とめられなかった戦争 の商品レビュー
わかりやすい言葉で、戦争の悲惨さを読む人に伝えてくれる本。 思想の偏りは感じられず、なぜとめられなかったのか、転換点やとめられたとしたらどこがポイントであったか、などの史実を挙げ、読者に考えさせる。 読み終えて、著者が学術会議に任命拒否されたことの問題の大きさに改めて気づかされる...
わかりやすい言葉で、戦争の悲惨さを読む人に伝えてくれる本。 思想の偏りは感じられず、なぜとめられなかったのか、転換点やとめられたとしたらどこがポイントであったか、などの史実を挙げ、読者に考えさせる。 読み終えて、著者が学術会議に任命拒否されたことの問題の大きさに改めて気づかされる。愚かな思想に扇動されないために、著者が与えてくれる「静かな」思索は絶対に必要であると感じる。
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日本の敗戦までの流れとウクライナロシアの戦争における共通点を感じた。 1.成功体験 日本においては、日清戦争や日露戦争 ロシアにおいては、クリミア半島併合 2.戦略 奇襲による短期決戦であれば降伏させられるという読みが、実際は粘り強い抗戦と欧米からの支援により泥沼化していく。...
日本の敗戦までの流れとウクライナロシアの戦争における共通点を感じた。 1.成功体験 日本においては、日清戦争や日露戦争 ロシアにおいては、クリミア半島併合 2.戦略 奇襲による短期決戦であれば降伏させられるという読みが、実際は粘り強い抗戦と欧米からの支援により泥沼化していく。 3.当初戦争という表現を避ける 日本においては、満州事変 ロシアでは、特別軍事作戦 今日の戦争が一日も早く終結し、第三次世界大戦や核戦争など新たな争いが起きない事を心より祈っております。
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加藤先生のいつもの説をわかりやすくまとめたもの。時代を逆行させているのが工夫ですが、満州事変から敗戦までが一直線のように見えるので、そこはどうか? バランスよくまとめられているが、今から見たらそう見えるという色が強い。あちこちで当時の人の立場に立とうと努めているのは読み取れるが、...
加藤先生のいつもの説をわかりやすくまとめたもの。時代を逆行させているのが工夫ですが、満州事変から敗戦までが一直線のように見えるので、そこはどうか? バランスよくまとめられているが、今から見たらそう見えるという色が強い。あちこちで当時の人の立場に立とうと努めているのは読み取れるが、敗戦から教訓を学ぼうとするとそうなるか。
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加藤陽子を嫌いな人は嫌いなんだろうけれども(先の政権とか、その支持者とか)、近現代史研究における、一流の学者だろうと私は思う。本書は、もともとNHKの番組がもとになっているだけあり、平易な書き方で、読みやすく分かりやすい。だが、しっかりと中身が詰まっている。サイパン陥落から時間を...
加藤陽子を嫌いな人は嫌いなんだろうけれども(先の政権とか、その支持者とか)、近現代史研究における、一流の学者だろうと私は思う。本書は、もともとNHKの番組がもとになっているだけあり、平易な書き方で、読みやすく分かりやすい。だが、しっかりと中身が詰まっている。サイパン陥落から時間を遡り、ターニングポイントとなった、日米開戦、日中戦争の長期化、満州事変の各事象について、それぞれの時期の前後にフォーカスして論じていく。詳細すぎず、かといって抽象的にすぎず、筆者の分析や見解に基づき、事実経過の流れが、なぜそうなったのかという理由を踏まえて述べられているので、理解が進む。論旨展開にも強引なところがなく良書である。敢えていえば、ここに述べられている事実それ自体の正確性は、もとより一読者に過ぎない自分には検証できない。前提としている事実それ自体が違うということであれば、本書で述べられている分析や筆者の見解に対して、異論を出てくるであろう。そうした理性的で知性的な反対論であれば、当然、あって然るべきだろう。
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加藤陽子さんの本は学校の勉強だけでは点で学んでいくことが面で俯瞰的に理解できる。 なぜ戦争になるまで止められなかったか?を知ることはそうならないためにどうできるかを知ること。
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時間を遡ることで,歴史の因果関係を明確にする良書.遡る回数が3回と少なく,最も遡った満州事変の因果すら詳らかにされたい,と思う程度にのめり込める.できれば,中高の日本史は,常にトリガがあったことが明示的に理解できるため,このような形で近現代から遡って欲しいと切に願う.
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「太平洋戦争開戦時の太平洋」の図を見ながら読み進めましたが、今さらながらに、いかに広範囲にわたって戦闘を行ったか、サイパン失陥がどんな意味を持つのかがよくわかりました。時間軸を逆にたどっての説明もなるほどと思わせられました。
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加藤陽子先生の本はたくさん読ませていただいている。特に『それでも。日本人は「戦争」を選んだ』は、太平洋戦争を語った名著である。この本は、その簡易版とでも思っていただければよいだろう。エッセンスは十分に詰まっている。 いたるところで出る話だが、東条英機(当時の総理大臣、陸軍大臣兼参...
加藤陽子先生の本はたくさん読ませていただいている。特に『それでも。日本人は「戦争」を選んだ』は、太平洋戦争を語った名著である。この本は、その簡易版とでも思っていただければよいだろう。エッセンスは十分に詰まっている。 いたるところで出る話だが、東条英機(当時の総理大臣、陸軍大臣兼参謀総長)は、士官学校に巡察に行き、生徒に「敵は何で墜とす」と聞く話は、何度読んでも不愉快というか、心がざわめき、締め付けられるような思いがする。 東条は、生徒が機関銃で墜とすと答えると、言下に否定し「違う。敵機は精神力で墜とすのである。」という。 戦争被害受任論がある。軍人・軍属には恩給がでたが、死んでいった国民に当時の日本政府は責任を持たない。 戦争責任を日本人自らで裁いていないことが、今も続く民権より国権を優先する政治につながっている。
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それでも日本人は戦争を選んだのダイジェストである部分が多いのが難点。その分コンパクトに満州事変から太平洋戦争までの日本の展開がよくわかる。
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加藤陽子先生の著作は分かりやすく、示唆に富むので愛読している。本作はテレビ番組をまとめたためか、短くまとめられすぎているためちょっともの足りない。
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