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高倉健の背中 の商品レビュー

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2018/12/09

「最初と最後に健さんの歌が付いていて、立ち回りがあれば途中はどうでもいい」東映幹部から「新網走番外地」についてそう聞いたとき、降旗はさすがに憤慨した。映画館で映画を見て幹部の言葉に納得した。なにしろ、映画が始まってギターがポローンと鳴り出したら拍手が起きる。その後、観客の何人かは...

「最初と最後に健さんの歌が付いていて、立ち回りがあれば途中はどうでもいい」東映幹部から「新網走番外地」についてそう聞いたとき、降旗はさすがに憤慨した。映画館で映画を見て幹部の言葉に納得した。なにしろ、映画が始まってギターがポローンと鳴り出したら拍手が起きる。その後、観客の何人かは居眠りを。ラストシーン、高倉が命を投げ出す頃には起きだしてきて、あちこちから「待ってました!」観客がスクリーンに向かって声をかけるほど支持された俳優なんてひとりもいない。大下英治 著「高倉健の背中 監督降旗康男に遺した男の立ち姿」

Posted byブクログ

2017/10/07

 「冬の華」から「あなたへ」まで、高倉健さんと降旗監督の想いや制作秘話を、スタッフや共演者へのインタビューで綴った1冊。2段組みで300ページを超える大作だが、読み始めるとやめられない。憧れの健さんの周辺に漂う空気感がうれしい。  読むたびにもう一度映画を観たくなってくるが、健さ...

 「冬の華」から「あなたへ」まで、高倉健さんと降旗監督の想いや制作秘話を、スタッフや共演者へのインタビューで綴った1冊。2段組みで300ページを超える大作だが、読み始めるとやめられない。憧れの健さんの周辺に漂う空気感がうれしい。  読むたびにもう一度映画を観たくなってくるが、健さんも含め、彼ら巨匠たちの想いやこだわりが日本映画の停滞を招いた気がしてならない。観客不在で、映画界の”わかった”人たちだけで認め合い高めあった結果が日本映画の停滞だったのではないか。世代交代が進み、再び日本映画が盛り返してきているのが最近の状況だろうか。常ならぬ話・・・。

Posted byブクログ