福祉政治史 の商品レビュー
自由主義、保守主義、社会民主主義というレジームの違いから各国の福祉政策のあり方を比較検証している。 格差拡大、急激な少子高齢化、財政赤字という三重苦に悩まされていながら、未だに福祉政策の将来ビジョンを見出せない日本に警鐘を鳴らしている。 政党が政争に明け暮れている間に手をくれにな...
自由主義、保守主義、社会民主主義というレジームの違いから各国の福祉政策のあり方を比較検証している。 格差拡大、急激な少子高齢化、財政赤字という三重苦に悩まされていながら、未だに福祉政策の将来ビジョンを見出せない日本に警鐘を鳴らしている。 政党が政争に明け暮れている間に手をくれにならないとよいが
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20世紀以降の主要各国が福祉国家としてどのような経過を辿ってきたのかを近年の動向まで含めて概観した上で、日本の今後の制度改革について模索する、という体裁。個別の政策にそれほど深く言及されているわけではなく、あくまで総論。 正直、読んでいてワクワクするようなきらびやかな内容ではないが、統計や報告書、学術論文等を参照しながら非常に丁寧に淡々と分析されている。 各国の分析を読み解いていくと自然に日本の課題へと意識が導かれていくような文章全体としての構成美を感じた。 ついつい印象やイデオロギーに左右されがちなこの手のテーマだが、本書は特定の価値観を丹念に排して議論を進めているので、ノンポリにも安心して読めるのがよい。
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介護保険は市場主義であるとか,新自由主義により格差が広がったとかよく聞く話だけど,実際の所,それってどのような政治的な力学や思想が働いているかまではあんまり考えないで使っていることがある.ということで,どこかの書評でなかなか良かったので買ってみた.かなり密度が濃そうな感じ.
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