約束の楽園 の商品レビュー

砂床あい(著者),小椋ムク

2024/06/09

高校生の理玖は家庭環境や学校にも居場所がなくつまらない悪戯心で起こした出来事で警察官の浮木と出会い、ようやく自分を見てくれる人に出会えた時の喜びが切なかった。
浮木の態度は冷たくて、でもその底には優しさがあるとわかった理玖は好きになっていて。
高校生と警察官、しかも男同士という事も理玖には関係なくひたすら浮木を求める姿には涙が。
浮木も理玖を好きだと言い、けれど法律の関係で犯罪になるからと何とか離そうするけれど理玖の求めに応じてからしばらくの幸せで穏やかな生活には読んでいてこのまま暮らして行ければ良いのにと思いました。
でも理玖の母親や色々な思惑から2人は逃避行を決意し、そして…。

8年後、大人になった理玖は過去を思い出し思いを馳せ、目覚めた浮木とようやく被疑者と被害者から恋人同士になれた時には安堵しました。

間違った事をしていただろう過去も、その時にはそれしかないと必死だった事が分かる事が出来る大人に成長した理玖が素晴らしくカッコよかったです。