらないかな、と思いつつも映像化がもし視野に入っていればやむなしか...。

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2021/02/13

自分は本を読むのは好きだが、得意ではないです。 この本は読むのに時間がかかったため、本の世界に引き込まれはしなかったです。

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2020/12/18

元新聞社の著者だからこそ描ける 関西の地方紙を舞台にした労働組合小説‼ 臨場感、抜群、手に汗握る、団交(笑) 強面の労担、北斗の剣を異名にもつ参謀など前に、社員の代表として、秋年末交渉に臨む広宣部長 20年後にこの会社あると思うか? 経営者と社員はいずれも船員、浮くも沈むも...

元新聞社の著者だからこそ描ける 関西の地方紙を舞台にした労働組合小説‼ 臨場感、抜群、手に汗握る、団交(笑) 強面の労担、北斗の剣を異名にもつ参謀など前に、社員の代表として、秋年末交渉に臨む広宣部長 20年後にこの会社あると思うか? 経営者と社員はいずれも船員、浮くも沈むも自分たち次第、明日を向いて、『ともにがんばりましょう』♪

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2020/08/07

組合の執行委員について知りたくて読んだ本。組合員の事を考え代表して上層部と意見を言い合う立場。組合員の気持ちだけでなく、会社の事情にも精通していなければ、大胆な提案もできないし、押さえ込まれてしまう。『ともにがんばりましょう』良い言葉だ。組合はともにがんばるためにある。

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2020/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

著者の塩田さんが労働組合役員経験者ということもあり、労組の組織形態や取組みについて細かくおさえられている。広報を担当していたということも、リアルな描写に一役買っている。交渉相手の経営陣についての人物評がおもしろくて、賃金や一時金などを決める団体交渉は、本来はそれ自体としてある程度の客観性や理性的な部分が要求されると思うのだが、いかに人のパーソナリティが交渉に影響してくるかが詳細に描かれていて、不条理ながら現実にも即している。 何かとバッシングの多い企業別労働組合(公共部門の労働組合も含むが)であるが、その実際を知る上では良い本だと思う。全組織を一緒くたにはできないけど、労組の大変さが分かる。残業前提で職場と兼務なんて、誰が好きでやるのか。同僚からの矢面にも立たされるし。 ただし、唯一の女性役員の描き方は少しヒステリーに過ぎる。その理由が最終盤で明かされる(そしてその理由はとても個人的なものだった)のだけど、途中まではステレオタイプのフェミニストのそれで、そのまま受け取るには注意が必要。

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2019/12/22

地方新聞社、入社六年目の武井涼。極度のあがり症で一切の交渉事に向かないが、委員長に口説かれ労働組合の執行委員を務めることに。折しも会社からの深夜労働手当引き下げ案が大きな波紋を呼んでいた。組合対経営陣。緊迫の団体交渉を克明に綴り、働くことへの熱い思いを描き出す傑作エンターテインメ...

地方新聞社、入社六年目の武井涼。極度のあがり症で一切の交渉事に向かないが、委員長に口説かれ労働組合の執行委員を務めることに。折しも会社からの深夜労働手当引き下げ案が大きな波紋を呼んでいた。組合対経営陣。緊迫の団体交渉を克明に綴り、働くことへの熱い思いを描き出す傑作エンターテインメント! 塩田作品三作目。ユーモアたっぷりの筆致にやられました。

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