天久鷹央の推理カルテ(Ⅴ) の商品レビュー
安定の面白さ。知らない病気も知ってる病気も、それが引き起こす症状までは殆ど知らないので、こういう詐欺に巻き込まれる人達を単純に非難はできないな…と思います。若返りも病気と引き換えじゃ何のこっちゃか分かったもんじゃない。年齢なりの美しさを知れる人でありたい。最後は娘ときちんと向き合...
安定の面白さ。知らない病気も知ってる病気も、それが引き起こす症状までは殆ど知らないので、こういう詐欺に巻き込まれる人達を単純に非難はできないな…と思います。若返りも病気と引き換えじゃ何のこっちゃか分かったもんじゃない。年齢なりの美しさを知れる人でありたい。最後は娘ときちんと向き合えて良かった。宗教に頼るのは悪いことじゃないけど、大切な事は自分の決断を下してほしい。天久先生危機一髪な所もあり相手が少しずつ危険度を増すあたり、シリーズが重なるにつれて天久&小鳥ペアの命もいずれ危うくなるんじゃないかと不安に…。
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いつもの如く楽しく読みました。シリーズとして安定してますね。連作短編ですが、冒頭の一編では少し文章が上手くない感じを受けました。(気のせいかも知れません) ともあれ、刊行のペースも早いので、忘れないうちに次が読めるのは嬉しいです(笑)
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- ネタバレ
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絶好調のシリーズ第7作。宗教を相手にするのは、長編『スフィアの死天使』以来か。鷹央自身の苦い経験も絡み、事態は困難を極めるが…。 Karte.01「雑踏の腐敗」。姉を頼って上京してきた若者。想像を絶する人波に高揚感は薄れ、さらに彼の肉体が…。そりゃ焦るだろうなあ。このシリーズで初めて知った疾患は多いが、今回もまた然り。医学以外の知識に、ヒントが隠されていたとは、鷹央の守備範囲の広さに驚いた。やっかいだが、付き合っていくしかない。 Karte.02「永遠に美しく」。女性は男性よりも老いを気にする。目に見えて若返らせる、鍼灸師がいたとしたら…。そんな方法で効果があるのか、ピンとこない面もあるが、これを読んで、自分でやってみたい人もいたりして? 意外とあっさり解決かと思ったら、二重仕掛けになっているのは、さすがだ。予後が良好であることを祈る。 メインイベント、Karte.03「聖者の刻印」。二度にわたり白血病が再発した少女。骨髄移植以外に治療法は残されていないが、医療不信に陥っている母親は、骨髄移植を拒否。彼女は「聖者」を信奉していたのだ。理詰めで説得しても、母親は聞く耳を持たない。そこで、「聖者」のインチキを暴こうというのだが…。 今回も猪突猛進の鷹央だが、単に暴けばいいのではない。下手すると、母親の態度をさらに硬化させる。彼女だって、娘を助けたい。異例のタッグを組んで、鷹央が打った手段とは。プロローグでその4文字を見たときは、疑問符だらけだったが、手が込んだことを…。ある意味、この病名は意外だったかも。 医学に絶対はないし、個人の信仰は尊重されなければならない。Karte.03は、現実にあり得るケースとして考えさせられる。それでも医師は、目の前の患者を全力で助けようとする。そのために、鷹央も小鳥遊も他の医師たちも、日々成長を続けている。
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「奇跡を起こす預言者」のお告げによって少女の命が奪われようとしている…そんな謎に立ち向かうASの天才医師・鷹央先生と助手(下僕?)・小鳥先生コンビの第5作。短編2編、続いてメインの中編。 トリックや謎の正体は医学の知識がないと解けないものが多いのだが、疾患が隠れている(もしくは...
「奇跡を起こす預言者」のお告げによって少女の命が奪われようとしている…そんな謎に立ち向かうASの天才医師・鷹央先生と助手(下僕?)・小鳥先生コンビの第5作。短編2編、続いてメインの中編。 トリックや謎の正体は医学の知識がないと解けないものが多いのだが、疾患が隠れている(もしくは隠されている)ことを感じさせずに謎を提示するテクニックは健在。 個人的には短編集の方がこの名コンビの魅力をより際立たせるような気がする。次回作も楽しみに待ちたいところ。
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