政治の理論 の商品レビュー
稲葉氏の本は『社会学入門』『経済学という教養』に続いて3作目だが、本書は前2作よりも難易度が高い気がした。(とはいえ最後に読んだのが9年前なのでその記憶もあまり定かではないが…。)正直言ってとりあえず読んだ、という感じ。作者もそれは気にしていてあとがきによれば『社会学入門』『経済...
稲葉氏の本は『社会学入門』『経済学という教養』に続いて3作目だが、本書は前2作よりも難易度が高い気がした。(とはいえ最後に読んだのが9年前なのでその記憶もあまり定かではないが…。)正直言ってとりあえず読んだ、という感じ。作者もそれは気にしていてあとがきによれば『社会学入門』『経済学という教養』と本書で入門書3部作にする予定が、今作は失敗した、と書いてある。入門書として書くのに失敗したので新書から叢書にレーベルを移した、とも。とりあえず作者の書いたうちで最も印象に残った文章をあげると、終わりの方で”エリートの富は必ずしも貧困者を搾取して,横取りして得たものではない。経済発展によって,無産者もまた資本を蓄積して有産者になっていくことは可能である。我々の『リベラルな共和主義』はまずはそちらの道にコミットする。(290p) ”という箇所。作者の考えがよく表れているではないか。詳細→ https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou22503.html
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ここでの「政治」とは,対等な相互関係を取り結ぶといった感じのようだ。 先進国のリベラルな市場経済と民主主義においては,有産者と無産者の間における力関係のように,対等な相互関係を築くことが難しくなっている。 対等な相互関係を取り結んでいくためには,先進福祉国家でおこなわれ...
ここでの「政治」とは,対等な相互関係を取り結ぶといった感じのようだ。 先進国のリベラルな市場経済と民主主義においては,有産者と無産者の間における力関係のように,対等な相互関係を築くことが難しくなっている。 対等な相互関係を取り結んでいくためには,先進福祉国家でおこなわれているフローの再分配だけでは不十分であり,ストック形成の支援や,必要であればストックの再分配もおこなっていく必要がある。 そうしたことを可能にするのが「リベラルな共和政」とのことだった。 たぶんこのような感じだったと思うが,しっかり読みこめていない。そして「リベラルな共和政」が十分に理解できていない。。。
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政治とはそもそも何なのか。アレント、フーコーを入り口に、政治の現代的な考え方を提示。リベラルな共和主義の可能性を展望する。
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